11 遠隔授業の準備をしよう
勝算があったのではない。
「……虚飾?取り繕い?」
声はアタシが今居る所から、地獄の底から湧いた。施療院の研究棟。窓から届く残照がごちゃついた室内を橙色に照らす。もう明りを灯さねば字は読めない。光り輝く高みからお綺麗事を押し付ける神のようにアタシを腐する青髪の男の顔が影に沈む。発言など許されていないのに、声はアタシの中で煮滾って吹き零れた。
「へぇえ?」
簡単に言えばブチ切れただけだ。
それが愚かな事なのは重々承知。明らかに貴族な青髪と金で買われた貧民のアタシは立っている場所が違うのだ。青髪が露骨に嫌悪を現したように撲ろうが殺そうが貴人の勝手。狂犬は殺処分が鉄則だ。それでも噛みつき吠えてえ時ってのはある。アタシの声に振り返った薬師のメリナがその豹変ぶりにぎょっとして固まった。黒目がちどころか斜め下から返す目は怒気を宿した三白眼。神の加護だって?テレパシーだか心理学的スキルかは知らないが、バレたのだったら仕方ない。そうよ、こちとら底辺の生まれ。顎が上がる。縮こませ窄ませていた肩を、張って傾げて物が散乱した長椅子を回り込んだ。
「こんな身分社会で心からの礼儀と社交辞令しか認めねえってのかよ?あ?」
そもそも人に表裏はあって当然。身分差ゆえに隠さねばならぬものは増える。命さえ掛かるそいつを薄汚えと否定してアタシを害悪だと言うこいつ。虚飾?取り繕い?お前に言われなくたってアタシは自分が薄汚いと知っている。だがよ。お前の神は気に喰わねえ。他人の腸に勝手に手を突っ込んで「臭え」と宣うクソ神は。嫌がる相手の正面で股を割った。長椅子に勝手に片ケツを乗せて張った肘は腿について顎をしゃくる。目は青髪から一瞬も離さない。多分それだけで処分の対象になる行為。
「袖なしだろうが奴隷だろうが腹の中身は売ってねえぞ!」
怒鳴りつけた。自由と、この意志だけは売りはしない。一度決めた。好きに出来ると思うなよ。メリナが息を呑む。もう全部影になってしまった男からの罵倒はぴたりと止まった。こんな底辺の人間から怒りをぶつけられたことなどその人生に無かっただろう。
確かにアタシは嘘つきだ。算盤ずくで媚び売って手に入れたもので生きている。もしも、だ。生き残りを賭けた戦略の出来の悪さを嗤われるならアタシは自分を恥じたろう。だがよ。戦略そのものを「悪」とされるのは我慢がならない。そのままで愛されるほど恵まれちゃいない。そいつはアタシにとってお綺麗なまんま、ヤられっぱなしで死ねって事だ。アタシはそういう場所で生まれ育った。「前」も「今」も。
「真情だけが美しいってかぁ?」
斜めから鼻で笑う。
「家畜はよ、生かしてもらったご恩返しに働いて喰われちまうのが幸せだって言う女が居てよ。吃驚する事にその女、腹の底からそう思ってやがる。間違いなく真実だろうよ。素晴らしいよな?ええ?おい」
柄にもなくぶちまけたのは疲れの所為もあったろう。昼下がりにあの母さんと対峙して、ディオらと別れてそのままだから心身両方にきている。
「お蔭でこちとら娼館の次はさらに高値で転売だとよ。アタシの親はあんたのお気に入りになるんじゃねえの?」
ケケッと笑ってその家畜とはアタシの事だと説明してやれば、「娼館よりは…」とメリナが呟く。
「最底辺から積み上げて貴族のご学友になった所だったよ、この昼までは」
