表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/116

68上陸

68話更新しました

体調の都合により週2話程度の更新を考えています

ブクマ、評価、感想などよろしくお願いします


獣人の国を出て既に半月ほど経過していた

俺は客室にて

「この暇さはマジでダルいわ」

と一人で愚痴っていた

船上では本当に何もする事が無い

「スマホやらゲームがあれば退屈せんのにな」

異世界の文明が前世より何世紀も遅れているから仕方ないが

「前世に無い魔法があるのは何か解せない」

まぁ今さらぐだってもしょうがないがこの暇さ加減が余計な事を考えさせる。


「未開の大地まであと何日かかるんだよ」

又独り言愚痴が始まった


「ジン起きてる」

ドアの向こうからアーニャの声がした

「アーニャかどうしたんだ」

「ちょっとデッキに来て」


何事だろう

客室を出てデッキに向かう

「ジン来たわね」

「ジンあれを見るのじゃ」

俺はパラミアが指をさす方向を見る

地平線に小さく島が見える

「おっ、あれが未開の大地か」

「おそらくな」

「長かったですわね」

あの島には明日には到着するだろう

「いよいよ始まるのか未開攻略」

「そうね」

「ねぇ、これから作戦を立てない」

「ウムそうじゃな」

パラミアはあの時から元気が無い

仕方ないと言えば仕方ないのだが


俺達は客室に戻り未開探索についての作戦をアレコレ考える。

しかしパラミアは何処か上の空

俺は意を決して

「パラミア少し話せるか」

「ウム」

「最近心ここにあらずだな、ワークスさんの事で悲しいのは分かるけど」

「んっワークスの事ではないぞ」

「じゃあ一体どうしたんだ」

「妾はジンや仲間と一緒おる時間が楽しいのじゃ、じゃがこの先の戦いでもし誰かを失った時皆に申し訳ないし妾は精神はおかしくなるかもしれぬ」

「ハハハ何だそんな事だったのか、パラミアよ悪魔のくせにメンタルよわよわだな」

「笑うでないわ、妾はあの城に何十年も1人で過ごした、そしてジンとその仲間達と出会い今まで経験した事も無い幸せな日々を送れたのじゃ、それが無くなるのが怖いのじゃ」

「いいかパラミア聞いてくれ、魔族と違い人間の寿命なんて一瞬だ、どうせパラミアより早く死ぬんだからな、ならダラダラ人生を長引かせるよりパッと散る方がよっぽど有意義だ」

「じゃが」

「俺もマーガレット達もパラミアと一緒にいたいから付いて来たんだ後悔や恨んだりする筈もない、それに俺達はまだ生きてるそれなら例え短くとも今を濃密にしようや」

「・・・そうじゃそうじゃな、ジンすまんみっともない姿を見せた」

「いや俺達を考えての事だろう嬉しいよ、だが今は未開の攻略を優先して考えよう」

「ウムそうじゃな」

良かったパラミアの顔に笑顔が戻ってきた


翌日

大陸が目の前に大きく見える

「いよいよ上陸だな」

「えぇ何だか胸がドキドキするわね」

後1時間ほどで到着するだろう

「さてとそろそろ降りる準備をしようかの」

皆はそれぞれ自分の客室に戻り下船の支度を整える


支度を終え全員がデッキに立つ

船が陸に横付けし梯子を垂らす

「よっしゃ行くぞ」

「ウム魔獣なぞ木っ端微塵にしてやるわ」

「わたくしもぶち殺してやりますわ」

皆がそれぞれ意気込みを口にしてるが

「とても女性から出た言葉とは思えんな」

1人ずつ梯子を降りる

俺はここまで協力してくれた獣人達にお礼を言い

「戻ったら王様に協力して頂き感謝しますとお伝え下さい」

「本当に待たなくてよろしいのですか」

「はい、このまま引き返して下さい」


船が遠ざかるのを見届けてから辺りを見渡す

「まさに手付かずの大森林半端ねえな」

「ウム探索前にまずはこの辺に拠点でも作ろうかの」

そう言うとこの辺りに結界魔法をかけた

「まぁこれで安全地帯が完成じゃな」

「じゃあ早速探索開始といきますか」

「ではわたくし達は西の方を担当しますわ」

「了解、パラミアは真ん中ヨロ~俺は東を回るから」

「了解じゃ、くれぐれも無理は禁物じゃからな」

「ラジャー」


俺は海岸沿いを東に歩きながら気配を探る

「怪しい気配は無いな」

拠点からかなりの距離を歩いたが何の気配も感じない

「おかしいな、少し森の中に入ってみるか」

道無き道を歩き草木をかき分け奥に入って行くと拓けた場所に出た

「ここは自然に出来た場所じゃないな」

何者かが手を加えたのは間違いない

「しかしこれ以上はやめておこう、アレから結構な時間も経ったし一旦戻ろう」

そう遠くない場所に間違いなく何者かがいる


森を出て海岸に出て、来た道を戻る

拠点に着くと既に皆は戻っていた

「ジン遅かったではないか、心配したぞ」

「スマン、あちこち調査していたら遅くなった、それで何か収穫はあったか」

「わたくし達の方は何もありませんでしたわ」

「妾の方も何も無しじゃ」

「そうか、俺は何者かが手を加えた所があった、気配は感じなかったけとあの近くに誰かいるはずだと思う」

「なるほどのう、では明日は皆でその辺りを調べてみよう」

「そうね、分断するより皆で探索した方が安全だわ」

こうして上陸した未開の大地の初日の探索は終わった

明日からの探索に備え早めに休息を取った。





69話「進化」をお楽しみに

下の⭐を押してもらえたら幸いです

よろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