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薔薇のバラッド
不規則な文章にこそ美しさを感じる
明日葉を咀嚼して限定品のフィギュアを買いに出かけたらもう夜だった。
少しのアスピリンを飲んでアスパラガスのシチューを食べた。レーニンが暗殺された僕の歴史ではママンはもう資本主義の豚になっていた。
こうしてはいられない。自転車を駆り、山河茶屋の風俗に向かった。そこではエリィがいつも通りシフトに入っていた。
「やぁ、元気かい」
「えぇ、元気よ。お尻の肉が食い込むくらいには待ったわ」
彼女はやや落ち着いた口調でナッツを剥いていた。
「他に客はいないのかい」
「さっき帰ったとこよ」
ディルドと丸まったティッシュが散らばっていた。
「そう、使ったんだね」
「そうね。あなたは2番目になるわね」
「いいんだよ。僕はそんなことを気にする男じゃない。でも...」
「少し悲しかった?」
「まあね」
PiLのレコードを置いて僕は彼女に「2580円」と言い残して帰った。
17時更新 まぁまぁお茶でも