第6話:就寝
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「……これでよしっと。それじゃあ寝ようかな」
あれから一通り家の片付けを終えると、ベッドのほうへと移動する。するとムーンも一緒にトコトコと後を付いてきていて。それを見て
「………一緒に、寝る?」
と、ついそんなことを言ってしまった。けれど入ってきてくれたら嬉しいな、なんて。
誘うように先にぺろっと布団を捲ってやると、ムーンは躊躇うことなくするりと中へと入っていった。
「……っ!」
その行動が嬉しくて、可愛くて。
少しずつだろうけど、懐いてきてくれているんだなぁって実感できて。反射的に微笑んだ。そして続くように私も布団の中へと入る。
「…大丈夫だよ。安心して眠っていいからね」
電気を消して。優しく言い聞かせるように。
胸元辺りで丸くなったムーンの背中を撫でてやる。
───ていうかこれ…潰さないかな??寝返りうつときとか気をつけないと…。
ふと思ったけれど、仕事の疲れと初めてのお世話というのもあってか、横になった瞬間すぐに眠気に襲われた。
──…明日は休み、だから…ゆっくりして…。というかこのアパートって、動物……飼って、よかったんだっ……け??
今になって思った。けれどやっぱり眠気には勝てなくて。
徐々に徐々に微睡み始めるムーンを見ながら
いつしか私も 眠りに落ちた。