縁と機会の賜物だったが、それがどれほど稀な事か、どんな犠牲を払ったのかを想像したメリナは口を噤んだ。
「それが今や軟禁の上に入れ墨打たれようってところじゃねえか。アタシにお前は幸せなんだって言えるのかい?そいつは真実か?」
何時だかに思ったことがある。人知を超えた神の加護。アタシにもそれがあったらと願わない日は無かった。だがしかし、神の加護は万能じゃない。人は神ではないのだ。残照は引いて部屋の中には影の塊が三つ。
「真実なんてのは物事の一面。人の数だけあらぁな」
意趣返しというには可愛い奴を仕掛けておく。ニタリと告げた。
「アタシは6才です」
一切疑念の余地がない筈の言葉に青髪の影が揺れた。もしもこいつが神の加護とやらで物の真偽が分かるのなら、その答えをどう感じるのだろうか。そう。アタシが6才なのは事実であって事実ではない。中身は転生元アラサー。
「手前ぇの真実は手前ぇが選んだ事実ってだけだ」
お前の神に疑念の種をまいておくよ。疑いの楔というには細やかで、針で刺した程度のものだろうけれど。アタシを含めそのままに生きては来れなかった者にだって言い分はある。処断するならすればいい。随分と腐してくれやがって、ここが駄目ならまた便壺洗いからでも、農奴からだってからだってやり直してやる。何度だって、生きてる限り、足掻いて見せる。夜と一緒に沈黙が降りた。
最初に気を取り直したのはメリナだった。薄暗がりの室内を動いて明かりを灯す。人影が三つ蘇った。
「……クラテス様、また薬を飲んでおられないのですね」
薬?
「……頭が働かなくなるから嫌なのだ」
「感覚を鈍らせませんと、お辛いでしょう」
メリナがアタシを振り返る。
「クラテス様は薬を飲まずにいると加護の力が働き過ぎてしまうのですよ」
全てを見通す目の神にして、真実の神、ミネルヴァの加護。つまり、見え過ぎて困るという事か。他人の隠した腹の中まで。
「その目を遮るもの、覆うものに嫌悪を感じてしまうのです。その所為で迂闊に使用人も近づけない」
院長室だと聞いていたのに埃っぽく散らかった部屋にも納得。だから、アタシも矛を納めろってか?ふん。そっぽを向いた。
「子供だから大丈夫だと思ったのですけれど」
ところがアタシは元アラサー。建前上等、似非光属性の偽装6才児だった訳。子供好きってそういう意味か。それは好きなのではなく、取り繕えない者だから大丈夫なのだろう。薬師のメリナは身分的にクラテスに遠慮する必要がなく、尚且つ裏表のない正直者って事かいね。メリナは首を振りながら壁際の卓から水差しを取り上げる。杯を二つ。注いだ色を見るにワインの水割りか。
「クロノ、貴方も興奮しすぎです」
やはり卓上にあった小壺から指で摘まんだ何かをそれぞれの杯に。薬の類だろうか。それはクラテスと、アタシに差し出された。アタシの身分で何かを供されることなどまずない。受け取ってしまってから意外に思う。
「心を落ち着かせてください」
心を落ち着かせる薬ねえ…。青髪のクソ野郎、精神安定剤の世話になっているのか。だからって許してやらねえからな。ってか、今の薬アタシの分にも入れたよね?
「何入れたの?」
「オオアサの葉ですよ」
麻、ね。カラムシが苧麻で、薬師も着ている長衣が亜麻でそれぞれ馴染みの繊維素材。オオア………。
吹いた。
「クロノ、身分について言いたくはないのだけれど、行儀が悪いわ」
メリナが顔をしかめる。いやいやいやいや、身分がどうとかじゃねえ!
