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104/107

104帰還

104話更新しました

ブクマ、レビューなどしてもらえるととても嬉しいです

よろしくお願いします

城の中に入り改めて広いと思いしらされた

そしてこの城はまるで迷路の様に複雑な作りをしている

同じ所をルーブしている様な錯覚に陥る


「ジン殿驚かれたでしょう、これは幻覚です同じ所を回っている様に感じてるでしょう」

「幻覚だったんですか、俺が感じた違和感は間違ってなかった訳やね」


その後も歩き続け

「間もなく王の間に到着いたします」

「やっとか長かったなぁ」

それまで同じ所を回ってたのが

急に目新しい場所に出た。


「あの扉の先に我が王はおります、急ぎましょう」

「はい」

いよいよだいよいよ冥王とのご対面

この長かった様な冥府での拘束もこれで終わらせる


グレスが扉を開け

「どうぞ中へ」

促され中に入ると

部屋中に響きわたるほどの声で

「良く来た異世界の子よ、余は冥府の王ハデスである、ちこう寄れ」

俺達はゆっくり王の前まで近づき

「お初にお目にかかります、俺はジンと言います」

「私はマリアンヌでごさいます」

「うむ、堅苦しい挨拶は抜きじゃ、元はコチラの不手際でそちらに迷惑をかけたのだからな」

「いえ仕方ない事です」

「そう言ってもらえるとありがたい、あまり時間が無いがソナタ達をここまで案内した者は黄龍グレスじゃ」

グレスは俺達に一礼するとハデスの傍らに行く


「ハデス様時間が無いとはどうゆう意味ですか?」

「うむ、実はなこの冥府はもう知ってるとは思うが時間という概念は無いのじゃ」

「はい、聞いております」

「うむ、それでな本来は死んでいない者が入った場合時間は停止してしまうのだ」

「それで何か不都合があるのですか」

「大いにあるのだ」

「どうゆう不都合ですか」


ハデスは少し間をおいて静かに語り出す

「ここに滞在して止まった時間は外に出たら遅れていた分を取り戻そうと一気に加速するのだよ、もしそうなったらソナタ達の体はどうなると思う」

そこまで言われてハッとなる


「間違いなく一気の成長に体が耐えられなくなる可能性が高いという事ですね」

「その通りじゃよ、体がもたないか精神がイカれるかのどちらかじゃな」

「ダメージ軽減の魔法をかけても効果は無いですかね」

「多少は軽減されやも知れんがそれで耐えられるかは余にも分からん」

「ですよね~、でもまぁそこを乗り越えないと先に進め無いなら俺は迷わず行きますよ」

「うむ、よくぞ申したその心意気、気に入ったぞ」


ハデスは急にご機嫌が良くなり

「ソナタ達にこれをやろう、受け取るが良い」

グレスに武器を渡す

「その二つは冥界に伝わる剣と杖じゃ、名は剣は霊王杖は樹神じゃ」


グレスから手渡された剣は聖剣と呼ぶには禍々しい

だが凄い剣であろう事は分かる

「ありがとうございます、大切に使わせて頂きます」

「ハデス様ありがとうございます」


「気にするでない、ここで腐らせておくよりはソナタ達に使われた方が何倍も良いからな」

「感謝します」

「本当はここにおるグレスとその剣で戦ってもらいたかったのだがな実に残念じゃよ」

ハデスは本当に残念そうな顔をしていた


「俺は必ずここに戻って来ます、ブレイズさんから貰ったネックレスはここに転送出来る性能があると聞いています」

「おぉ~その手があったか、ブレイズの奴めなかなか粋な事をしよる」

「ですからその時にグレスさんとの手合わせをお願いします、それまでに剣のレベルを上げておきます」

「約束したぞ、では楽しみは先に取っておくとしよう」


「さて長居は無用じゃ、そこのゲートを潜れば地上につながっておる覚悟は出来ておるか」

「はい勿論です」

「では行くが良い、又会える日を楽しみにしておるぞ」

俺とマリアンヌは深々と頭を下げゲートに入る


中は真っ暗だが自分の体が上昇しているのはわかる。

「マリアンヌ覚悟は良いか」

「えぇ大丈夫よ」

「地上に出た瞬間に時間が加速するかも知れん」

「覚悟は出来ています」

「マリアンヌ一つ約束してほしいんやけど、どんなに辛くても耐えられない激痛に襲われても自ら命を絶つ事だけはせんでくれ」

「分かったわ、約束する」

「ありがとな」

俺達の体は勢い良く上昇していく


上昇が収まり目の前に光りが差し込む

「冥府との間やな、マリアンヌ行くで」

「準備は出来てるわ、いつでもど~ぞ」

俺とマリアンヌはゲートに飛び込む


久しぶりの光に目が開けられない

「ここは何処なん?」


少しずつ光に慣れゆっくりと目を開ける

周りは森林だが見覚えがある

「ここはカレンの街がある未開の森林やな」

もう未開と呼ぶのは変な話しだが今はそんな事より

希望が見えてきた

「マリアンヌ急ぐぞ時間が加速する前にな」

「分かったわ」

急ぎ街に向かう


森林を越えるとドームが見えてきた

「マリアンヌ後少しや」

「えぇ」

その時

体に異変が起こる

全身が硬直し身体中の骨が音を立てて変形していく

「クソッ時間加速が始まったか」

歩く事もままならない

マリアンヌの様子を見るとうずくまり呻いている

皮膚が破けそうなくらい骨が伸びていく

「後少し後少し持ってくれ」

マリアンヌを背負い街の入り口までたどり着くがそこで倒れる


街から衛兵が出てきて声をあげる

「ジン殿、ジン殿ではないか生きておられたのですか」


最後の気力を振り絞り

「お、俺とこの娘を部屋に隔離してくれ、事情は後で話す、た・の・む」

そこまで話すのが精一杯で俺は激痛で意識を失った。




105話「生と死の挾間で」をお楽しみに

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