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KAN NAGI〜〜神様実在、地球に襲来?!  作者: ヤチ ヒトニカ
神々再誕編
12/76

Ep.11 最高の出会い

 


       〈京都府 金閣寺〉



 キゼルとグレンのいる"金閣寺"。そこから連絡があり、円城寺(エンジョウジ)との会談を終えた?千年(チトセ)博士(ハカセ)は、そのすぐ近くの路地裏で2人と合流した。


「千年様ぁぁ!!」


 前方から飛びつくように走ってくるキゼルを避けた千年は、


「博士、グレンがいないみたいだから探してきてくれないか?」


「は!? なんでウチやねん! 自分で行けや。つうか、行かんでもグレンに意思伝達(ヴェルシオン)飛ばせばいいだけやろ?」


「バカをいうな。グレンが従操(ジュウソウ)下手くそなの知ってるでしょ? 無理無理。それに、これ以上女性を待たせるのは失礼だ。さぁ、行ってくれ」


「おい、ウチも女性やぞ」


「ーーえ!?」


「殺すぞお前」


 そんな3人の背後から、千年の待ちに待った1人の女性が姿を現した。


「……は、初めまして。私、綾瀬(アヤセ) 朱奈(シュナ)と言います」


 そこにいたのは、元人外対策チーム室長 綾瀬(アヤセ) 朱奈(シュナ)だった。


「おぉ、これはお嬢さん。お待たせして悪かったね。俺は、(アマネ) 千年(チトセ)。千年君or千年きゅんって呼んでね」


「おい、だいぶキモいで。てかキゼル、この女誰や?」


「は? お前に教えると思うか? サッサっとグレンを探してこい。 ってかお前! 脳ミソの分際で、俺の許可無く千年様に話しかけるな!! ぶち殺すぞ!!」


「だからなんでウチがあのバカを連れてこなあかんねん! 嫌や、絶対に嫌や!!」


あぁもぉ!! せっかくの美女を前にグダグダじゃねぇか!! くそ、、こうなれば


「わかった。じゃあ博士、ジャンケンしよう。俺が勝ったら博士が探しに行く、負けたら……う〜ん、あ、グレンは放置。いいね?」


「あかん、負けたらお前がグレンを探しに行け」


「え……まぁいいや。わかった」


 2人は、これまでにない真剣な表情で向かい合い、掛け声とともに拳を出し合った。


「ーーっしゃぁぁ!! 俺の勝ちぃぃ!!」


「あぁクソッ! なんでやねん!! お前こういう賭けの時クゾザコなのに、何で今日は勝つねん!! ボケッ!」


「ふ、ジャンケンズハイってやつさ」


「んなもんねぇわ!!ーーはぁ負けは負けやしな。しゃあない、行ってくるけど、後で共有はせぇよ。それと、調子には乗るなよ? ほな」


 博士は(モヤ)の中へと姿を消した。


ふっ、ヤキモチマンめ。 さてと……


「えっと、朱奈ちゃん? だっけ。初めて会うと思うんだけど、君はいったい俺に何の用?」


 先ほどとは一変、急激に様子の変化した彼に、かなり動揺する朱奈。


これが人外(ジンガイ)……間近で見るとすごい迫力だわ。


「す、すみません。まさか本当に来てくるとは思ってなくて」


「無駄話はいいから早く答えてくれるかな? 実はさっき、とある交渉が決裂してね。君が美女だから我慢してるけど、本当は今すごくイライラしてるんだ!

だから早く答えてくれる? ね?」


 優しい語り口調のはずなのに、なぜか物凄い圧を彼から感じ、一瞬彼女は怯んだが、ここまで来て引き下がるわけにはいかないと、自分の両頬を思いっきり叩き、


「わ、私はっ! あなた方について詳しく知りたい! 教えて頂きたい!!」


 路地裏に響き渡る彼女の声と頬を叩いた音。

これにはキゼルはドン引き、千年は笑みを浮かべていた。


「あっはは!! 朱奈ちゃん面白いなぁ! ほっぺ真っ赤だよ? 大丈夫?(笑)」


「千年様、帰りましょう。この女、気持ちが悪すぎます」


「まぁ待て。気合に免じて聞いてやろう。 いやぁ、まずはごめん! 虫の居所が悪かったとはいえ、君には関係ないのにね。無礼を詫びるよ」


「い、いえ! 急に呼び出した私が悪いので」


「うん、それもそっか!!」


「え?」


「とりあえず、ここじゃ何だし、場所を変えよう。

ーー空間移動(ゲート)


