洞窟の修行
「あーわかったわかった、だが、まずは先程も言ったように器を大きくせねばならん、錬金には膨大な魔力を消費する、いくら魔力を作れたところで主体が壊れてしまっては暴走するだけじゃ」
それも正論か……
「……器を大きくするためにはどうすればいいんだ?想像で大きくすれば」
「ちがう!こればっかりは初めに創った器の大きさから動かんのだ、大きくするにはモンスターを倒せば自ずと大きくなっていく」
「倒せ、と」
サタンはニヤっと笑って指を鳴らした
「コイツらを一撃で倒せるようになったら……」
錬金を教えてやる
「うわぁぁっちょっ!えっ!えっ!?」
最初に出てきたのはスライムだった
レーヴァテインをしまった状態から始めろと言われてしまったら目の前に10匹くらいのカラフルなスライムたちが……
「ファイアっ!」
ポフッ
「ちょっちょっちょっちょっ!!!!!!」
「物理攻撃しか使えぬようにしておるからな!ハッハッハッハッハ!!」
サタンは空中の高い所で緑色のベールの様なものにつつまれて見下してきていた
「物理攻撃!?魔法しか使ったことなかったんだけど!」
サタンはため息をついた
「お前が素手でこやつらを倒せるようになったら実力がついてきたということじゃ」
「素手!こんなぐちょぐちょぐにゃぐにゃしたヤツらを素手!!!」
げんなりしてしまうほど伸び縮みしている
「まあ、とにかく棒切れでも石でもなんでもいいから倒すのじゃ!それに……こやつらにも弱点というものはある、見極めるのもまた、しかり!ではまたそのときになったら……くー……」
「えっちょ、」
ねた!?いま寝息が聞こえたけど!?ねぇ!?
やるしかないってことか……
目なんて閉じてたらとびかかられて終わりだ
「棒切れでも石でもなんでもいいからって……」
まず足元に落ちている石を拾い上げる
「ブースト出来ればなぁ……」
自分以外を対象に魔法を使うのはやった事がないけど……指先から魔力を押し込む感じで……ってまあ、使えないんだけどね
「はぁ、ぶーすとーっと」
ずびゅーーーーーーーーーーーーんっっっっっっ
きゅおおおおおおおおっ
「……え、っと、うーんと、」
(とにかく倒せばいい)
「……そーいえばとにかく倒せばいいとかなんとか、素手で倒せるようになったら終わりだけど、まずはとにかく倒せってか、はぁ、やってやろうじゃねーか」
この修行でつよくなってやる