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89扉の先

89話更新しました

ブクマ、リアクション、評価よろしくお願いします

その頃パラミア達はカレンの街に戻っていた。

「ジンがゲートに飲み込まれて早1ヶ月ね」

「もう戻って来ないんじゃ」

「アーニャ変な事を言わないで」

「ごめんなさい、つい」

「お前達は相変わらず騒がしいのう」

「お姉さま、ごめんなさい」

「まぁ良い、皆聞くのじゃ後1ヶ月ジンが戻らぬ時は妾達は次の大陸に進む」

「「「「えっそんな、お姉さま」」」」

「冷たい様じゃが妾は先に進まねばならん、納得いかん者がいればここに残るがえぇ強制はせん、まぁ1ヶ月あるゆっくり考えるんじゃな」

「お姉さま分かりましたわ」

お姉さまは静かに去って行く


「ねえお姉さま少し冷たいんじゃない」

「バカねえ~ラベンダーお姉さまだってきっと辛いに決まってるわ」

「えぇアーニャの言う通りよ、お姉さまが一番苦しまれているはずよ」

「そうよね」

「とにかく出発までまだ時間はあるわ、ジンの帰りを待ちつつ自分達に出来る事をやっていきましょう」

「わたくしは今から剣術の鍛練に行ってきますわ」

「私は弓の稽古に」

「じゃあ私は槍の練習でもしようかな」

パラミアは廊下を歩きながら

「ジンよすまぬな、妾達は先に行く」

その声は静寂な廊下に響き渡る



扉を開けた先は一本の吊り橋が見えた

「頼りない橋だな」

「ジン下を見て」

「んっこれは針の谷底じゃねえか」

下には隙間が無いほどに針がビッシリ敷き詰められていた

落ちたら間違いなく串刺しだ。

「頼りない橋に下は針まさに地獄絵図だ」

引き返そうにもいつの間にか扉は消えていた。

「進むしか無いってわけか、このクソなイベントは何なんだ」

「ねえジンこの橋大丈夫なのかしら」

「大丈夫じゃ無いだろうな、観光客向けに作られた橋じゃ無いから安全性は皆無そしてあの敵を倒しながらときたもんだ、マジで終わってんな~って感じやね」

「ジンってば冷静なのね」

「毒づく元気も無いわ、鬼畜仕様もここまで来たら怒りとかよりも先に感心するわ」

まぁ当然ここから出す気はサラサラ無いだろうからこんな事になっているのだろうが

「ジンどうするの」

「どうするも何も俺達に引き返すと言う選択肢は無いから前に進むのみ」

「そうだったわね、覚悟を決めたら行きましょう」

「何時でも行けるよ」

「私も行けるわ」

「それでは行くとしますか、マリアンヌ絶対に俺から離れるなよ」

「分かってるわ」

俺とマリアンヌは吊り橋を渡り始める


「何だこりゃ~めちゃくちゃ揺れるじゃねえかよ」

「キャッ」

マリアンヌが尻もちをつく

「この足場で戦えってか、マジで難易度高え~な」

マリアンヌはマトモに歩けない状態だ

「マリアンヌ焦らなくて良いから、俺は前の敵を倒す後からゆっくり来ればいいさ」

「ごめんなさい、そうさせてもらうわ」


「しかし戦いにくいな、もう少し足場が安定していたら楽なんだがな」

敵を殲滅しながら暫く前に進んでいると

「おっあれが吊り橋の終点か、マリアンヌもう少しだ頑張れ」

少し離れているマリアンヌに声をかける

「はい」

取り敢えずゴールは見えた

自然と敵を倒すスピードが上がる

「やっぱ目的地が見えるとテンションが上がるねえ~」

人間とはゲンキンな生き物である

今まで文句を言っていた不安定な足場もさほど気にならなくなる。

ここから更にペースは上がり吊り橋の終点

大きくそびえ立つ岩山にポッカリ穴が開いていた。

「まぁここに入るしか無いんだよな」

遅れていたマリアンヌも追い付いて二人で中に入る。

中は真っ暗で

「何にも見えないじゃないか」

「では私に任せて下さい」

マリアンヌは祈りを捧げると体から光の玉が現れそれを天にかさす

すると周りが明るくなった

「おっ明るくなった、マリアンヌありがとう」

「いいえ私に出来る事はこれぐらいですから」

周囲が照らされ改めて見回すとここはダンジョンと言うより

「まるで鍾乳洞だな、メチャクチャ涼しいし」

「えぇむしろ寒いくらいです」

「俺には丁度良い温度だよ、バトルでかなり火照っていたから良いクールダウンになってる」

「でもここは不思議な感じがします、敵もいなくなりました」

確かにマリアンヌの言う通りだ

あれだけ溢れかえっていた敵さんも居なくなり気配すら感じない

「まるで聖域っぽい場所だな、ここなら安全だ一息つこう」


しばしの休憩を挟みリフレッシュ出来た俺達は洞窟の先へと向かうべく歩き出した

「奥に行くにつれだんだん寒くなってきたな」

「寒すぎますわ」

一気に気温が下がっている

「急ごう」

暫く歩くと階段を見つけた

「おっ階段かぁ~ここを上がった先には一体何があるんかねぇ~」

「何も有るわけ無いじゃない」

「そう願いたいけどね」

今までの事を考えるとヤバい匂いがプンプンするが

「しっかし長い階段だな~この岩山の頂上に繋がってのか、まぁ考えてもしゃーねぇ行くか」

「えぇ考えるだけ疲れてしまいますわ」

「まぁ答えはこの階段の向こうにあるさ」

俺とマリアンヌは階段を登り始める。






90話「玄武バサラ」をお楽しみに

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