アーカちゃん頭を抱える
宇宙を作る空間と時間の狭間では、様々な星々に生きる人々の歴史を記録する存在がいた。
地球にもそのような宇宙に神秘は存在し、ある者はアカシックレコードと呼び、ある者はアカシアの記録などと呼んだ。
その神秘にアクセスできる者は限られているが、ロウアはその存在を10歳ぐらいの少女と認識した。
徐々にその存在は人間のような意識を持ち、自らを「アーカ」と呼び、逆に彼女(?)からロウアにアクセスするようになっていた。
そのような宇宙の神秘空間で、アーカは地球の歴史を記録しながら地団駄を踏んでいた。
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…おいおい、何だよ、何だよ。
こんなの僕は知らないぞ。
確定未来と全然違うじゃないか。
あの小さい子が女王候補だったのは知っていたけど、未来を変えてしまうような重要な子だったとはなぁ…。
確かに徐々に大きくなる光が気になっていたけどさ~…。
…まぁ、そりゃ、そうか~。ムーに使えた十二使徒の一人だったっもんな。
ん~?待てよっ!そうかっ!!
絶世の美人だったミクヨだったんだっ!歌も上手かったんだよね。
だから、僕は人気投票で負けたのか~っ!ちぇ~。
んにしても、元々あの子は確定未来では幼くして亡くなってしまったはず。
彼女の死は女王制度の途切れを意味し、神官組織の分裂、んでもって、国民意識分断と戦乱の再開も意味した。
この戦乱は今までに無い規模で窃盗、殺人、あらゆる人の醜いところが現出、だから、その地獄世界に近い真っ黒な想念が、国中を覆って大陸が没落したっていうのが確定していたっ!
う~ん、つま~り、★8君のお陰で国全体の運命が変わり始めてしまったって事か~。
あっ!確定未来が分岐してしまった…。別バージョンの未来が開始ってところか~。
地球の神様達も好転したと喜んでいるけど、これって大丈夫なんだろうか…。
お父様にまた聞いてみないとなぁ~…。
だけど、その中心人物である彼は、アトランティス国に捕まって酷い目に遭ってる…。
あの世からも見放されてしまっているし悲惨な子…、見ていられないなぁ…。
はぁ~、だ、駄目駄目~っ!!
介入したら駄目だって、僕っ!
僕は超次元の存在なんだからねっ!
…じ~っ…。