 千年の目の前に黒い靄が出現し、「失礼するね」と、彼は朱奈を抱えた。


「ちょ、え、ちょっと」


 そして、3人は靄の中へと入り、姿を消した。



************************



《博士〜〜、いまどこ〜〜? とりあえず場所移動したから、一応伝えとくね〜〜》


《モンモンモン、モンキ〜〜♪ モンキ〜〜ホ〜〜♪》


《……ちょっと博士? 何してるの?》


《ーーえ、あ。グ、グレンを探してるんや、話しかけるなボケ》


……うわ、、完全に遊んでたなあいつ。


「千年様? どうかされましたか?」


「いや……別に」


 3人が移動したのは、千年たちの拠点。そんなことよりも、瞬間移動を初めて体験した朱奈は、驚きとともに高揚していた。


「本当に移動した、凄い……」


 1人驚いている朱奈を横目に、千年は岩に腰掛け、


「ーー俺たちが何者か、だったね。周りくどい言い方してもあれだから、ハッキリというけど、俺は神族(カミゾク)だ。君たちは人外(ジンガイ)と呼んでいたね」


「(急に始まった) 神族? ではやはり、地球人じゃないんですね。因みにどこの星ですか? 水星ですか? 木星ですか?」


「デウスだよ」


デウス? そんな名前の星は聞いたことがない。私の知らない星がまだ地球にあるなんて……なんか感動。


「知らないのも無理はない。俺らだってこの世界を知らなかったんだからな」


「どのようにして地球に?」


「それもわからない」


「では、あなた方は我々の敵ですか?」


「そう見えるか?」


「いえ。ですが、あなた方と同じ種族であろう方たちによって、幾つかの国は崩壊しました」


「ほぉ、朱奈は世界情勢に詳しいのか?」


「詳しいかどうかは分かりませんが、情報収集力は長けている方だとは思います。ツテが色々あるので」


なるほど。心器度(シンキド)は……まぁ普通の人族ってとこだが……なるほど、これは中々に面白い展開。


「朱奈、君は自分の長所は何だと思う?」


「え、長所…… う〜〜ん、腕相撲が強い……とかですかね?」


「うん、全然違うよ。君の長所は頭の良さ。俺が見た中でも君はかなり優秀な人族だ。デウスも含めね。そこでだ、俺らに協力をしてもらえないか? 地球の代表として」


「代表……え!? わわ私がですか?!」


「さっき言ったよね。ツテがあるって。そこで仕入れた情報を俺らに共有してほしい。どうだ?」


 元々、彼女は死を前提に彼らにコンタクトを取った。彼らに話を聞くために。そんな彼女からしてみれば、千年の提案はこれ以上ないものだった。


「ほ、本当に私でいいんですか?」


「君は俺らのことが知りたい、俺らはこの世界のことが知りたい。互いにwin-winじゃないかい?」


 そういうと、2人は歩み寄り、手を差し出し、握手を交わした。


「よし! これで色々と解決しそうだな! やっぱり知らないオジサン(円城寺)より、知らない美女だなぁ〜〜。最初からこうするべきでした!! んじゃまぁ、博士・グレンと合流するか。朱奈に紹介しないと行けないしな」


 千年は、博士とグレンに合流するため、再び空間移動(ゲート)を出した。


「じゃあ、行こうか。朱奈、俺に掴まって」


 朱奈は千年の言う通りに、彼の肩へ捕まった。


 そして、3人が中へと入ろうとしたその時、3人のちょうど真後ろに、千年の出した空間移動(ゲート)よりも歪で不安定な(モヤ)が出現した。


空間移動(ゲート)? 神力(ジンリキ)から察するに……え、、まじか……


 千年とキゼルはその靄を見て驚く。なんとその中からは、あのグレンと、フードを深く被り、顔の見えない謎の少年の2人が姿を見せた。


「痛ぇ……やっぱ俺、従操(ジュウソウ)無理だぁ。こう何だ、繊細さが足りねぇだな。うん」


 頭から着地した2人は、ゆっくりと立ち上がり、目の前にいた3人と目が合う。


「おぉ!! すげぇ、まじで着いた! 一か八かではあったけど、やっぱ俺天才!!」


「お……お前、い、今のは空間移動(ゲート)か? お前が出したのか?」


「おうよ! これで俺も千年に追いついたぜ!」


「つうかなんでここに俺らがいるってわかった? 

