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第95話:星の鼓動は愛10


「――後鬼霊水。秋霖――」


 秋水の上位互換。複数の水の斬撃が彼女に牙を剥きました。一つだけなら終焉剣で討ち滅ぼせるでしょうけど複数なら話は変わってきます。その通りにABC装甲が目減りし。


『凄まじい威力! これがディフェクターの本調子か!』


「味な真似を!」


「生憎とコッチは二人がかりなのでぇ」


 私とジュリアンの魔術を並列行使できるというのはアドバンテージでしょう。


「それでも負けられない!」


「受けましょうぞ」


 ――サンライトフォール!


「――サンライトフォール!――」


 太陽が二つ生まれ、互いにぶつかり合って、


「――木花開耶――」


 さらに私の結界魔術が展開されます。サクラの花びらが舞い散る不可視結界で、視覚が完全にシャットアウト。


「正味な!」


 ビュンと振るわれるレッツトエンデですけどサクラの花びらを少し終わらせたところで結界の維持に支障は無く。


 ――ゲイルハザード!


 風による斬撃がジュリアンの唯識から放たれ、ザクザクと対処の難しいフィーネを削ります。うーん。無念。


「この! 厄介な!」


「まーそうですよねー」


 で、私は花吹雪から瞬間的にオルトガバメントを捉え、襲い、伝承剣ルミナカリバーによる斬撃を浴びせて、また花吹雪に消えます。


「なんですこの魔術ッ?」


 単なる攪乱です。説明する義理もないんですけど。


「だったら真正面から切り伏せます!」


 グオン。威力の波動が木花開耶を駆け抜けて。


「――オーバードライブ!――」


 さらに終焉剣の威力を解放。オーバードライブ。サクラメントの必殺技とでも呼ぶべき行使術で……その威力は乗算にも匹敵し。


「破ァ!」


 無明をレッツトエンデが切り裂くと、結界そのものが終わりました。


「そんなのアリですか?」


「不条理さ加減で言えば貴女も大概ですわよ?」


 まことご尤もなフィーネの感想。


『おおっとー! 不可視の結界ごと終焉剣が切り払ったぁ! どこまで驚かせてくれるのか終焉の魔女は!』


「終わらせますわ!」


「無理ですよ」


 フィーネが発破し、私が水を差します。


「――ウェザリングチェンジ!――」


 終焉剣のオーバードライブ。その絶対攻撃がアンドロギュノスに差し向けられ。


 ――フレイムスフィア!


「封ゥ!」


 ジュリアンの魔術も真正面から殺されました。


「終わりですわ!」


「終わりでしょうね」


 そして私の魔術行使。多分、それこそ、あの終焉の魔女の一撃です。受けただけでABC装甲が終わる。


「――エンド・オブ・ザ・ワールド――」


「――千引之岩――」


 フィーネの一撃と、私の魔術障壁がぶつかり合い、ガキンと魔術障壁が絶対的な終焉を押し留めました。


「なっ!」


「貰い」


 そこに瞬く間に伝承剣ルミナカリバーの斬撃と私とジュリアンの魔術が襲いかかり、


「なんとぉ! かの終焉剣が防御魔術に防がれた! そんなことが可能なのか! ディフェクター! 貴様は一体何者だぁー!」


 フィーネのダイレクトストーカー……銘オルトガバメントのABC装甲が限界値まで削られるのでした。


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