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大きな玉ねぎを散策 【WEB】

作者: 雨澤 穀稼


   大きな玉ねぎを散策


 賑わう武道館から道を渡って、公園へと入って行く。

 レストハウスや通路の脇に、コンサートをワクワクしながらお待ちの方々様が、お喋りにお花を咲かせておられます。

 目指すは千鳥ヶ淵!

 公園には沢山の家族連れの皆々様が、ゴールデンウィークを謳歌されております。

 ぴ〜かんの青空! 爽やかな緑香が流れてゆきます。

 小さな橋が掛かり木立ちに囲まれて、きらきらと光るさざ波を浮かべ千鳥ヶ淵がありました。

 月の水面は想像力で補い……いざ九段下へ。

 武道館へと戻り裏手の門へと……機材を運ぶトラックかな?

 内門を潜り外門へと……チケットかいますよ〜……チケットありますよ〜……と、声掛けされていますね。

 坂道を下り右に曲がって、九段坂の並木をさらに下ってゆくと九段下の駅の入口。

 ここが九段下の駅か……感慨深く暫く駅から、武道館へと続々と溢れるロックな御姿様たち。

 暫く坂を上る人の波を眺めて……少し途切れたところで、駅の急な階段を降りて行くのですが……メッチャ深いや。

 踊り場があって、また階段……そっか……この階段は色々な思いが上り降りしてるんだなぁ……。

 下まで降りると、手書きでチケット買って下さいと書かれた紙を持った青年が……。

 ええ……ここまで来てチケットを売らなければならないなんて……どんなドラマが彼は抱えているんだ……チケットを買って上げた方が良いんだろうかと……。

 ザ・ストリート・スライダーズのプレミアムチケット!

 こんな形で手にしては……申し訳無いよな……駄目駄目。

 混雑する改札口へと向かい、あのメロディを脳内再生する。

 スタートだ!

 改札口は出たていでいくぞ!

 次から次へと改札口から溢れる人混みに紛れ、階段を上って行く。

 始めて出会う……ペンフレンドのあの娘を胸に描いて、夕暮れの九段坂で正に人の波にのって武道館へとすすんでゆく……外門を潜ったところで燦然と夕日に輝く金の玉ねぎが……おお! 立ち止まっていられない……ずんずん押されて行く。

 武道館へついたら、皆様とはバイバイして……わたしはひとあしお先にアンコールモードへ切り替えてと……。

 目薬もって来ればよかった……たまたま寄っただけだからね。

 傷心の気持ちで駅へ向かおう。

 メッチャ人くる……誰もいないていで、こころはうるうるモードを保つのだぁ!

 おや? まてよ……ここは、千鳥ヶ淵の方へ行った方がいいのかな? でも……反対方向だしな……? 結構距離あるしな……また、駅迄戻るのもな……? 

 いや……最後は玉ねぎを見詰めてなのかな……?

 あっ……済みません……メッチャ邪魔になってる……。

 九段下の駅から電車のるかな。

 よし、今度思い浮かべながら歌ってみよっと!

挿絵(By みてみん)

デザインワークス:アホリアSS様

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