part.1 高校の入学式の日、なぜか異世界へ
「早く寝なさ~い」
母親の呼びかけに
「は~い!」と答える。
明日は待ちに待った高校の入学式の日。ベッドに入ると頭の中で妄想をしてしまう。どんな雰囲気のクラスなのかな?、彼女はできるかな?、などなど入ってから2時間もそんな妄想をしていた。
僕の名前は、結城遼。どこにでもいるような普通の高校生(一応まだ高校生じゃないけど)。名前からは女子と思われがちだけど、実は男なんだ。まあ、慣れれば普通に感じるだろうけどね。学力は中の上くらい。高校もそこそこの偏差値の私立高校に進学。スクールカースト的には一軍。イケメンでモテモテだったしね(笑)。そんな自己紹介をしてハブられる嫌な夢を見ながら、眠りに就く。ホントなんだけどね(笑)
次の日、眠気に抗いながらゆっくりと目を開けると、そこは一面真っ白な世界だった。慌てて飛び起きると、そこには長い髭に長い白髪、80歳くらいの老人が木製の椅子に座っていた。
「おっ、起きた~?」とフランクに話しかける。
「えっ、ここはどこ?あなたは誰?今は何の時間?日本?それとも鎌倉?」焦りまくって意味不明な質問をたくさんしてしまった。
「まあまあそんな焦んなくてもいいじゃない。私はすべての世界の創造主、ゼオルヴァ。ここは、私の部屋だ。」
「焦るでしょ!っていうか世界の創造主?ゼオルヴァ?どういうこと?っていうかそれ俺じゃん!」
葵は白い壁に映し出された映像を指差した。
「そうだ。君には訳あって ‘’特別に ‘’この部屋へ招待したのだ。まあ大丈夫だ。今''君の生きている世界’’の時間は止まっている。私は全ての世界の生みの親、それくらいできるのだ!」エッヘンと自分は凄いだろと言わんばかりに胸を張っている。
「訳?」
「そう君にある重要な試練が課された。それは、この土地を豊かにすることだ!」と自分が映っていたスクリーンが切り替わり、ジャジャーンという効果音とともに、地球とは全く違う世界が映し出された。そこは、地球にはいない謎の生き物が街を造って生きており、会話をしたり、買い物をしたりしている。しかし周囲を見ると土地が枯れている事が分かる。人のように見えるが、人間よりも耳が長い。
「もしかして、エルフか?」と聞くと、
「そうだ。彼らはある世界の住人であるエルフの一族。すべて合わせるとだいたい一万くらいいる。そして君はエルフの街のトップとなり、この街を他に負けない一大都市にするのだ!豊かにするなら何をしてもいい。とにかく豊かにするのだ。おまえに拒否権はない!」
なげやりすぎることは置いといて、やるのはいいとして、どうやったらその世界に降り立つことができるのか?と気になった。
「それは大丈夫だ。私は全ての世界の創造主。たった一つの命を世界に降り立たせることなど簡単だ。」
「じゃあ、全て終わったら元の世界のあの時間に戻れるのか?」
「もちろんだ。まあ、あの街を他に負けない世界一の都市にすればの話だがな。」
「じゃあさっさとやっちゃおう」
「おっ、思ったよりも前のめりだな。じゃあ頑張ってくれ!エルフたちに出会ったらこれを見せるといい。君がエルフたちの街のトップになる命令が書かれたものだ」と古そうな紙に達筆な字で書かれた巻物のようなものを手渡される。
「一応言っておくが、この世界にはエルフの他に、人間とドワーフが住んでいる。その他の種族もいるにはいるが小数だ。仲良くすることだな。」
「よし!じゃあ行こう!」というと、足下に魔方陣ができた。
「頑張ってこいよ!」と言う声が聞こえた瞬間、周りが眩しい光に包まれる。
ここから転生者による伝説の街造りが始まっていく。
初めて小説を書いてみたので、慣れていない部分がありますが、ご容赦ください。感想、意見どしどし書き込んでください。