14完全終結と前世の思い出
14話更新しました
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圧倒的勝利で終わった連合体との戦争
「あれは戦争と呼んで良い代物なのか?」
正直大人と子供の戦いというか遊びにしか見えなかった。
「あれで同じSクラスだと思うと頭が痛くなる」
俺達が勝利した為連合体のメンツは軍門に下った事になる。
Sクラスはこれで1つになった訳だが、策を労しヘタを打ったランウス達の扱いはヒドイものになる事だろう。
「御愁傷様です」
それにしてもこの世界は分かりやすい、力ある者が強い。
前世では力があっても大した役には立たない、
やはり金が無くてはどうしようもない、それはこの世界も同じだろうが割合が違う。
力があれば金はどうにかなる
「だから俺はこの世界が好きだ」
前世であらゆる格闘技をやってて初めて良かったと思った。
ガキの頃香港カンフー映画のDVDを見てドハマリして色んな格闘技を習った。
あんなヒーローになりたい、そんな思いを胸に抱いてひたすら頑張った。
掛け持ちしながら道場に通い強くなった。
力こそ全てと勘違いし生きてきた、小中学校ではガキ大将ポジ、弱気を助け強きをシバクをモットーにやっていたが、恐れられて誰も近付かない、ボッチな9年間。
高校は名前を書けば合格出来る最低学校に入学
スタンスは変えずにいると、いつの間にか野蛮人扱い。
皆が変質者を見る様な目を向ける
「全くもってクソつまんねー青春時代」
それは社会に出ても同じ
それこそ何十もの職を変えたが結局どれも長続きせずにどれも中途半端。
その時
任侠映画を見て
「俺の力が発揮出来るのはここしかない」と思いヤクザ事務所に行き組員志願をする。
「今考えたら何ともアホな行動力だな」
まぁ結果は映画の様な世界は幻想
田舎ヤクザは金が無ければただのお荷物
暴対法の影響でがんじがらめ、少しでも問題を起こせばサツが飛んでくる
学が無いからシノギも思いつかねえ
辞めたくても鉄の掟があるから中々抜けられねえー
まさしく負の連鎖
チンピラヤクザなどカタギより弱い立場
トラブルを起こせばサツに駆け込まれて、はいおしまいだ
借金がかさみ気づけば、身動きが取れない状態
「まぁ、借金はほぼ組費関連なんだがな」
収入が無いから払えない、上の人から借りる
利息が付くが払えない、身内から追い込みがかかる。
まさしく魔のスパイラル
そこに降って湧いた様な鉄砲玉指名、現状から抜け出す良い機会
決行当日いざチャカを弾いた瞬間暴発、あげく返り討ち人生オサラバよ
「何ともお粗末な最後、後悔だらけの人生」
思えばスクリーンのヒーロー達に振り回された人生だった、後俺がアホ過ぎた。
だがここは前世とは違う
「力が評価される世界、俺が理想として夢見た世界、存在価値がある世界なんだ」
学生生活を謳歌出来ていて、気の許せる仲間がいる。
「このまま死んでも悔いはなく、大往生出来るはず」
多少不自由な生活はご愛嬌
「あれほど強制的に異世界に送った女神を恨んでいたのに今では感謝しかない、お礼の投げキッスを送りたい気分だ、想像したらキモイけど」
「ジン、何をボケーっとしてんだ、顔が変やぞ」
「変は余計だ、このシティボーイに向かって」
「シティボーイが何かは分からんが」
「ナウいと言う意味だ」
「イヤイヤ、ナウいも分からん」
まあ俺も何となくしか知らんけど
「これから皆で話し合いをしようと思うんだけど」
「好きにしたら良いやん、俺は参加しないけど」
「そう言うと思ったよ、後で決まった事だけ報告するから」
「Oh~YES」
「又訳が分からん事を、じゃあな」
俺は手を上げる。
それよりさっきから凄い熱視線を感じるんだが
それも今まで感じた事が無い視線だ
「まぁ俺に向ける視線など、野蛮人か変質者を見る視線ばかりだったが」
送られてる視線の方向をチラ見する。
綺麗な女の子がこちらを見ていた
「あの娘は確か連合の中にいた人だな」
目が合った途端席から立ち上がりこちらに向かって来る。
「初めまして私ランベル、アーニャです、ランベル領当主の娘ですわ」
「ごんちは、俺はジンギードちなみに平民の家庭ですよ」
「えぇ~存じてますわ」
この女中々のプロポーションだ、ガキのクセに出る所はしっかり出ている、5年後が楽しみだ
「色々ありましたが私は貴方の事をもっと知りたいですわ」
「知りたいも何も俺はこのままだけど」
「貴方ともっとお近づきになりたいですわ」
「君粘るね~そうゆうのは嫌いじゃないよ」
「ありがとう、これからもよろしくね」
何かの意図がある訳では無い様だ。
だがジンは知らなかった、この娘と将来幸せな家庭を築く事を・・・
「なーんてな、そんな事がある訳がない、妄想もここまでくると猟奇的だな」
まぁ俺の妄想癖は置いといて、これで暫くは静かな学生ライフを送れるだろう。
「あっやべ~、忘れてた今日はミリーナが来る日だった」
急ぎ門までダッシュ、ミリーナが少し膨れっ面で待っていた。
「お兄ちゃん遅い」
「スマン、色々あってな、でもミリーナの可愛い顔を見たら元気になったよ」
自分でクサイセリフを言って吐きそうになる
「もう、お兄ちゃんったら」
直ぐにご機嫌さんになるミリーナは本当に可愛い妹だ。
「じゃあ帰ろうか」
俺とミリーナは愛する我が家へ帰る。
最後まで読んでくれてありがたや、ありがたや
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