109いざバラカス大陸へ
109話更新しました
ブクマ、レビューなどして頂けたら励みになります
よろしくお願いします
「さて王国の現状はだいたい把握出来たな」
「過去の話になりますけど」
「それだけで十分や、上に立ってる奴らがクサレだらけやから状況は悪くはなっても良くはならんやろう」
しかも希望も見えて来た
「恐らくは亜人との戦争も激化してるやろう、だとすればパラミア達が足止めを食らっている可能性も高いんとちゃうかな」
「そうですね、パラミアさん達と合流出来れば行動範囲も広がりますね、マリアンヌさんの身バレはどうするんですか?」
「その辺の事は考えがあるから大丈夫、さっさと準備して明日の朝には出発するぞ」
カレンとの話も終わり
俺達はレイナの元へ向かう
「レイナさん俺達明日出発します」
「そう、パラミアさん達に会えると良いわね」
「あぁそれで今日は・・・」
「遠慮しなくて良いわ、わたしの所に来たと言う事はそうゆう事でしょ」
「流石レイナさんや」
レイナは微笑みながら
「同じ異世界人としてジン達の役に立てれば嬉しいわ」
「ありがとうじゃあ遠慮無く」
それから必要な物を全て用意してもらい気がつけば外は既に明るくなっていた
「こんなもんで良いかな」
「フゥーやっと終わったで良いのかしら」
「あぁ、準備万端やレイナさん朝までかかってしまったな申し訳ないですわ」
「気にしないで、パラミアさん達に会える事を祈ってるわ、悪いけど見送りはしないわよ」
「あぁ、本当に感謝する、じゃあ行ってくるよ」
レイナの部屋を出て
軽い朝食を取り馬車へと向かう
外に出ると沢山の人が見送りに来てくれていた
「パラミアさん達にはかなり遅れましたがようやくですね」
「あぁ、でも無駄な時間では無かったから」
「くれぐれも気をつけて下さい」
「カレンさんありがとう、又ここに必ず戻って来ます」
俺とマリアンヌは馬車に乗り込みカレン達に手を振り
「マリアンヌ、ケジメをつけに行くで」
「えぇ私が前に進む為に」
俺達は闘志を胸に出発する。
と意気込んで出発したものの
見渡すかぎりの広野
「アカン必要な物を揃えるのに頭が一杯で暇を潰せる物を一切用意してなかったわ」
「ジン気にしないでこうして外を眺めてるだけで楽しいから」
「気を使わせてスマンな」
「本当に大丈夫だから」
更に広野を走る事2日
「あっここは」
「ジンどうしたの?」
「いや、確かこの辺でゲートが出現して奈落に飲み込まれた場所だった様な」
「えっ、そうなの」
そんな話をしていると
突然辺りが暗くなる
「おいおいマジかよ」
まさにあの時と同じ光景
忌々しいゲートが姿を現す
「またかよ、さっきの話はフリじゃねえぞ」
「もうあの苦痛はイヤよ」
俺はあの時の光景を思い出し絶望感で一杯になる
「又逆戻りかよ、一体何だってんだ」
しかし吸い込まれる気配が無い
「んっ何か以前と様子が違うみたいやな」
「えぇ、私が見たゲートとは比べ物にならないくらい小さいわ」
「そうだよな、小さ過ぎる」
俺達がゲートを凝視していると
「アレ誰か出て来たみたいよ」
ゲートから人影が見えそれが鮮明になっていく
「あっあれはグレスさん?」
グレスは俺達の馬車を見つけると笑顔で右手を大きく振って近付いてくる。
俺達も馬車を降りグレスを出迎える
「やあ君たち元気だったかね、無事時間加速を乗り越えられて何よりだよ」
「グレスさんもお元気そうで何よりです、俺達はあの後死ぬ程の思いをしましたが何とかこの通りですわ」
「ハデス様も心配しておられた、とにかく良かったな」
グレスは無邪気な笑顔で笑う
「ところでグレスさんはコチラに何用ですか」
「おぉ~テンション爆上がりですっかり忘れていたな」
急に真顔になりグレスは話始める
「実はなハデス様の妹君が見聞を広める為コチラの世界に来ているのだよ」
「冥王の妹君が」
「あぁだが暫く消息不明になってしまってな我々が必死に探してようやく居場所が特定出来たんだよ」
「それが俺達が向かっているバラカス大陸ですか」
「そうゆう事だ、まぁ滅多な事で殺られる人では無いのでそこら辺は心配していないんだが、純粋過ぎるので騙されやすいんだよな、ハデス様が冥府を出る訳にはいかんので代わりに俺が様子を見に来たってわけだよ」
「そうなんですか、それで妹君はそんなに強いんですか」
「あぁありゃ~バケモンだ、我々が束になって挑んでもズタボロにされるだろうな」
「ウヒャ~是非とも一度お手合わせ願いたい」
グレスは苦笑いをしながら
「君は本当に戦闘狂だね」
「やっぱ強い人と戦ってナンボですわ」
グレスはやれやれという様なジェスチャーをしながら
「まぁそうゆう事で俺も君たちに同行して良いかな」
「はい、モチロンです」
「グレスさんと一緒なら俺らも心強い」
「バラカス大陸は何やらキナ臭い事になってる様だしあの人が関わっていないと良いのだがな」
「では先を急ぎましょう」
こうして3人での馬車の旅は始まる
「なぁマリアンヌまずは何処に行けば良いんだ」
「ここからならバラカス大陸の最南端にある町ですね」
「マリアンヌさん大陸内に入るのはそこしか無いのですか」
「コチラからのルートはその一ヶ所だけですね」
町に着くまでに色々と作戦を立て
そして
半月後俺達は
バラカス大陸最南端にあるアリンスの町に到着した。
110話「上陸」をお楽しみに