表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

47/119

花嫁の条件

リファルは、気になる事があった。

創宇に拉致られた古城での会話を覚えている。

「覚醒させる為には、二つの獣神が必要になる。が、からくり柱の中の鼠が、消えてしまった」

と言った内容だった。

エルタカーゼに、告げると、彼女は、六芒星について、調べ始めた。

「戦国時代に武将が、この街を守る為に、結界を作り上げたとの話があるますが、最近では、その武将も、もともとあった、獣神が守っていた結界を利用した説が出てきていますね」

「獣神とな?」

「古城の何かを守るように、六方を獣神が固めていた様です。」

リファルは、首を傾げた。

「陣を知ったのは、侵入から、守るためだろう?何故、我々は、侵入できた?」

「私達が、来た時は、妖の攻撃を受けましたが、ほんの一瞬でしたね」

「それは、陣が、狂い始めていたせいなのか?それとも」

エルタカーゼは、リファルを見つめた。

「獣神と、リファル様が、連れ去られた能登は、関係がありませんか?」

「そこなんだけど」

リファルは、少し、考えると、笑みを浮かべた。

「もう一度、あの古城に行く用事ができたよ。エルタカーゼ」

「止めて草さい。危険すぎます」

「危険なものか。僕は、必要とされるはずだよ。だって、彼らは、理力を持つ、獣神を探しているのだから」

「獣神て?まさか、リファル様」

「僕も、獣神だよ。」

「そうですけど・・・」

「だから、我々も、陣の中に入れたんだよ。仲間だと、誤作動したんだ」

エルタカーゼは、その言葉に納得した様だった。が、古城に戻るというリファルには、賛成できなかった。

「起きる事は、全て、意味があるんだよ。エルタカーゼ。さぁ、この陣も手に入れようか」

「陣もですか?」

「戦国時代の、その前。とんでもない者が眠っている筈だよ」

リファルは、エルタカーゼを見つめると微笑んでいた。


陸羽は、桂華の横顔をじっと見つめていた。

桂華を、連れ出して逃げた山の頂からは、遠く海が見えていた。

「このまま、どこかに逃げないか?」

陸羽は、思わず、桂華に言ってしまった。

もしかしたら、陸鳳も、同じ気持ちかもしれない。

そう思ったら、口に出さずには、居られなかった。

「私は・・・」

あの時、自分は、子供で、気が付かなかった。陸羽は、振り返る。

自分の許嫁だと思っていた。

でも、本当は・・・。

誰も言わないけど、記憶のない陸鳳と桂華は、あの時、何かがあって、記憶を失ったのではないかと。

誰も言わない。

知られては、いけない事なのか。

「私は、ここから、逃げる事なんてできないよ。ありがとう。助けてくれて」

「桂華。俺は・・・」

本当に、君が好きで・。と言う言葉を飲み込む。

「逃げたなぁと思うけど。希望を助けないとね」

「そうだな」

陸羽は、頷く。

「いつも、助けてくれて・・・感謝している」

桂華の言葉に、心がざわつく陸羽だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