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第13話:夢みた朝


**** ◇◇


「──…ほのか、」




お礼がしたかった。感謝の気持ちを伝えたかった。

そして、できることならこいつと一緒に……。


やっと逢うことができたんだ。巡り会うことができたんだ。こんなにも嬉しいことがあるだろうか。




「………っ」




言いたいこと、伝えたいこと。たくさんあるのに。


いろんな気持ちが込み上げてきて、上手く言葉にできなくて。あふれる想いが、おれの視界を滲ませた。と同時に




「……………っは??」




自分でも驚くことが起きていた。


おれの手足が、身体が、顔が。人間のものになっていたのだ。けれど耳と尻尾は生えたままで、完全ではないらしい。




「……なんだ、これ」




困惑する。驚きで動きが一瞬止まる。


けれどそんなことよりもこれは、

おれにとっては寧ろこれは──ッッ!!




「………ラッキーじゃねぇか」




と、すぐに思った。災い転じてなんとやら、だな。

絶対ものにしてみせる。


なんでこうなったのかは自分でもよくわからないので、少し不安もあるけれど。それでもおれは嬉しくて。胸が高鳴った。




「──…これで穂果と、会話ができる」




期待に胸を膨らませ、純粋な喜びに身体が震える。



起きたらちゃんと、伝えよう。

目をみて想いを、伝えよう。


そんでもって驚かせねぇように気をつけねぇとな…。






すぅっと息を吸い込んで、落ち着いてから。


愛しい、愛しい、彼女の名前を呼んだ。







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