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忠誠の果てに  作者:
1/2

青い空


『忠誠の果てに』

乾いた風が街に吹く。

秋の終わりがそろそろ見えそうな11月。

ミケーネ共和国陸軍第一部隊隊長ローグは、その日空を見ていた。

ミケーネ共和国は人口一億を超える大国で、海に面した豊かな国土で農業を営む静かな国だった。

勿論、そんな国に陸軍など必要はないのだが、国防の要として設置されている。

陸軍は他国との地上戦や密偵、破壊工作などを主とし、腕っ節に自信のある者たちの集団だった。

だが、こんな平和な国だ。

陸軍の必要となるようなことなど起こらない。

それ故、普段陸軍は交通整理や事故処理、福祉活動に従事している。

無論、最初からこんな平和だったのではない。

つい何年か前、ミケーネ共和国は隣国と大戦が絶えない危険な国だった。

この平和を得るために、何年の歳月が流れ、また何人の犠牲を払ったのか分からない。

ログはその射撃(スナイプ)の能力の高さを買われて第一部隊に編入した。

数年の後、何人もの同士を失い、終戦を迎えた。

心に癒えることの無い傷を残して。


「隊長?」


いきなり背後から呼ぶ声がした。

執務室の隊長専用イスをくるり、と回転させて振り向く。

と、


「ファイ補佐官」


そこにいたのはログの片腕とも呼べる、リリア・ファイ補佐官だった。

普段の業務を取り仕切り、仕事をサボりがちなログを支える優秀な補佐官。

彼女もまた数多くの大戦をくぐり抜けてきた戦闘員だった。

しかし女性が軍上層部に食い込むことは難しく、風当たりの強い第一部隊だったため、彼女はログの補佐官として共に働くことにしたのだった。


「お仕事の方は終わったのですか?」

「いや、今日は空が青いと思って。」


そう言われてファイは空を見た。

透き通った空に、白く薄い雲が浮いていた。


「秋だからですね。」

「それだけか?」


ファイが窓から乗り出していた身を室内に戻そうとした、その時。

「!」


唇を霞めた何か。


求めたのはどちらか。


―執務中です―


今更な補佐官の発言に

サボり性の隊長は


軽く微笑んだ。



to be continue..

こんにちは、煌です。 今回は「忠誠の果てに」を読んで下さり、誠にありがとうございました。orz 私は軍とかそういったモノに詳しくないので、細々した間違いなどは目を瞑って下さいませ。 ちゃんと続くかは分かりませんが、これからも宜しくお願いしますorL

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