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異世界転生は神様として!?  作者: あるとせるく
23/23

模擬戦!?

突然クローシェと模擬戦をする事になったミノル。

乗り気でないミノルに対してやる気満々のクローシェ。

果たして模擬戦の結果は?

「あの・・・」


これはいったいどういう事か。


「・・・ふぅ。」


なぜ俺は”クローシェ”と対峙しているのだ!?




ーーー遡る事一時間前。




「模擬戦じゃ!」


イナはあっけらかんと言い放った。


「は・・・模擬戦? 誰が?」


ミノルは首を傾げながらイナに問いかける。


「そんなの、決まっておろう! ミノルとクローシェじゃ。」

「「えっ!?」」


思わぬ発言にミノルだけでなくクローシェも声をあげる。


「そんなに驚く事でもあるまい。 ワシは肉体が無ければ相手をしてやれず、人間ではお主らの相手は務まらん。」

「・・・」

「そう心配そうな顔をするな、クローシェよ。 お主も中々のものじゃ。ミノルが相手だろうとそう簡単には負けまいよ。」

「・・・イナ様がそうおっしゃるなら・・・・・・」

「ちょっと待てぃ!!!」


なんとなく話が終わりそうだったのでミノルは慌てて割って入った。


「いやいやいや! 俺がクローシェちゃんと戦うの?本気で言ってるのか!?」

「うむ、本気じゃが? 何か問題でもあるのか?」

「いや、むしろどうして無いと思えるんだ?! ヘタしたら俺死ぬぞ。」

「かっかっか!!」


文字通りミノルの”必死”な訴えに対してイナは愉快そうに大きな笑い声をあげる。


「それに関しては問題あるまい。 クローシェには可哀そうじゃが、恐らくそやつはお前には勝てん。安心せい。」

「・・・は?」

「むしろミノルよ。 お前の方が手加減をせんとクローシェを殺しかねないのじゃ。 そこのところ、間違えるなよ!」

「いやいやいや! 俺が手加減する方なの!?」




ーーーと、いう流れであっという間に今に至る。




「・・・はぁ」


ミノルはさっきまでの流れを思い出し溜息をつく。

目の前のクローシェちゃんは本気だ。

一瞬の隙も見せないよう全力で集中している。

実力は彼女の方が上なのにまるで油断していない。

かえってやる気の無い俺の方が失礼な気持ちになってくる。


「双方、準備は良いか?」


イナの問いかけにクローシェが静かに頷く。

ミノルも・・・いやいやながら頷く。

とりあえず、出来るところまでやって後は死なないように逃げ回ろう。

ミノルはそう言うと覚悟を決めた。


「うむ! 準備は良いようだな。 それでは・・・」


クローシェの姿勢が低くなる。

ミノルも重心を落として臨戦態勢をとった。



「開始っ!!」

「デス・ライトニングーー穿つ死の雷ーー!!!」



「え・・・」


イナの開始の合図と共にクローシェが魔法を唱える。

魔法だとミノルが気づいた瞬間、黒き雷は目の前に迫っていた。


(やばい!!)


ミノルは反射的に横へ飛んだ。

その刹那、轟音と共に黒い雷はミノルの立っていた場所へ到達し、地面は大きく抉れていた。


(殺す気か!? 手加減なしなの!??)


「あれを避けるとは・・・流石ですね、ミノル様。」


クローシェは驚きの声を漏らした。


「では、これならどうですか!」


クローシェはそういうと目を閉じ杖を高く掲げる。

その瞬間クローシェの回りに大きな魔法陣が浮かび上がり、大気が震え始める。


「終焉の雷よ、眼前の敵を薙ぎ払え。 ヘルジング・ストライク--地獄の雷撃--」


クローシェはそう叫ぶと杖を一気に振り下ろす。

瞬間、魔法陣から天にも届くかという大きな無数の赤雷の柱が現れる。

そしてそれらは辺り一面に出現しキーンと大きな音を放ち始める。

その様子にミノルは命の危険を感じ、その場に伏せる。



次の瞬間ーーー激しい衝撃と閃光がミノルを襲った。


(おいおいおいいいいい!!!)


ミノルは必至に頭を抱えて身を守る。


(何が起こっているか分からないが今は命が優先!!

とにかく必死に生きることだけを考えるんだ!)


どれくらいたっただろうか。

10秒だったのか、1秒だったのか。


轟音と衝撃が止んだミノルはゆっくりと目を開ける。

すると・・・


(・・・えええ!?)


見ると辺り一面焼け野原のなっていた。

大地は焦げるのを通り越して今もなお赤々と燃えている。

大気にもまだ電撃の影響が残っているのか息がしにくく、空気を吸い込むとなんか心なしか鼻がビリビリ痺れる。

しかし、幸いな事にやけどもなく無事に済んだ。

見るとミノルの回りだけ地面がきれいに残っている。

きっとここだけ攻撃が及ばなかったのだろう。

ミノルはそう思うことにした。

しかしそんなミノルとは対照的に・・・


「・・・まさか・・・・・・そんな・・・」


クローシェはそう呟くと膝から崩れ落ちる。


「そんな・・・手加減したとは言っても、あれは私の最大の攻撃なのに・・・・・・」

「・・・」



(え!?アレで手加減してたの!?)


