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107/107

107マリアンヌの過去~前編~

107話更新しました

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カレンと話をしてから3日ほど経ち

マリアンヌもすっかり回復していた

「ジン、普通に動けるって素晴らしいですね、あんな事になって初めて身に染みてわかりましたよ」

「あぁ~何を差し置いても健康が一番ってこった」

「えぇ~ジン何かおじさん臭いですよ」

「まぁ見た目は少年やが中身はバリバリのオッサンやからなぁ~しゃーない」


「フフフ、ところでジンって前世では幾つまで」

「あぁ30ソコソコやったかな、最後は・・・まぁ悲惨やったから聞かん方がえぇやろ」

そう、あの光景はコチラに来ても時々夢に出てくる

しかもリアルな第三者目線でだ

一体あれは誰目線なのだろうといつも疑問に思っている。


「そう言われると何か気になりますね」

「やめときな、とても人に話せるもんじゃねぇ、俺の気持ちも滅入るしな」

「ふ~んまぁ良いわ、ところで仲間の後を追うんでしょ出発は何時にするの?」


俺は一呼吸おいて

「そうやな~マリアンヌが完全復活したら行こうかと思っとる」

「私はもうすっかり元通りよ、何時でも出発出来ますよ」

「そうかじゃあ2日後なんてどう?」

「分かりましたわ」

「じゃあ明日カレンさんに旅立つ事を話そう」

「私も同席して良いですかご挨拶もお礼もしていませんもの」

「あぁ、一緒に行こう」


翌日

「そうですか明日旅立たれるのですね」

「はい、パラミア達からはかなり遅れてしまいましたが」

「分かりました、明日までに馬車を用意しましょう」

「カレンさんいつもありがとうございます、それと」

「あの初めまして、挨拶が遅くなりすいません、私マリアンヌと申しますバラカス大陸のジャフ王国で元聖女を勤めておりました」

「これはご丁寧な挨拶、私はカレン元神簇です、それで少し引っ掛かったのですが元聖女とはどうゆう事でしょうか?」


確かに俺もそこには疑問を感じた

「なぁマリアンヌ話たく無いなら無理には聞かないが力になれるかも知れんから嫌じゃ無ければ話してみないか」

「嫌とかでは無いです、少々長くはなりますがよろしいですか」

「あぁ~構わんよ」

「えぇ~」


マリアンヌはゆっくり話し出す

「私の国ジャフは長い間隣国と戦争をしていました、亜人の国バッカスと」

「それは噂で聞いています」

「しかし先代の王は同じ大陸の者同士が争うのはお互いにとって良い事は無いと和平交渉を申し出たのです」

「そうでしたか、それは初耳です」


「王様の長年の交渉の末ようやく和平交渉が成立し戦争は終結しました、ですがその矢先王は謎の病に倒れたのです」


マリアンヌはタメ息をつき話を続ける

「その当時私は不思議な能力で有名になり国中に名がとどろいていました、王宮はその噂を聞き私を召集したのです」

「この時はまだ聖女では無かったのですか」

「はいその通りです、治療を行った結果王様の体には毒が多量に摂取されていました」


「それってまさか暗殺ですか」

「恐らくは、しかし幼い私にはその事を言う勇気もありませんでした、これが私の最大の罪です」


「マリアンヌよ、判断力の乏しい子供にそれは酷な話や、それにもし言ったとしても王宮全体が騒動になるやろう」

「えぇ、私もジンの意見に同意です」


「そう言ってもらえると気が楽になります」

「それで王様はどうなったん」

「何とか体内の毒を除去して王様の命は助かりました、私は王を救った命の恩人として王様より聖女の認定を受けました」


「なぁ俺の勝手な思い込みかもしれんが聖女って教会とか神に使える者が認定するもんじゃないん?」

「えぇ本来はそうでしょうがマリアンヌさんあなたの国には教会とかそういった類いのものは無いのではないですか?」

「はい私の国には神を信仰する類いのものはありません」

「なるほどな、だから国のトップが認定するって訳か何だか変な話やな」


「そうですね、何の根拠もない名ばかりのなんちゃって聖女です、私はずっとその事に思い悩んでいました」

「マリアンヌそれは言い過ぎや、事実人の命を救ったんやそれとその称号は王がマリアンヌに対する感謝の気持ちも込められてるんやないか」


「そうですね、ジンありがとう」

「マリアンヌさん、元神簇としてあなたのその美しく清らかな心は十分に聖女の資格をお持ちですよ」

「カレンさんありがとうございます」

「マリアンヌ、カレンさんが認めてくれたんやもっと胸を張って良いと思うで」

マリアンヌはカレンに深々と頭を下げた


「すいません話がそれてしまいましたね、それからしばらくは王様や貴族の治療、国民の病を治したりと忙しい日々を送っていました」

「おいおいハードスケジュール過ぎんか」

「人の役に立てる事が嬉しかったから気になりませんでした」

「何処がなんちゃって聖女や、それ以上の役割を果たしとるやないか」

こんなんブラック企業以上の過酷さだろう


「私は王様や第一王子アレク様にはとても良くして頂きました、そのご恩に少しでも返せればとの思いで」

「とても立派な考えですね」


「私も国もこのまま平和で幸せな日々が続くと思っていましたあの時までは」

「あの時?」

「はい私が15歳の誕生日までは」

マリアンヌの顔がみるみる苦悩に満ちていく。












108話「マリアンヌの過去~後編~」をお楽しみに

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