「オオアサって大麻でしょうよ!麻薬じゃねえの!子供にそんなもん飲ませるとかイカンでしょ!脳の成長に影響があるじゃないか!あんたも何とか言えよ。常用してるんじゃないだろうな。幻覚作用も依存性もあるじゃねえか!」
元日本人的にはアウト。違法だから!薬物ダメ絶対!深刻な薬物の影響について、詳しくは厚生労働省か医療機関のHPでね!……って、
しまった。
神の加護などなくても丸わかり。
「薬師でもないのに知っていることが沢山ありそうね。二人が落ち着いたら今後の事を話し合いましょう」
墓穴を掘るとはまさにこの事。第二ラウンドはアタシがヘタ打った所為で手打ち。
第3ラウンドは夜更けにまで及んだ。トイレ休憩をはさんで食事まで運んで貰ったくらい。内容は薬物はダメよから神の加護、勿論アタシの労働条件も。他人アウトなクラテスが服用した薬(ダメだから!)の効果もあるだろう。大麻ってダウナーだしね。完全拒絶されたアタシもクラテスとの対峙の仕方を教わった。
「…黙秘は良いのね?」
隠している事を隠さなければ我慢できるのだそう。
「それだけで上手くやれる人も数少ないのだけれど」
アタシはその少ない方らしい。そりゃそうだ。身分社会に生まれた人達が一切取り繕わずにいるのは難しい。クラテスに遠慮しないで良い身分なら、今度は腹芸が身に付いていないようでは立場的に困る。一方のアタシは人の上に人を創らず、男女平等がコンプライアンスの「前」世で生きていた時間の方が長い。「前」世の年齢を考えれば年功序列すら怪しいのである。要するにノー遠慮でいけばいいって事。スッピンOK。素だとかなーり品が無いんだけどな。
そんな社会生活に支障をきたすような難儀な神の加護。ミネルヴァの加護って何なのよ一体って話よ。尋ねてみた結果は
「思ってたのと違う」
だった。他人の思考が読めるのでもなければ、神様が耳打ちしてくれる訳でもないのだ。
「そこに在るものに触れるだけ」
なのだと言う。
(………?)
「……あー、アタシ水の加護ってのは見た事あるけど、ああいう分かりやすい奴じゃないんだね」
アタシは西都の街中を暴れまわった魔物を水の竜が仕留めるのを見た事がある。物理的な神の加護は見て判る。異世界物ならこれ「ファイアボール!」的な?が、メリナは言った。
「同じよ?」
まんま何処が?って顔をしていたのだろう。
「触れるだけじゃない。僕と同じものになる。自分の事なのだから解るだろう」
自分が世界で世界が自分?何でもこの世の真理?に関わるのだそう。ぬうん……。そう言えば加護持ちだと良く疑われるアタシだが、似たような話は聞いたことがあったな。どうやら神の加護とは「世界に触れる」がカギらしい。で、ミネルヴァですよ。
「でもさー、世界なんて言っても膨大な情報量でしょう?個人的な真偽とかそんな鼻クソみてえなもん拾えるの?」
掌広げる身振り付き。一切飾らず思ったように振舞うとこんなになっちゃうんですよー。いいんですかー?アタシはまだ自分の腹ん中探られたこと根に持ってるからね。が、それで良いらしい(本気かよ)クラテスが眠そうな顔で言う。
「逆だね。膨大な記録の中で焦点を絞る。一直線にそこへ向かうのがミネルヴァだよ」
薄暗く果てなく続く広大な図書館を廻り、無限の書列からたった一冊を引き出す。そんなイメージに「前」で耳にした単語が蘇る。
「記録………アカシックレコード」
呟いた。
「それは何だ?」
「この宇宙の始まりから終わりまでの全ての記録、だったかな。そんな概念」
オカルトでスピリチュアルなやつね。そんな場所で焦点が合う。そのオートフォーカスを阻害、糊塗するものにクラテスは嫌悪感を感じるのだ。五感を遮られるような感覚らしい。耳や目を塞がれるのに近い。確かに不意打ちでそんな事をされれば気分が悪かろう。邪魔が入らなければ対象の事象そのものがいきなり理解されるんだってさ。この対象とは視界に入り、クラテスが注意を向けたものになる。つまり院長室のドア開けた時点で似非光属性のあざと思考が全部おっぴろげられてたって事よ。
