表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
113/116

113歌劇団

113話更新しました

ブクマ、レビューをしてもらえたら励みになります

よろしくお願いします

俺が宿に着いたのは出発して2時間後だ

流石にマリアンヌもグレスも起きていた


「おかえりジン君、どうだい収穫はあったかい」

「はい、十分過ぎるほどの収穫がありましたよ、特にマリアンヌには良い土産が出来ました」

「ほう~」

「えっ私に?、何かしら」

「聞いて驚け、あのアレク王子が生きていたで」

「えっ、うそでしょう」

「ホンマや、俺が一番ビックリしたよ」

「アレク様が生きていらした、これは夢かしら」

「嬉しい誤算やろ、後アレク王子からの伝言や、生きていてくれてありがとうとそれと無茶はするなとな」

マリアンヌは崩れ落ちて泣き笑い

「良かった、本当に良かった」

「あぁ~ホンマに良かったなぁ、これで今この国を仕切っている奴らを皆排除してもあの人がいるから大丈夫や」

「へぇ~ジン君がそこまで信頼するとは相当なんだろうね」

「人の上に立てる器ですわ、この国を立て直せる人はあの王子しかおりまへんな」


「そうかなら後は姫とジン君の仲間探しだね」

「そうですね、明日のイベントに現れてくれたら最高なんやけどね」

「じゃあ明日に備えて早目に寝ようか、コチラに来てから常に眠いやれやれだよ」

俺達はそれぞれの部屋に戻り早目の休息を取った。


翌日

朝から清々しいほど晴れ渡り絶好のイベント日和となった

「じゃあグレスさん打ち合わせ通りで」

「人混みは苦手なんだがねぇ~」

「しゃーないでしょ聞いた話ではかなりの見物人が来るみたいやから手分けしないと」

「分かっとるよ」

「マリアンヌは俺と一緒な」

「えぇ~迷子にならない様にしますわ」

昨日部屋に戻ってからも泣いていたのだろう

マリアンヌの目は赤く腫れていた。


俺達は宿屋を出て中央広場に向かう

街はイベントの影響なのかいつもより人の流れが多く感じられた

「この時間にしては人が多いな」

「ホンマですね」


中央広場に近付くにつれ

人も更に多くなり回りには出店も沢山あった

「マジでお祭り騒ぎやな」

「俺はもう既に人酔いしそうだよ」


中央広場に到着すると広場は既に人で埋め尽くされていた

「マジかぁ~」

「想像以上に多いな」

「こんな人数、どっから集まったんや」

「ジン君よ、この中から特定の人を探すのは困難なんじゃないか」

確かにこれだけの数の中から探すのは至難の技だ

気配も交差して読みにくいが

「もうやるしかないっしょ、俺達は半分から向こう側を担当しますんでグレスさんはアチラをよろしく」

「はいはい分かったよ、ジン君はコキ使うねえ」


俺とグレスは捜索を開始した


探し始めて1時間程経った頃

前にあるステージもどきで催し物が始まった

かなり離れた場所を捜索していたので良く見えないが5人組の女子らしき姿が何となく見えた

「人が多すぎてこりゃー無理やな、マリアンヌ一旦捜索は止めてイベントでも楽しもうや」

「そうね、でもここじゃ良く見えないから前の方に行きましょう」

俺達は人混みをかき分け前の方に移動する


ようやく顔が見える位置まで来ると

「へぇ~顔は仮面を着けているんや」

でもそれ以上に驚いたのは動きだ

「コイツらマジで強いで」

殺陣の演舞を見てると一切の隙が無い

決められた段取りでは無くリアルな打ち合いをしている様にしか見えない。

「何者なんや」


暫くリアルか演舞かわからない殺陣を堪能し終え

お次は演劇だ

歓声に消され声はほとんど聞こえない

「やってる事がもう歌劇団やな」

「凄い人気ですね」

「あぁ~まるでアイドル並みや」

「さしずめ街の人はファンね」

俺とマリアンヌはそんな話をしながら飲み物を飲んでいた。


演劇も終わり

ステージには5人全員が集まっていた

すると今までのうるさい歓声がピタリと止み中央広場全体が静まりかえる


~うん?何がはじまるんや~

俺はステージに目を向ける

すると5人が急に歌い始めた

「へぇ~こんな事もやるんやな」

そう思った次の瞬間

左の娘が仮面を外し出した

まるで勿体ぶる様にゆっくりと紐を取ってゆく

1人が仮面を外してる間他の4人は歌を歌い続けている


「なんや、スゲー勿体ぶってんなストリップ劇場か」

と思わず突っ込みを入れたくなるほどだ


そして仮面が外れ素顔が露になった瞬間

俺は口に含んでいた飲み物を一気に噴き出す

そうまるで噴水の様に

「ジン急にどうしたの」

「ス、スマン突然の事でビックリしたんや」


仮面を外した少女は見た目の雰囲気は変わっていたが間違いない

「マーガレットだよな」

他の4人も次々と仮面を外す

1人知らない顔もあるが

「ラベンダー、アーニャにパラミア?」

特にパラミアの見た目は全くもって変わり正直自信が無い

しかし

「ハハハ、アイツら久しぶりに会ったのに楽しませてくれるわ」

「もしかしたらあの人達がジンの仲間なの」

「あぁそうや、ヤベェ~笑い過ぎて腹痛いアイツら俺を笑い殺しにするつもりか」


「ジンどうするの?」

「そうだな、人目がある所では余りよろしくないので後をつけて人が居ない所で合流したい」

「そうね」

「急いでグレスさんと合流しよう」

俺とマリアンヌはグレスとの合流場所に急ぐ


合流場所には既にグレスが立っていた

「おう何か収穫はあったかい、コッチはダメだったよ」

「仲間を見つけた、今から後を追うんで行きましょう」

「それは良かった、では急ぐとしよう」

「グレスさん一応気配は消して下さい」

「了解した」

俺達はパラミア達を見失わない様に急ぎ後を追いかける。





















114話「再会」をお楽しみに

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