55第60階層の変異モンスター
55話更新しました
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やる気が上がります
夏休みも半分ほど終わり
皆の修行も更に過酷なものになっていく
パラミアの容赦の無い指導により皆の体力は限界に近づいていた。
「ハァハァ、お姉さまもうダメです~」
「何を弱気な事を言うておる」
「パラミアさんマジで厳しいな」
「こんなものでは下の階層で苦労するのが目に見えておる」
パラミアの言う通りあれから先の階層は何が起きるか分からない
やれる事はやっとく必要があるだろう
「今日はこんなもんかの~皆お疲れじゃった」
「フゥーやっと終わった」
「もう動けませんわ」
「ソナタ達もかなり強くなってきている、明日も頑張るのじゃぞ」
「はい、頑張ります」
「さてとジン今日の組み手を始めよう」
「ハイハイではやりますか」
「どんな技が飛び出すのか楽しみじゃ」
パラミアは最近俺の初披露の技を楽しみにしている
こちらの世界では見た事が無い技ばかりだから興味が湧くのだろう
前世では色々な格闘技、格ゲーなど技は腐るほどある。
特に格ゲーの技などは前世の身体能力ではとてもマネ出来る代物では無いがこちらの世界ではそれが出来る
派手かつインパクトだらけの技を使いこなせる
色々な技を繋ぎ合わせたり出来るのが結構楽しい。
更に知ってる者が居ないからパクりなどと言われる事も無いわけだ。
「さて、今日はどんな技を試そうかな」
これまで試した技はパラミアにことごとくガードされた
「ヨシ決めた10連コンボで行ってみよう」
素早く懐に入りまずは崩拳からの左肘打ち
少し体勢が崩れた所に下段、中段、上段蹴り間髪入れずにワンツーからの裏拳後回し蹴り
そしてラスト前中からの踵落としで10連コンボの完成だ
「いや~異世界でしか絶対出来ん技やな、どうだったパラミア」
「これは参ったわ、防御魔法を合わせるので精一杯じゃった見事よのう」
「おいおい全然ダメージが入って無いじゃん」
「イヤイヤかなり効いたわ」
「こりゃ~体術で倒すのは不可能じゃん」
「そんな事は無いぞ、防御魔法が間に合わなければやられておったわ」
結局その後も色々な技を試したがパラミアを倒す事は出来なかった
「まったくパラミアはバケモノだよ」
「バケモノとはレディに対して失礼じゃぞ」
この組み手がロンギウス達の鍛練の後の恒例行事となった
そして夏休みも残り数日となり
「ソナタ達よ良くぞここまで頑張ったのう、今日で終わりじゃ」
「パラミアさんありがとうございました」
「パラミアお姉さまのお陰でわたくしも更に強くなれましたわ」
「私も魔法が上手くなれました、お姉さまありがとうございます」
「良い良い、妾も嬉しいぞ、今日はゆっくり休んで明日60階層に皆で挑戦じゃ」
「はい」
そして翌日の朝
「それじゃ行くぞ、50階層はさっさと終わらせるぞ」
「あぁ、鍛練の成果をパラミアさんに見てもらおう」
ますは50階層へ
「ジン、パラミアさん60階層まで全部俺達に任せてくれないか」
「パラミアどうする?」
「良いではないか、ソナタ達頑張るのじゃよ」
「ありがとうございます、皆行くぞ」
俺とパラミアは後方から見守る事になった。
仲間達の戦いは見ていて安心出来るほどに強くなっていた
不安要素が見当たらないほどに力強さを感じる
「イラン心配だったな」
「そうじゃろ、妾が鍛えたのじゃからな」
ロンギウス達はサクサクと進み
あっという間に59階層を踏破した
「いやー結構余裕だったな、俺達強くなってるよ」
「えぇわたくしも体力も気力も十分ありますわ」
「私も魔力は有り余っているわ」
そんな中1人だけ息を切らしてヘタリ込む者かいた
俺はソイツの元に行き
「ダリルお疲れさん」
「ジン、済まない俺が足を引っ張っている」
「バカかお前、いいか良く聞け人間はな成長スピードには差があるんだ早熟な奴もいれば遅咲きの奴もいる、周りの奴に惑わされず自分のペースでやれ、それにお前は十分に強い」
「ウム、ジンの言う通りじゃダリルよ胸を張るのじゃ」
「ジン、パラミアさんありがとう」
ダリルの気持ちは痛いほど分かる
俺も前世では似た様な経験をした
誰かが手を差しのべないと闇落ちしてしまう恐れがある。
この様に声を掛けるのも大切なのだ
そして遂に60階層へと続く階段
「どんなモンスターが待ち受けているのかしら」
「あぁ、楽しみで武者震いがするよ」
「あら、それって震えているの間違いじゃないの」
「相変わらずアーニャは口が悪いな」
「ゴメンあそばせ」
「冗談はそれくらいにして行くぞ」
階段を降り魔方陣にカードを置き
「準備は良いか」
「いつでもよろしくてよ」
そして60階層
入った瞬間に皆が驚愕する
「何だこのモンスターは見た事が無い、それにこの数尋常じゃ無い」
「それにこのモンスター凄くキモいですわ」
「ソナタ達気をつけよ、コヤツらは融合体【フュージョン】じゃ」
前人未到の地に足を踏み入れた以上何かしらの試練は覚悟していたがこれは想像以上だ。
「ジンよ、これはちと厄介じゃな、妾の考えが甘かったのやもしれんわ」
「パラミアどうゆう事だ」
「ウム、もしこのフュージョン体が地上に溢れてみろ、地上はコヤツらに蹂躙され人間族は滅び又昔に戻るじゃろう」
「あまり考えたくも無いな」
「あのバカめ、この世界に又混沌をもたらすのが目的なのか愚かな奴じゃ」
「お前達このモンスターはここで食い止めるぞ」
こうして俺達とフュージョン体との激戦が幕を開ける。
56話「フュージョン体との激闘」をお楽しみに
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