「ふむ!今の攻撃は良かったぞ! ミノルでなければ消し炭の残らんだろうな。」


今の攻撃を見てとても満足気なイナさん。

そんな評価を受けてもショックを隠し切れないクローシェちゃん。

・・・そして本当に殺されかけたのだと分かり青くなるミノル。


しかし、クローシェは諦めていなかった。


「すみません、ミノル様。 私、あなたを見くびっていたようです。失礼致しました。」


そう言うとクローシェは表情を引き締め、ゆっくりと立ち上がる。


「え?」


そんなクローシェに嫌な予感を隠し切れないミノル。


「手加減だなんて・・・私はただ全力でぶつからないといけなかったのに、思いあがっていました。」

「いや、クローシェちゃん? そんな事は無いよ、もう十分凄かったよ?」


そんなミノルの声も届いていないのか、クローシェからはオーラが滲み出る。

そんな様子にミノルは冷や汗が止まらなくなる。


「・・・次はミノル様の胸をお借りして・・・・・・・本当の全力全開をお見せします。」


そう言うとクローシェは目を閉じ深く息を吸い込む。

その瞬間、濃縮された魔力が一気に爆ぜ、大地揺れ、風が巻き起こる。


「ほう、あやつ本気じゃな・・・なあ、ミノルよ。そろそろお主も本気を出さないと死んでしまうぞ?」


イナはからかうように話かける。


「いや、本気って・・・俺はさっきから必死で・・・」

「必死と本気は別物じゃ、戯けめ。 クローシェが本気を出すんじゃ、お主もそれ相応の力を示さんと失礼じゃぞ。」

「・・・・・・・・・」

「お主はそんなにゲスな人間なのかの?」


(・・・・・・。)




ーーー実はミノルはこの戦いの前にステータスを確認していた。




戦闘開始の直前、ミノルはどうやってこの模擬戦を凌ごうか作戦を立てるためにステータスを確認していたのだ。

すると・・・


(なんだこれ!?)


どういう訳かパラメータが全体的に上昇し、新たなスキルを手に入れていた。

スキル名は「神の盾」。

MPが半分になる代わりに一定時間全ての攻撃を無効化できる。


(・・・え、これ無敵じゃない?)




ーーーと、いうわけだ。


もちろん、この事はイナは知っていた。

知っていた上でミノルに模擬戦に参加させたのだ。

この先、クローシェばかりが戦闘で疲弊していくは避けたいし、ミノルも実践経験がまだまだ足りない。

だが、ミノルは自分の力が分かっていないので戦闘で力を発揮できないのだ。

今後、魔将軍やその上の存在とも戦闘になる事は出てくる。

その時、自分の身を守るのは自分なのだ。

その自覚をもって欲しい。

イナはそう思って今回の模擬戦を実施した。

そして・・・



「ほれ、さっさと模擬戦を終わらせてくるのじゃ。」

「とは言っても・・・」


(攻撃を防ぐのだけで精一杯なんだよ・・・)


ミノルは正真正銘必死だった。

スキルを得たとは言っても今回の模擬戦で初めての使用になる。

勝手も分からないまま使ったせいで、2回目の攻撃中に2回発動していた。

どうやら「神の盾」はMP量やや熟練度に応じて効果時間が変動するらしい。

今のミノルならMP満タン状態の発動では3秒程度しか効果が続かない。

なので、2回目のクローシェの範囲攻撃では無意識に魔法の発動前に使ってしまった為、1回余分に発動していた。

お陰でミノルのMPは25%程しか残っていない。

おそらくこれで発動しても1秒くらいしか持たない。

・・・ならば、どうするか。


「・・・やるしかないか。」


そう。

”やられる前にやる”。

クローシェはどうやら大きな魔法の発動にはそれなりに時間がかかるらしい。

ならば、今が好機!


「・・・スキル、”神の力”!」


残りのMPを全部消費し、ステータスを上昇させる。

そして・・・


「っ!?」


クローシェはそんなミノルに気づいて身構えるが時すでに遅し。

「神の力」で強化されたミノルはクローシェとの距離を一瞬で詰め、杖を取り上げた。


「あ・・・」


クローシェはあまりの早さに何が起きたか理解が追い付いていないが、杖の感触が無い事で状況を理解したようだ。

クローシェから噴き出していた魔力も消え、戦意も喪失。

こうして模擬戦は幕を閉じた。

大分投稿が遅れてしまいました。

中々忙しいですが、ゆっくり書いていきます。

よろしくお願いいたします。

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