第3話「菜々美の主張」
菜々美「いやぁ、ーするに、仲間になりたいっつーか」
あっけらかんと笑いながら菜々美はそう主張した。
秀我「仲間になりたいだと?」
秀我も洋太も表情を険しくする。
洋太(心の声)「手数が増えることは一見、喜ばしいことだ。でも、女だからなぁ。言っていることがすぐに変わりやすく、信用できない上にサークルクラッシャー的側面を持つ。危険か…」
洋太「(秀我の方を見て)どうする気だい?」
秀我「(小声で)正直、すぐに信用ってワケにはいかねぇな」
洋太「(首肯)まぁね」
秀我「おい、お嬢ちゃん!」
菜々美「ウ、ウチッスか?」
秀我「はっきり言うぜ。こっちは金は出さねぇし、姫様扱いもしねぇぞ? ちやほやされたきゃあ、他所を当たれ」
菜々美「(掌を必死に扇いで)いやいやいや! んなの要らねーッスよ!」
秀我「じゃあ、何が目的なんだぁ?」
菜々美「そりゃーもちろん、ワルーい奴らの駆除ッス! 悪い奴らを退治するって大事なことじゃないッスか」
菜々美、ガッツポーズし、鼻息を荒げる。
秀我「ほぅ」
洋太「どうしてそう思うんだい?」
菜々美「いやぁ~、普通に収監されていない悪人って、迷惑じゃないッスか。悪徳政治家・ブラック企業の経営者・権力を盾にやりたい放題な権力者の子孫・喫煙者……。こんな奴ら、死んだ方がマシっしょ?」