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妄想はいにしえの彼方から。  作者: 大嶋コウジ
もう一つの最後 - いじめっ子少女 來帆 -
141/573

影の苦労

ロウアは、あのままだとアマミルがすぐに病院に見つかってしまうと思い、兄に相談することにした。


    ┌───────────────────┐

    │カウラじゃない…兄貴…        │

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│どうしたんだ?            │

│イツキナ君は見つかったのかい?    │

│僕の方でもさがしたけど、見つからなかっ│

│たよ…。               │

│それと、もう呼び捨てでもいいよ!   │

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │う、うん、あはは…。         │

    │えっと、身体は見つからなかったんだ…。│

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│誰かがイツキナ君の身体を盗んだだよな?│

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │うん…。               │

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│普通なら信じられないが、お前に霊を  │

│見せられたら信じるしかいないよ…。  │

│この件で分かったのは、悪霊の類いもい │

│るって事だ。             │

│ぶるっ…、そう考えたら寒気が走った  │

│よ…。                │

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │それで相談なんだけど。        │

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│うん、どうしたんだ?         │

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │身体が見つかるまでアマミル先輩が   │

    │代わりになって入院するって…。    │

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│ぷっ!!あははっ!          │

│お前たちは面白いなっ!!       │

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │すいません……。           │

    └───────────────────┘

┌───────────────────┐

│まぁ、いいさ!            │

│入院用の服があるから、後でそれを持って│

│行ってやろう。            │

│制服じゃすぐに見つかってしまうからな!│

└───────────────────┘

    ┌───────────────────┐

    │あ、ありがと。            │

    └───────────────────┘


実のところ、カウラは、自分から病院に話を通せば、そんなことをせずとも問題ないだろうと思った。

だが、自主性を重んじでフォローに回ってやろうと思ったのだった。


翌日、案の定、検診のために回ってきた看護師ロネントがイツキナに扮したアマミルを検診して、異常を検知したのだが、カウラが病院に説明して事なきを得た。


「ふふっ、上手くいったわっ!」


アマミルは代役が成功したと思って上機嫌だった。


「だけど、入院って退屈ね…。」


カウラの苦労を知らないアマミルは呑気につぶやくのだった。


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