錬金術
「来たぜぇぇぇぇぇえ!」
錬金術……錬金の力を使ってあらゆるものを作る力だ。
武器、薬品、服、何から何まで……作れないものもあるだろうが、……便利な力だ
「器も大きくなった、この短時間でよくまぁここまで……貴様の学習能力は驚異よのォ……」
サタンはふむふむとうなずき、指をパチンと鳴らした
「錬金とは、最初は神が使っていた術なんじゃ……、それを地下に下されたものが伝え、地上に伝わり、今があるのだ。」
我らのお陰で……
サタンは何かを思い出したのか唇をきゅっと結んで瞳を少し瞬かせた
「まぁ、錬金のしかた、というのはのぉ、簡単に言ってしまえば石を金に変えることじゃな」
サタンはかがんでそこにあった石を拾い
呪文を唱えた
『魔力よ宿れ 無から高みへ 神の御物を
我らにさずけたまえ その力を 込めんとす』
サタンは目を閉じ、石を強く握り握りつぶしたかと思うと目を開け、手をぱっと開いた
「うわぁっ……!!」
サタンが開いた手には少量の金粒があった
普段は紅く暗い色をしているサタンの瞳が、この呪文を唱えた時、ほのかに緑がかった光がちらついたように見えた
「なぁ、サタ」
「さぁ、貴様にも教えてやろう」
「まずはそうだな……お前の服を作ってみろ」
話を切られた上にすごいこと言われた気がする
「ふ、服?布から作るのかな……流石に石じゃ……」
そういうとサタンは溜息をつきジト目で見てきた
「金は石、服は布とな??そのように縛られておると上達せぬぞ!それどころか習得もあやういやものぉ……」
や、やってやろうじゃねぇか……
挑発は乗ってくスタイルだぜ?
「やってやるよ」