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第97話:星の鼓動は愛12


「さてじゃあお楽しみのコーナー」


 ワキワキと肩の高さまで上げた両手を嫌らしくクネらせます。


「そういえばちょっと持病が……罰ゲームは今度……」


「そんなとってつけたような言い訳は要りませんよぅ。何して貰おうかなぁ?」


「くっ。殺せ」


「別に人間を止めろとは言いませんよぅ。それでも罰ゲーム自体は意義在る物にしたいですし、じゃあそうだなぁ?」


「楽しそうですマイマスター」


「パペットも他者を好きにできるとしたらテンションあげぽよでしょ?」


「当方には分かりかねます」


 さいですか。


「ジュリアンも興味なさそうですし。じゃあ完全に私見で」


「トール? 浮気は無しだぞ?」


「フィーネは女の子ですよ」


 いちおう他称では私も女の子。実際は女装した男の娘でも。


「は! 百合百合?」


 そして兄のアルマが新しい世界を開いているかのよう。


「お兄様……助けて」


「終焉の魔女ですら負けるにゃらその敗北は必定だにゃ。ディフェクターって二つ名も撤回した方がいいよにゃジュリアン?」


「俺様はあんまり何もしてないぞ。ほとんどトールがやった」


「いや。私だけでは勝てませんでしたから」


「愛の勝利?」


「最後に愛は勝つんです」


 色々と残念なのは御愛敬。


「それじゃわたくしの愛は……」


 どこか悔しそうなフィーネでしたけど。


「それじゃフィーネ」


「は……はい」


「――――――――」


 私はボソッと彼女に耳打ちします。もちろん嫌がらせ込みで。


「――それは」


「もちろん否とは言わせませんよ? 少なくともそのつもりで貴女は終焉剣を私に向けたのでしょう?」


「わかりましたけど。理解させるには証拠を見せる必要がありますよね?」


「まぁ。そうですね」


 スッと周囲を見渡すフィーネ嬢。あたりは整備班が駆けずり回っています。二十機近くのダイレクトストーカーも圧巻でしょう。


「トールにだけなら……開示します」


「元々俺様は興味ないぞ」


「当方はマイマスターと違って権利がありませんし」


「僕もダメだにゃ?」


「絶対ダメ」


 この場合、終焉剣と地平剣ってどっちが強いんでしょうね?


 ちょっと考えもしまして。


「ところでトール氏。踏んで貰えませんか?」


「お兄様!」


「だってフィーネが勝ったらトール氏と距離を取れって話でしょ? でもトール氏が勝ったしにゃー」


「そう、です、けど……」


 だからきっと、彼女には許せなかったのでしょう。南無八幡大菩薩。


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