ちょっと待て、渋滞してる。整理させろ」


 想像を超えたことが一気に起こりすぎで混乱する千年。2人に背を向け、頬を思いっきりつねった。


現実か……まさかグレンが空間移動(ゲート)を使える日が来るなんて……なんだろう、子供が初めておつかいに行った気分。


「おい、なんかものすごく馬鹿にされてる気がするぞ。まぁいいや、教えてやろう。俺がここに来れた理由。それは……キゼルだ!!」


「は? 俺? ふっ、それはあり得ない。俺の消隠姿(ショウインシ)は千年様お墨付きだ。お前如きに察知できるわけがない」


「チッチッチッ。右膝の裏見てみろよ」


 キゼルは自身の※(ヒカガミ)を確認した。そこには、目を細めないと見えないくらいの小さな火が灯っていた。それを見て、キゼルは頭を抱えた。


(ヒカガミ)

膝裏のくぼんでいる部分


「ふ、それは俺の能力、追火(ツイビ)。火だけど熱くない、そして見えにくいのが特徴。俺が触れた箇所をマーキングし、位置を特定できる能力。それでお前の位置を把握したのさ!(ドヤ)」


「ヤバイ……死にたい……グレンに出し抜かれた……あ、、死にたい……」


「フッフッ、俺は常に進化する男。お前は弱くない、そう悲観するなよ相棒」


「クッソムカつく!! 触るな!!」


驚……いた。確かにグレンは戦闘に於いては賢い。だが、天才肌のキゼルを出し抜いたのは初めてだ。うんうん、成長したな、グレン。


 千年は、心の中でグレンの成長にとても感動していた。そんな矢先、グレンと共に姿を現した謎の男が、突如勢いよく千年に飛びかかった。


 ーーが、それを、千年のことを親愛している彼が見逃すわけがない。

 飛びかかった男は、千年に到達することなく、一瞬にしてキゼルに取り押さえられる。


「やっぱりグレン、お前はバカだ。どういう経緯か知らんが、こんなゴミを連れてくるなんてな。

ーーおい脳ミソ、如何なる理由があろうと、千年様への無礼は万死だ。でも悦べ、骨を1つずつ砕いて、苦しみながら死を迎えさせてやる」


 キゼルは、押さえつけた彼の右腕を持ち、決して自然には曲がらない方向へ徐々に徐々に腕を捻じ曲げていこうとした。が、すぐに傍にいた千年に止められる。


「コラ待て。殺意はないだろ。こいつは俺の客だ、引け」


「しかしーー」


「引け」


「ーー申し訳ございません」


 キゼルは彼から手を離し、後退った。


「キゼル、お前の忠誠はありがたいし嬉しいが、こういう時こそ冷静になれ。いいな?」


「はい……肝に銘じます」


あらら、しょぼくれちゃった。言いすぎた? しゃあない。あとでご褒美やらないとだなぁ。


「ゴッホん。 えっと、君は確か……榮多(エイタ)云大(ユウダイ)だったね?」


 深く被っていたフードの中から見えた顔は、以前千年と対峙した、何でも屋を自称する大学生 榮多云大であった。


「へぇ、あんたみたいに強い人は、俺みたいな雑魚忘れてるかと思ったよ」


「ふっ、物覚えはいい方なんでね」


いやいや千年、お前、物忘れ激しいよ? ってここで突っ込んだらキゼルがうるさそうだから静かにしとこう。でも珍しいな、千年がこんな雑魚のこと覚えてるなんて。


「この脳ミソと知り合いでしたか。なのに俺は……クソ。切腹します!」


「いやそこまでしなくていい。あと人のことを脳ミソって言うな。で、お前は俺に何の用? てか、グレンは何でこいつを連れてきたの?」


「うん? 俺? あ、そうだった! 俺が連れてきたのか!!


え〜、、誉めた矢先……バカなのは変わらないか。


「いやぁ、こいつさ、俺を見るや否や飛びかかってきやがってよ〜〜。まぁ余裕で返り討ちにしたけどね。で、どうしようかなぁと思って色々考えてたら、なんか頭痛くなったからさ! 何となく連れてきた!」


うん、可愛いぐらいにバカだ!! さすがです、グレン君。でも、戦ったにしては火傷の跡がないな。そうか、手加減して神通力(ジンツウリキ)を使わなかったのか。うんうん、成長したなぁ本当。てか待て。もしグレンじゃなくてキゼルと遭遇してたら……笑えない。運のいいやつめ。


