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第25話「残った場所」

※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。

ヴァンが旅立った。リーネは相変わらず僕にべったりだ。


「リーネ。朝だよ。起きて。」


「うーん・・・。」


眠い目を擦りながら、リーネは起きる。


「おはよう。リーネ。」


「うん。おはよう。」


なんとか、挨拶はしてくれる。


「カナメー。お布団片付けようぜ!」


「うん。今やるよ。ほら、リーネ。お布団を片付けるよ。」


「うん。」


さすがに、僕達もいつまでもお客様じゃないからね。


孤児院のお仕事は多少でもやらないと。


リーネも僕が催促すれば、僕と一緒に行動してくれる。


今はこれでいい。焦っちゃダメな気がする。


「そういえば、他の子は?」


お布団を片付けながら、質問する。


「うん。多分お風呂掃除だと思う。お風呂自体はユミル先生が沸かしてくれるけど、お掃除は俺達がやるからな。」


なるほど。理解した。雑談を交えつつ、掛布団と敷布団を別の押し入れにしまう。


「よーし。終わったな。ありがとな。カナメ。リーネ。」


「うん。僕も手伝わないとね。」


「・・・」


リーネは無言だった。まだ、僕意外の子が話しかけても答えてくれない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


この後は、ユミル先生の授業だ。


と言っても、文字と計算は村の時からやっていたし、前世でも42歳だったから苦戦しない。


って言うことで、僕は他の子にも計算を教える。


「三角形の内角の和は180度だよね。これは二等辺三角形だから、ここは90度。じゃあ、こことここは?」


「えーと、えーと、45度?」


「そう!正解!君は頭いいねー。」


「へっ!こんなの余裕だよ!」


この子はちょっと褒めるとすぐ調子乗るな。そう思っていたら、リーネがこっちを見ていた。


「うん?リーネ。どこかわからないところあった?」


「う・・・ううん。大丈夫。」


そう返事したけど、リーネは僕の袖を掴んで、問題を解いている子の手元を見ていた。


何か言いたい事あわけでは無いみたい。これは良い傾向なのだろうか?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


村の時には無かった魔法の授業があるようだ。


ユミル先生が丁寧に教えていく。


「まずは、魔法の基本を教えていくわね。」


そういえば、魔法に対しての基本って教わってないな。


「そもそも、魔法は主に魔力適正が無いと使えないわ。そして、魔力適正の有無と魔力の属性があるわ。」


うん。なんとなくわかる。ゲームとかでもよくある奴だよね。


「属性には、火、水、雷、土、風、聖、闇。そして、無属性があるわ。」


皆黙って、ユミル先生の授業を聞いている。


「属性には、相性があるわ。火は風に強く、風は土に強く、土は雷に強く、雷は水に強く、水は火に強いわ。勿論、あまりに強力な魔力があれば、相性は相殺できるけど、同威力なら相性が強いほうが勝つわね。でも、効率は悪いわ。」


大筋で予想道理だ。つまり、属性的には、火<水<雷<土<風<火の順みたいだ。


「後3つ。聖と闇と無。これらは、少し特殊で特質が異なると言われてるわ。聖は闇に強いけど、闇は強大な属性なの。そして、最後は無属性。これは、どの属性とも相性が無いと言われてるわ。」


成程・・・?僕の重力はどうなんだろう?わからないな。


「ちなみに、私は火と闇以外は、聖属性も含めて他の属性を適正があるわ。多くのエルフはその傾向があるわね。」


へー。エルフって生まれながらに魔道に適した種族なのか。


「今日はここまで。属性の事を覚えておいてね。」


ここで授業は終わった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ここからは、僕の魔法の授業だ。他の子は、部屋に戻ってる。


リーネは、やっぱり僕と一緒にいたいみたいだ。


「リーネ。他の子と一緒に部屋に戻った方がいい。魔法の実習はちょっと危ないよ。」


「・・・」


首を横に振って拒絶する。そして、僕の左手を握ってくる。


「カナメ君。リーネちゃんも一緒にいたほうがいいわ。今はまだね。」


うん。そんな気がしてきた。


「まずは、重力ってどんな感じなの?使ってみて。」


「はい。えーと、そこの紙を持ってください。」


「紙を?ええ。分かったわ。」


ユミル先生が紙を持つ。


「じゃあ、その紙を重くしますね。」


そうして、手をかざして、紙に少しだけ加重する。


「あら?重くなったわ。成程、これがカナメ君の属性なのね。」


そうして、紙が破れた。


「うんうん。カナメ君じゃあ、次は後ろを向いて。」


今度は僕が後ろを向く。


「カナメ君。その直立のままでね。今、カナメ君の後ろにコップを置いたわ。これは重く出来る?」


「え?このままでですか?わかりました。」


直立のままやってみる。そういえば、今までそこまで意識してなかったけど、直立でも出来るのかは考えた事なかったな。


そう思って、意識してみると・・・コップ?なのか?2個置かれてる?


「ユミル先生。えっと、どっちのコップを重くすればいいですか?」


「成程。カナメ君。今なぜ、コップが2個置かれてるって分かったの?」


「え?」


そういえば、何でだろう?なんか、感覚が鋭くなったのかと思ったけど、これも僕の能力なのだろうか?


「・・・まだ仮説の段階だけど、カナメ君は重量物のあるものをわかるみたいね。これが重力の能力なのかはわからないけど。」


重量物というか質量?まぁどちらでもいいけど。


「もうちょっと、離すわね。今、コップは何個ある?」


意識を集中してみる・・・何もわからない。


「えーと・・・わかりません。」


「うん。まだそんなに範囲を広くないみたいね。今度は近くにコップを1個置くわ。振り向いちゃ駄目よ。これに重力をかけてみて。」


「はい。」


返事をして、やってみる。目視していないから、かなりやりにくい。


床がミシミシ言ってる。ちょっとだけ、リーネが肩を震わせる。


しまった。ちょっと怖がらせたか?


「うん。ちゃんと重くなってるわね。けど、想像より重くならなかったみたいね。もしかしたら、床が抜けるかも?って思ってたから。」


いやいや、流石に床を壊すほどの加重はしませんよ。


「これはまだ実験の段階なのだもの。この属性はレア属性よ。自信をもって。」


ユミル先生にそう言われるとなんだかこっぱずかしい。


「魔力は枯渇するまで使えば、総魔力量が多くなるわ。しかも、生涯に渡って、魔力は増加するの。だから、どんどん使っていきましょう!さぁ!今日から頑張るのよ!」


何故か、ユミル先生のほうが張り切っている。


その後、虚脱感が出るまで、左手でリーネと手を繋ぎながら、背後のコップを加重するのをやり続けた。


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