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90玄武バサラ

90話更新しました

ブクマ、リアクション、評価よろしくお願いします

「随分上がって来たのにまだ着かねえのか」

「ここの方達は高い所がお好きなのかしら」

「まぁバカと金持ちは高い所を好むからな」

「ジンってば相変わらず口が悪いのね」

そんな軽口を叩きながらひたすら階段を上がる


それから暫く上がった後

ようやく出口らしい光が射し込んできた

「フゥ~ようやく出口だ」

「えぇ長かったですね」

毎回思うのだが終わりが見えるとやる気が出る

「ヨシもう少しだ」

「疲れました」

「まだまだ気が抜けねぇ~よ、上がり切った先に何が待ち受けているか分からんからな」

「分かっています」


そしてようやく階段を登り切り俺達は洞窟を抜けた

「やれやれやっと出れた」

「ジン、あの建物は」

「あぁどうやらここの終着点らしいな」

建物はかなり古びた城という感じでどことなくパラミアが封印されていた城に似ている

「さてと誰が出て来るかは知らんが文句の一つや二つは言ってやらんとな」

「ジンもしかして楽しんでる」

「そう見えるか」

「そうにしか見えないよ」

イカンなコチラに来てから感情が表に出過ぎている。

もう少し押さえないと。


俺達は城の前までたどり着くと

「堂々と入るべきか悩むな」

「でも他に入れそうな場所も無いわね」

「確かに」

扉の前で悩んでいると何処からともなく声がして

「遠慮せず入るが良い」

その声と同時に扉か開く

「どうやらもうバレてる様だしここはお言葉に甘えて入りますか」

「そうね逃げも隠れも出来ないみたいだから行きましょう」

俺達は覚悟を決め中に入る

「さてさてどんな奴が出て来る事やら」

城の中に入り辺りを見渡すと外観とは裏腹にとてもキレイな事に少し驚いた

「中はキレイにしてるんだな」

「えぇそうね、手入れがしっかりとされているわ」

意外に整理されてる内部に感心していると

「そのまま真っ直ぐに進め」

と又声が聞こえきた

言われるままに進むと大きな扉の前にきた

そして重々しく扉が開く

「いよいよお出ましってわけだな、腹にたまっている物をぶちまけてやる」

中に入ると周りには緑色をした鬼が控えている

そして中央にドッシリ構えているのがここの主だろう。

「良く来たのう、ここは冥府の北部にある玄武島オイラはここを仕切る主バサラだ」

「ご丁寧な紹介なんてどうでもいいんだよ」

「貴様バサラ様になんて口を聞きやがる無礼にも程がある」

「まぁ待てヴォルガ、ここは死者の国、だがお前達は随分と目に生気がある様だな」

「当たり前だ俺達は生きたままここに飲み込まれたんだからなあの訳の分からんゲートによってな」

「ほうーそれはなかなか興味深いのう、どれオイラがお前達の魂を見てやろう」

そう言うとバサラは目に力を入れ俺とマリアンヌを見る

「なるほどな、確かに魂は生きている様だが傷もついておる」

「はぁ傷があるから何だっていうんだ」

「傷があるという事はお前達は一度死んでおるという事じゃ、しかも正攻法ではない方法で生まれ変わっておる」

「ふーんそんな事まで分かるんか」

「当たり前だ死者の国の住人だからな、生きとし生ける者の魂は死すとその人生の行いによって様々な死者の国に送られる、天界、冥府、そして例外として魔界だ」

「それが俺達と何の関係があるんだ」

「生物の魂は死ぬと必ず3つの死者の国に送られるそこで時間を掛けて魂の浄化が行われるのじゃよ」

「それで傷と何の関係があるんだ」

「傷それはその者の人生そのものだ、それを長い時間を掛けて消して行きキレイになってから転生させる、つまり傷があるという事はその工程をすっ飛ばして生まれ変わったという事になる、この世界の理に反している」

なるほどここの者は転生者を知らないのか

「だからお前達はこの世界の住人かも知れないがこの世界の者ではない、一体何者なんだ」

「まぁ別に隠す必要も無いか、俺は違う世界で死んで女神によってこの世界に転生した」

「ほう、つまり別世界から来たと」

「まぁそうゆう事だ」

「私も同じです」

「え~~マリアンヌ異世界人だったのか」

「えぇ黙っていてごめんなさい」

「イヤ別に謝る必要は無いよ、ただビックリしただけだからさ、しっかしこんな身近に俺と同類が居るなんてな」

「私も驚きました、まさかジンが同じ境遇だったなんて」

「ちなみに何処から転生したんだ」

「私は地球の日本という国からです」

「マジか~俺もだよ」

「まぁ~こんな偶然があるものなんですね」

「貴様達バサラ様を無視して楽しく語らってるんじゃねえ」

「おぉ~スマンなつい嬉しくなってな」

「このヤロウ、ナメくさりやがって」

「なぁヴォルガだっけか、お前気が短いのなぁ~俺が言うのもナンだけど少し気を長く持て出世出来んぞ」

「言わせておけばもう我慢出来ん、ぶち殺してやる」

「ヴォルガ少し落ち着くのだ」

「しかしバサラ様このガキはあまりにも己の立場を理解していません」

「ワッハハ、面白い奴ではないか」

「バサラ様は甘過ぎます、こんなガキには躾が必要でございます」

「随分な物言いじゃねえか、どう躾るのか俺に分かりやすく教えてくれよ、俺もこんな所に引きずり込まれてムカッ腹が立ってんだ」

「このガキが」

「やれやれこれは穏やかには終われそうに無いな、どうだお前とヴォルガの一騎討ちでカタをつけるというのは」

「ハッありがとうございます、わたくしめにお任せを」

「俺も異存は無いぜ」

こうして思わぬ形で対決となった。

91話「ヴォルガVSライアン」をお楽しみに

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