第9話「狩りの事故と治癒魔法」
※本作の制作にあたり、誤字確認や構成検討の補助としてAIツールを利用しています。本文は作者が執筆しています。ご了承の上、お楽しみください。
ある日のこと。僕は水汲みをしていた。
最近は、薪割りに加えて水汲みも任されるようになった。
「おお!カナメ!中々力持ちだなー。」
「はい!ありがとうございます!」
まぁ重力制御である程度、軽くしてるからなんだけどね。
この前、軽くしすぎて、バランスが悪く零しちゃったから、丁度いい感じにしないとダメなんだよな。
「よいしょっと!っと」
水を置いて、次は斧を持って。
「さて、薪割りするか。」
パコーン。パコーン。
このルーティーンも慣れたものだ。それと、もっと重力制御を加重できるようにならないとな。
「ふぅ。こんな感じかな。」
いつもの通りの量。大体、5kgぐらいか?
「カナメ!こんにちは!遊ぼう。」
声が聞こえたから、振り返るとリーネがいた。
「リーネ。いいよ。遊ぼうか。ちょっと待ってね。」
「うん!」
最初はシャイだったリーネも、今では向こうから誘ってくれる。
我ながら、仲が良くなったものだ。
「母さん。リーネと遊んできていいかな?」
「ええ。良いわよ。遅くならないようにね。」
母さんから許可が出た。
「うん。リーネ。行こう!」
「うん!」
リーネと手を繋いで、広場に向かう。
「よし、何しようか」
「えっとね、追いかけっこしたい!」
「それじゃあ、追いかけっこしよう。」
「カナメが最初追いかける方だよ!」
「良いよ。それじゃあ、よーいドン!」
パタパタと走るリーネを追いかける僕。
何かドラマのワンシーンみたいと思った。全く色気無いけどね。
そうだ!
「よーし、体重を軽くしたら早く走れるのかな?」
自分の重力をほんのちょっとだけ軽くしてみる。
体が軽くなり、速さは変わらないけど、走るの楽になった。
「ほら、捕まえた!」
「捕まっちゃった。」
「うん。じゃあ、次はリーネが追いかけるほうね。」
「うん」
よし、今度はもっと体重を軽くしてみよう。
8割くらい軽くしてみよう。軽い!ちょっと走ろうとしたら。
「うおお!!」
マジか!めっちゃ風に煽られる!
っていうか、軽いけど早く走れないどころか、上手く走れず、ジャンプみたいになって上手く地面を蹴れない。
「つかまえたー!でも、カナメ変な感じだった。ピョーンって」
「うん。捕まっちゃったね。」
これは、ジャンプとかだったら、楽に高く飛べるかもしれないな。
どのみち、もっと練習が必要だ。
それに、結構長い間能力使ったから、ちょっと虚脱感もある。
まだ遊び感覚で連発できる力じゃない。
他にも、縄跳び、おままごとをして遊ぶ。
そしたら、
「あー!また女と遊んでる!男らしく無いんだ!」
ヴァンがやってきた。
「何!今、カナメと遊んでるの!」
「情けないやつだなー。女と遊ぶなんて」
「情けなくないもん!」
おそらく、ヴァンは仲間に入れてほしいんだろう。
でも、ちょっとした見栄があって、素直になれない感じだな。
僕もそんな時期があった。
「まぁまぁ。リーネ。僕は気にしてないよ。ヴァン。一緒に遊ぶかい?」
「えー。カナメと一緒がいい。」
「僕も一緒だよ。3人で遊んでいた方が楽しいよ。」
「しょうがないな。仲間に入ってやるよ。」
「嫌なら別にいいよ。」
「入るって言ってるだろ!」
この二人は中々難しそうだな。主に、ヴァンの絡み方が良くないんだけどね。
3人になったから、缶蹴りにした。いや、缶が無いから石を蹴ってるから石蹴りか?
そしたら、またこの二人は。
「それは、最初の石じゃないだろ!」
「これが、最初の石だったの!」
また、揉めてる。まぁ、缶と違って、石なんて違いを見つけるのが難しいからね。
これは、遊びの選択をミスったかな?
「こらこら。二人共、喧嘩しないで。」
止めに入るしかないよね。そう思っていたら、
「村長はどこだ!家に居なかったぞ!」
何か、大人たちが騒がしい。何かあったのだろうか?
「何かあったのかな?」
「わからない。」
「さあ?」
「行ってみよう。」
なんとなく、嫌な予感がして、近くの大人に聞いてみる。
「何かあったんですか?」
「いや、アグリニ狩りをしてたときに、しくじった奴がいてな。それをかばって、シンヤが大怪我した。」
「父さんが!?今どこにいるんですか?」
「なんとか、シンヤの家まで運んできたんだ。」
「ごめん。二人共、今日はもうここまでだ。」
「う・・・うん。」
「お・・・おぅ。」
二人共、急に元気なくしたみたいだけど、返事はしてくれた。
急いで、家に戻ると。
腹と胸を赤く染めて、父さんは苦しそうに横たわっていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ、生きてる。村長が来てくれれば、大丈夫だ。村長は治癒魔法が使えるからな。」
治癒魔法があるのか。そりゃそうだよな。異世界で重力制御が使えるんだもんな。
「村長が来てくれたぞ!」
「全く無茶したもんだな。」
村長は手をかざして、目をつむった。
手が光って、父さんもちょっとだけ光ったいる。
これが、治癒魔法か。
「ほれ、外傷は治したぞ。」
「村長、ありがとうございます。」
「ワシはそんな高度な治癒は出来んからの。痛みは取れんぞ。外傷は治したが、しばらく安静にするんじゃ。」
なるほど。治癒は痛覚は治せないのか。ただ、言い方的に、村長の力量の問題っぽい言い方だったな。
「父さん。大丈夫?」
「ああ。大丈夫だ。ちょっとしくじってな。ミレイ。心配かけたな。」
「貴方、良かったわ!」
とりあえず、大人たちは安心した空気になった。
「アグルニってそんなに危ない動物なんですか?」
「ああ。正式には、アンガグルニって魔物なんだ。大人ぐらいの大きなイノシシさ。」
なるほど、アグルニって略称だったのか。
「ここらへんで、繁殖していて、個体も大きいから、肉が結構取れるんだ。正直、この村がやっていけるのもアグルニのおかげだな。」
なるほど、なるほど。そういえば、もう7歳になるけど、全然この世界の事知らないな。
もうそろそろ、この世界のことを、本気で知らなきゃいけない気がした。