「大抵の人はそれを知ると自らを恥じてクラテスと距離をとろうとするのよ」
そう言うメリナは多分自らに恥じる所のない方の人で、アタシは恥とか三途の川に捨ててきた人な。
「そういうことなら最近噂の予言者殿の真贋も確かめられるじゃん」
「あれは僕と同質の加護だよ」
マジか!クラテスはその確認作業にも駆り出されたらしい。噂の予言者などに振り回される西都の王室や政治をバカじゃねえのと思っていたが、一応根拠はあったらしい。兎に角加護は色々なのねって事。で、その辺はしばーらく考えて放棄した。アタシ加護とか無いし。その内理解できるようになるかもしれないしね。本当に重要なのはこの先よ。
そんな経緯でアタシの不敬は許されることになったが、お互い社会的立場もあるからこの院長室限定ではある。市政官邸の手記から知識を得たと言うのは虚偽だとばれたけれど、幸か不幸かアタシの「前」世知識をクラテスは読み解く事が出来なかった。
「何故だ……?」
理由は不明。「前」世のものであって「今」世のものではないからかもしれない。ミネルヴァの加護を持ったクラテスがいるからティタ家はもっと容易く情報を手に入れる予定だったのだろう。残念でした。で、当初の申付け通りアタシは施療院でお世話になる事になったのだ。出所は黙秘したままの知識の報告と検証が当座の仕事になる。「医療系を中心に」と言うのがメリナのリクエストだ。頑張って思い出せば暫くはもつだろう。あとは院長室の掃除と雑務もおまけで。6才児で見習い年齢だからとの理由で拘束は半日。
「その薬も体に悪いし、アタシにも乙女の恥じらいってヤツがあるからさ」
「……眩暈が…」
おい。つまらねえ加護の使い方してるんじゃねえ。
「伝わらない事も多いから冗談も控えめにね」
「……」
いや、恥じらいとか縛りプレイする気は無えけど、マジメなのもココロにくるわ。ブチ切れた所為でアタシの境遇も考慮されたのだろう。施療院の敷地内なら行動の自由も得た。大凡の要望は通ったことになる。まあ、試合に負けて勝負に勝った感じ?
問題は使用人用の寝床を用意してもらう前に、6才児に体力的な限界が来た事だったのよ。アタシは話し込むうちに長椅子で寝てしまったのだ。クラテスは会話内容等をまとめる作業をしていたらしい。メリナは朝起きた時には居なかったからどこかの時点で帰ったのだろう。同じ長椅子で身を寄せ合って寝てたのはクラテスだけだったからね。で、翌朝には「あの」院長室で一晩過ごした子供が出来上がっていた訳。
「やっぱり」
………何が?そしてアタシの社会的立場は?
施療院では朝起きて身支度を整えると院長室へがルーティンになった。院長室の掃除もしているから大分ましになったぞ。その後は
「だからー、健康の対義としての病を治療したり予防したり緩和したりするのが医療だと思うんですよ!」
一問一答、あ、逆か。「瘧は寄生虫なのは以前言いましたよね」「水辺の悪気が因だと言われているが」「それは媒介主になる蚊の幼生が水中で育つから」一答討論形式。それをクラテスが書き止めてゆく。すごい勢いで高価な紙が使用されるのにはびっくりだ。それもその筈。参ったよ。ここの医療って学問として確立されておらず非常に経験的なのだ。神の加護とか言うイレギュラーがある所為か、何故とかどうやってが抜けている部分が大きい。でもさー、アタシ医療関係者じゃないからね?高校までの知識しかないのにぃ……。
「細菌については説明しなくても……」
「………」
そこからかー。この手が多いのだ。「前」世知識が社会に与える影響なんか考えてはいないけれど、雑多な知識をどう体系的に伝えるか苦慮する所である。確かにこれは半日しか持たない。アタシが。
そんな事を数日繰り返してここでの暮らしも慣れて来た。昼を挟んで午後は施療院の正門が見える所で座り込みをするようになったのが昨日からだ。急に連れて来られた下働きが家や家族、友を恋しがって外を眺めている、体な。んな訳ねえだろ。勿論目的はあるんだけどね。いや、逃げませんよ。逃げてどうなる訳でもないし。が、門番にはアタシの外見が伝達されていて
