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竹藪

作者: 歌川 詩季

 タケノコ狩りに行きたい?

 竹を割ったような性格のあなたと

 竹を割るような気性(きしょう)のわたし


 竹で割られたような傷を背負うあのひとと

 竹を割ることもかなわない非力なじぶん


 竹に割られてもしかたない

 生きかたをえらんでしまったあいつと

 竹を割ることも(いと)わない

 生きざまを見せつけるあなた


 竹は割るものだと冷たく言い放つ傍観者と

 竹が割れるたびに涙を流す当事者


 竹 ひとつをとっても

 それぞれちがう立ち位置や姿勢をしているけど

 みんな おなじ竹(やぶ)のなかで暮らしている

 タケノコ、食べたい。

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― 新着の感想 ―
感銘を受けた後の「タケノコ、食べたい。」が良かったです!!
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