第12話「村長の話と春の日」
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
僕はいつもの通り家事手伝いを行い、重力制御の練習をしている。
少しずつ、範囲も広く加重することが出来るようになったし、距離も長くすることが出来るようになった。
反復あるのみだ。多くの努力というのは、反復から始まるのだから。
そうだ!村長に魔力の使い方を聞いてみよう。
何か良いアドバイスが貰えるかもしれない。
「母さん!ちょっと村長の所に行ってくる!」
「分かったわ。カナメ、絶対に村の外に出ちゃ駄目よ!」
「分かってるよ。行ってきます。」
事ある毎に言われる。信用無いなー。自業自得なんだけどね。
村長の家に行く。村の中で唯一2階がある家だから、ちょっとうらやましいかも。
「村長!居ますかー?」
「おや、カナメ。どうした?」
「はい。村長に教えてもらいたいことがありまして。」
「ふむ・・・何かのう?」
「えっと、前に村長が僕にしてくれた・・・えっと、魔法の事でちょっと」
「ふむ・・・やはりか。」
「え?」
「ワシにはの。カナメ。お前に魔力適正があることは分かっておった。ちなみに、ヴァンも魔力適正があるぞ。」
そりゃもう、魔法を使ってますからね。っていうか、ヴァンにも魔力適正があったとは。
「えっと、どうやって、魔法を使えるようになれるかっていうか。」
「ふむ。残念だが、カナメ。お前の適性属性がわからん。子爵様の町まで行けば、適性を調べることは出来るのじゃが。ワシは治癒魔法しか知らんでのう。一つ今、魔法について教えることが出来ることがあるとしたら、魔力は枯渇するか3割以下になると虚脱感が出る。しかし、それが魔力量が増加するんじゃ。」
成程、まるで筋肉の超回復みたいだな。偶然にも今までやってきたことが正解だったようだ。
今はまだ、村長にも分からないらしい。どうやら、同じ適正じゃないと、感覚が違うのかな?
この能力は自分で切り拓くしかないようだ。
「後、この村の事と税の事、世界の事知りたいです。」
「ふむ。どこから話したものかのう。」
少し村長が考えてから語ってくれた。
「そうじゃの。まずはこの村からか。この村はアルケール領というアルケール子爵様の領地にある村なのじゃ。」
それは、前回の納税の時に兵士の人が言っていたな。
「この世界には、色々な種族がいる。人間、亜人、ドワーフ、エルフ、魔族とな。この中で一番気を付けなければいけないのは、魔族じゃ。」
うん。それはなんとなくわかる。
「ワシより一回り前の世代。1000年前くらいか。人間と魔族とで全面戦争していたのじゃ。それが一応終結したのじゃが、ワシらの子供時代では魔族は倒すべき敵と教わったものじゃ。」
マジか。村長の子供の頃というと、50年ほど前だろうか。わりと最近まで、その記憶が生々しく残っているのかもしれない。
「魔族は人間を食料とするものが多い。気を付けるのじゃぞ。特に、サキュバスという魔族はな。カナメ。お前たちくらいの子供を攫って食べてしまうのじゃ。見た目は可憐な女性だからのう。魔族はそれ以外も色々あるが・・・魔族には付いていったらダメじゃぞ!」
食べられるって・・・そういう意味なんだろう。
「後は税のことじゃな。我々平民は、貴族様や王族様に対して、税を払わないといけないのじゃ。」
それもこの前立ち会ったから知ってる。
「税はのう。まだ、お前達に説明しても理解できないと思うが、税金を払うことで、この村に行商人が来たり出来るようになっているのじゃ。」
うーん。話が飛躍してわからないな。
「どうゆうことですか?」
「うむ。税を払うことで、騎士団が凶暴で人々に害をなす魔獣を退治してくれているのじゃ。」
成程、自分の認識していない所で恩恵は受けていたわけだ。
「中には、賞金稼ぎという連中もいるが、この者たちはある程度じゃが、税の面で優遇されておる。そのかわり、命を賭ける仕事を数多くすることになる。行商人の護衛とかがわかりやすいのう。その他にも、騎士団の遠征や討伐に招集されることも多い。」
あの人相の悪そうな人達か。あの人たちは賞金稼ぎだったのか。正直、納得がいった。
「今日はここまでにするかのう。」
「はい。ありがとうございます。村長!さようなら!」
「うむ。また講義するから、サボるんじゃないぞ。」
「はーい。」
そして、帰り道につく。
今日は、色々とこの世界の事、知ることになったな。勉強になった。
「あ!カナメ!」
帰る途中に、リーネとその両親に出会った。
「こんにちは。リーネ。」
「こんにちは!」
「こんにちは。カナメ君。」
リーネとリーネのお母さんから挨拶される。
「カナメ君。村長の所に行っていたのかい。勉強していたのかな?偉いな。」
「いえ、少しだけですから。」
うん。本当に少しだけだからね。
「メイア。もう少し、リーネに勉強させようか。カナメ君と釣り合うようにな。」
「えーー!!」
勉強を強制されるリーネは嫌そうな声を出した。そういえば、リーネのお母さんは「メイア」さんっていうのか。意外と友達の両親の名前って知らないよね。僕だけかもしれないけど。
「うふふ。リーネはカナメ君に貰ってもらうから、勉強頑張らなくてもいいのよねー。」
「ママ!何を言ってるの!?」
リーネは慌てて、メイアさんの服を引っ張る。
「カナメ君。ウチのリーネはね。家ではいつもカナメ君の話題で。」
「ママ!!」
僕は僕で、ニコニコして話を聞いているだけさ。子供とはいえ、好意を向けられるのは悪い気分ではないな。
知ることが増えるほど、この世界は広く感じられた。