「外に出てはならぬ。逃げるなよ」
門を見に行っただけで注意された。アタシも入れ墨は避けたいので迂闊なことは出来ない。門番に悲しそうな顔を作ってみせたが効果は無かった。調子悪いっス。ここ数日、クラテス対応ばかりしていたから猫が弱体化しているのだ。このままでは被り物が必要になった時に困りそう。で、目的って何?だよね。決まってるじゃん。金策よ。世知辛いのぅ。
施療院での暮らしに衣食住の心配は無いが、アタシは将来的に自分を買い戻す算段を付けねばならない。何よりアタシの値段はエリトゥラに居た時よりも跳ね上がってしまった。しかも、行動制限アリときた。実のところこれが一番痛い。この施療院の内だけでは出来ることが限られている。より多くの顧客、収益を求めるならば市街に出るしかない。それにはまず
「外と連絡付けねーとな……」
自分で金策に動くことが出来ないのなら、他人にやらせる、だ。アタシはここに居るままで金が入ってくる仕組みを作るのだ。そんな事出来るのかって?転売から五日。考えに考え抜きましたよ!多分イケる!手足になるメンバーを得る事さえできたならば。
だが、アタシがここに居るのを誰も知らない。ティタ家に連れて行かれたままなのだ。誰かに伝言を託して会いに来てもらうしかない。エーギルは出張中だからディオかアイギースか。ティタ家の関係者であるクラテスやメリナは頼らない方が良いだろう。ほかに、となるとこの施療院で一般人の出入りがあるのが正門側の治療院なのだ。そこで機会を待つ。
今日も昼過ぎからこんな子供の言う事に付き合ってくれそうな人を探して正門を見ている。残念ながら治療院には救急事態の人が多くてそれどころではないんだよね。薬院窓口の前に場所を移すか……。その時
「クロノ!」
正門から声が掛かった。目に入って来たのは大工三人組!ちょっと会わなかっただけなのに懐かしく感じる紺髪茶髪のギャングどもではないか。偶然か?こいつらならば確実にディオに繋がる。ってか、すごく嬉しい。門衛が胡乱気な眼差しを向けて来た。逃げないってば。大人ならば逃亡を手助けする気かと思われただろうけれど、相手は子供。が、親しい相手というのならディオかゼフィロス、織姉でも良かったのにこいつらか……いや、この際贅沢は言わない。
「マルコス!」
駆け出して行って抱きついた。相手が子供なのもあるしこの程度なら許される。その胸に顔を伏せて囁く。
「8×6。言えないなら感動の再会を装え」
「えっ?はっ?途中からとかきたねえぞ!シジュウ…」
声を大にする。
「会いたかった~!」
「に…し、心配してたんだぜ!」
今、42って言わなかったか?怠けてるんじゃねえぞ。
「学舎の皆は?」
ディオだよ、ディオ。
「え、えーっと……。皆で来た」
え?マルコスと大工2、3の背後から声がする。
「わわわ!」
「ディオが倒れた!」
正門の先、通りの向こうで声をあげているのは織姉にゼフィロス。あれ?ゼフィロスに支えられているが、首を垂れ膝をついてしまっているのはオレンジ掛かった赤髪。あー…、アタシがマルコスに抱きついているのをバッチリ目撃しちゃったとか?あららーん。その後ろにはアステアスにレレクスと魚屋に壺屋も来ている。え?それにヘカテー様?何で?しかも使用人の長衣着てるし?何故アタシがここに居るのを知ったのかは分からないけれど、皆がアタシのために来てくれたのは間違いない。はははっ。今ならクラテスに見られても何の問題もなかった。ああ、もう!世の中捨てたもんじゃない。もう駄目だって時もあるけれど、アタシ、もうちょっとやって見せるよ。ありがとう。
「腹痛のディオを治療院に連れて来た設定だったんだけどさ……」
その設定必要なくなったな。ディオを運んであげようか。さあ、クロノ再始動です。




