70神族と転生者
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よろしくお願いします
建物の中に入って俺達は違う所に来たのでは無いかと目を疑う
「ここは何なの」
「見た事が無い物ばかりだわ」
皆が驚くのも無理はない
今見ている物は全て俺が以前に見た物ばかりだ
LEDのライト、エスカレーター、自動ドア、巨大モニターどれをとってもこの世界の人達には目新しく、不思議な物に見えるだろう
色々考えていると脳内に語りかけてくる者がいる
パラミアだ
「ジンよ聞こえるか」
「あぁ聞こえるよ」
「この見た事も無い物、ジンは見覚えがあるのではないか」
「俺がこの世界に来る前に当たり前にあった物だよ」
「やはりそうか、では妾の読みは正しかったみたいじゃな」
パラミアは何かを確信したようだ
まぁ俺も大体の事は分かった
エスカレーターを上がり、その先のエレベーターに乗り込む
「この上に長はおられます、くれぐれも失礼が無いように」
エレベーターがゆっくりと上がっていく
「な、何これ凄く気持ち悪いんだけど」
エレベーターは上がる瞬間と止まる瞬間にフワッとした感じがする
初めて乗った人なら違和感があるのは無理も無いだろう
エレベーターが最上階に着いた時チーンの音にビクッとなる女性陣を見て少し笑けてきた。
エレベーターのドアが開くとそこはすでに広間になっていて
両脇に数十の魔獣?というより人間に近い魔獣と言うべきだろう
そして一番奥にいる二人の女性
「パラミアあの横に立っているのは間違いないなく俺と同郷だな」
「なるほどのう、ではもう1人は・・・そうゆう事か」
俺達は二人の前まで行くと
「良くおいで下さいました、私はカレンと申します、そして」
「ワタシはレイナですお見知りおきを」
「俺はジンギードです、この世界を周りある物を探す旅をしています」
「わたくしはマーガレットですわ」
「わたしはアーニャ」「私はラベンダーよ」
「妾はパラミア、見ての通り魔族じゃ、それでソナタは神族じゃな」
「やはりバレてましたか、あなたの言う通り私は元神族です」
「元じゃと、ではソナタは神堕したのでは無いのか」
「はい、私は騒動が起こる前神の命にてこの地に降臨したのです、ですから神族の力は失われておりません、もしかしたら神はこうなる事を予期していたのかも知れないですね、神堕と降臨では天と地ほどの差があります」
「ウムなるほどのう神族の力を使えるのはソナタだけと言う訳じゃな」
「いえ私ともう1人神の命で降臨した者がいます」
「では神族の力を使える者が二人おると言う事じゃな」
「えぇそうなります」
「理解した、それでこの見た事も無い物は何なんだ」
「これはコチラのレイナが作りだした物ですわ」
「ほう、興味深いのう」
「ワタシはモンスターと戦う力も魔法も使えません、ワタシに出来るのは生み出す力だけです」
「レイナは創造する力があります」
「ふーん創造ねえ~」
確かにこの世界の人達には見た事も無い物ばかりだろうが俺には良く見た風景だ
「まぁそんな事はどうでも良いか」
「それであなた達の探し物は何でしょうか」
「俺達はダンジョンの最深部にある魔界の門を開く鍵を探しています、残り4つこの世界の何処かのダンジョンにあります」
「鍵を求めて何をするおつもりですか」
「それは妾が話そう、妾自身が魔界に入り現魔王を倒すそしてやらかした罪を償わせる事が同じ魔族として妾に課された使命じゃ」
「そうでしたか良く分かりました」
「俺達はパラミアの考えに賛同し共に旅をし共に魔王を倒すと決めました、その行動がこの先の世界を救えると思っています」
カッコいい事を言ってみたが正直そんなに深い考えはないのは内緒である。
「素晴らしいお考えですね、私達にもお手伝い出来る事があれば遠慮なくおっしゃって下さい」
「理解して頂き感謝いたしますわ」
「私達の大陸にも一つだけダンジョンがあります、攻略までの間この街に是非滞在して下さい」
「重ね重ね感謝いたしますわ」
「明日ダンジョンまで道案内をさせますので今日はゆっくり休んで下さいな、では皆様を部屋にご案内して下さい」
「ハッかしこまりました」
「すいません長様、のちほど話をさせてくれませんか」
「構いませんわ、それと私の事はカレンと呼んで下さいな」
「分かりました、カレンさんそれとレイナさんものちほど一緒に」
「ワタシもですか、分かりました」
このレイナとはじっくり話をしてみたい
同じ転生者なら尚更色々聞いてみたい。
俺達はそれぞれ個室の部屋に案内された
「さてレイナさんとは何を話そうか」
聞きたい事は山ほどあるが今はこれからの戦いで何か役に立つ事が得られれば御の字だ
「個人的な事は次の機会があればで良いや、しっかしこの部屋まるで超高級なホテルのスイートルーム並みや一泊いくらするんや」
久々のベッドに横になり色々考えていたら何時のまにか寝落ちしてしまっていた
どれくらい寝ていただろう
部屋に響くチャイムで目が覚める
「お食事の準備が出来ました大広間の方にご案内いたします」
「すぐに準備します」
食事かぁコリャ~楽しみだな
俺は準備を整え部屋を出る。
71話「創造の力」をお楽しみに




