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かみのちから
「神、様…」
「頭を下げよ」
シーナが先ほど教えてくれたポーズをとりながら小声で言った
セオは急いで真似をした
初めて見た…神様には羽が生えてて、ひげが生えてて、天使の羽ついてて、とにかくおじいちゃんみたいな容姿をしていると思っていたのに。
びっくりしたなぁ…
こんなに美人で若々しいお姉さんだったなんて。
少し先にいる神様は数段上の豪華な椅子に座っていて、天使の輪、なんてものじゃ表現しきれない、もう存在がキラキラピカピカ…
「…っぷ、ククっ…あはははは!!!面白い!!」
「へっ…」
俺が間抜けな声を出してしまったのも無理はない
思わず顔を上げてしまうと笑いすぎて涙を拭いている女神さまと目が合った。
女神さまは俺のほうを向いてにこっとした
「ひっ…」
綺麗な笑顔ではある。だがきれいだからこそ怖いというものである。
「こわくないよ~」
女神さまはにっこりしながら…なぜか嬉しそうに見える
「も、もちろん…ん??…」
「あれ、口に出したっけ」
どうやら女神さまは人の心の声が聞こえるようです。
セオは両手で顔を隠した
「はずかしいっっっっ!!!」




