上の子の「うっっま!」で学んだこと
私は上京するまで、外食をしたことがほとんどなく、母が毎日3食キッチリ用意してくれ、ほぼ和食、味付けは薄味で育ちました。
そのせいか、その頃の好物は、赤飯とか卯の花とかつみれ汁など、子どもらしくないラインナップ。
だから、高2のクリスマスに友人とケンタッキーを食べたときの衝撃は凄いもので。
人生で初めて「うっっま!!」と感動したのがこのときでした。
お腹がビックリして腹痛をおこしたこともセットで良い思い出です。
それから上京後、人生初を更新する食べ物に出会っていきます。
・焼肉のカルビ、タン塩
・豚骨ラーメン
・ピザ
・ミスドのフレンチクルーラー
他にもありますが、衝撃度が高かったのは上に挙げたもの。
で、ここからが本題。
これらの食べ物を、うちの子達(中学生と小学生)はすでに食べたことがあります。うなぎや蟹も経験済み。
美味しいものを食べさせたいという気持ちからですが、私は今になってすごく後悔しています。贅沢を先に知りすぎてしまったのではないかと。
だったら、里芋の煮っ転がしや、ひじき、卯の花を嫌うのも無理はないと半分諦めていました。
そんな風に悩んでいたところ、上の子が最近、コーンフレークを初めて食す機会があり。
一口めに発した第一声が「うっっっま!」でした。
このときの感情をどう表現すべきか。
ガックリというより、
えぇ……
という感じ。
それから、そんなものなんだなって、なんだか気持ちがスッキリしました。
どれだけ愛情や手間をかけても、見返りは子どもの成長だけで、押しつけの見返りは相応のものが返ってくると納得できたというか。
自分は親の期待が重荷で逃げましたし。
結局はバランス感覚が大事なんでしょうね。身体にいいもの、子にとって良いと思うものだけを与え続けても毒になりますから。
……と、また書いているうちに、説教くさくなる癖がでてきましたので、この話はこのへんにしておきます。
まあ、子どもが衝撃を受けた瞬間に立ち会えて良かったということで。
読んでいただきありがとうございました。
書き終えてから思い出しましたが、
幼い頃に幼馴染の家でご馳走になったホットケーキも相当な衝撃でした。匂いでよだれが垂れたのは後にも先にもこのときだけです。