第2話「誕生」
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
「……っ、……お……」
意識が浮上した瞬間、まず感じたのは凄まじい「重圧」だった。
心臓発作の痛みとは違う。
全身の骨と肉が、底なしの沼に引きずり込まれるような感覚。
(なんだ……体が、鉛みたいに重い……)
42年間、それなりに体を鍛えてきた自負はある。
だが、今は指一本、まぶた一枚動かすのにも、全力のスクワットをしているような労力が必要だった。
ようやく薄く開いた視界は、ひどくぼやけている。
白い世界ではない。湿った土の匂いと、古い木の匂い。
「……!! ・・・・・・・・!!!!」
「……!! !!!・・・・・・・・!!!!」
何を言っているのかわからない。
上から覗き込む、二つの大きな影。
言葉の意味はわからない。
けれど、包み込むような温かな声。
そこに、トゲや悪意は一切ない安心する声。
(知らない……人だ。それに、声がデカい。耳に響く……)
何か言おうと思ったが、喉から出たのは「おぎゃあ」という情操も何もない泣き声だった。
自分の声が、あまりにも高くて、弱々しいことに驚く。
(ああ、そうか……。あの一方的な「声」の主は、嘘をつかなかったわけだ)
僕は、死んだ。
そして、今、別の人間としてここにいる。
そう理解した瞬間、急激な眠気が襲ってきた。
思考を続けようとする意識ごと、深い眠気に沈んでいく。
僕は重い体に抗うのをやめ、されるがままに意識を手放した。
理屈はどうでもいい。
今はただ、この重すぎる体で生き延びるしかなかった。