「なるほどね。じゃあ、グレンが判断に迷って連れてきただけか。オッケ〜〜! なら帰っていいよ!!」


「・・・は? 帰れ?」


「うん! 別に君警戒するほどでもないし! 君程度だったら、いつ襲われても何の問題もない! だから帰っていいよ! ほらほら、俺たち忙しいからバイバイ!」


 改めていうが、彼、榮多云大は、人類最強の男を自負しており、大勢の人間がそれを認めている。

 正直、弱いとか雑魚とか、そういった類の言葉とは無縁だと思っていた彼にとって、今の千年の発言は、初めて言われた屈辱的なものだった。


 がしかし、彼はその言葉に対して、怒ることをなければ悔しいとも思ってなかった。

 それは彼の今の行動を見れば一目瞭然。


 云大は千年の目の前で、所謂"土下座"をしていた。


「うん? どうした? お〜〜い」


「ーー俺は自分の力を恐れていた。本気を出せば必ず誰かを殺してしまうとわかっていたから。でも、この前あんたと闘った時、初めて本気を出した。初めて自分の力と向き合った。これ以上、俺自身に背を向けて生きたくねぇ。だから頼む、俺に力の使い方を教えてくれ、ください」


 彼がこんな姿を誰かに見せたことは一度たりともない。それは一度しか関わりのない千年にもわかった。

 不格好で、なんとも言えないその姿を少し見つめ、


「お前は、力を手に入れてどうしたい? 力を手に入れた先に何を望む?」


 千年のその問いかけに、地面につけていた頭を上げ、


「あんたに認めてもらう。そして、あんたに勝つ」


 その発言に少しだけ笑みを浮かべた千年は、


「ふっ、わかった。力について色々教えてやる。ただ、1つ条件がある」


 そういうと、千年は座り込み、彼と目線を合わせ、


「お前の気持ちは十分に伝わった。でもな、そんな簡単に「わかった! 力の使い方を教えてあげよ〜う!」って言うほど俺はお人好しじゃない。し、暇じゃない。そうだな、今日から5日やる。お前なりに死ぬ気で特訓してこい。そして5日後、ここにいるグレンもしくはキゼルのどちらかと戦い、勝つ事ができたら色々教えてやる。どうだ?」


 千年が相手ではないとはいえ、グレンとキゼルも人からしてみれば十分化け物。が、そのことは重々承知した上で、彼は立ち上がり、


「わかった。必ず勝ってみせる」


「うん、いい顔だ。よしじゃあ、どっちにする? グレンかキゼルか」


 千年がそう問うと、榮多は迷わずキゼルを指差した。


「……正直、ここに来る前にそこの赤毛に負けたからやり返したい気持ちもあるけど、それよりも、さっきの、腕めちゃめちゃ痛かった。だからお前にする」


 指名されなかったグレンは見るからに不満そうな表情を浮かべ、指名されたキゼルは、怒りを露わにした。


「命を粗末にする馬鹿の相手……実に不愉快だ。だが、千年様の命令だ、相手してやるよ。ただな脳ミソ、俺と戦闘を行うということは死ぬということだ。当日お前は、いま当たり前にあるその命に心から感謝することになる。よぉく覚えておけ」


 キゼルから漏れる強烈な殺気に、朱奈は耐えられず膝から崩れ落ち、榮多は一瞬足が(スク)んだ。


「はいはい、ストップストップ。やるのは今日じゃないよ。じゃあ、5日後。場所は……そうだな、当日伝えるよ。では、精々訓練に励んでくれ」


 榮多は振り返り、ここがどこでどうやって帰ればいいかもわかっていなかったが、とりあえず歩き出した。


あらら、フラフラしてるじゃない。キゼルの今の殺意は流石に(コタ)えたかな?


「おい、帰り道わかるのか? つうか、ここがどこかもわかってないだろ。グレン、お前が連れてきたんだ。責任持って送り届けてやれ」


「えぇめんどくさぁ」


こいつもこいつで、榮多に選ばれなかったから拗ねてるな。


「いいから早く」


嫌々言いながらも、彼を連れて2人は姿を消した。


「じゃあ朱奈ちゃん! 色々話聞きたいからとりあえず座ろうか!」


え……切替はやっ。私まださっきので震えが止まらないのに…… もしかして、これも種族の違いが関係してるのかな?


「わ、分かりました」


 朱奈と千年は腰掛け、キゼルはなぜか千年の横に立っていた。


「……お前何してるの? 座れよ?」


「千年様、話をする前に1つだけよろしいですか?」


「何? どうした?」


「おい脳ミ、、女。お前が知っている情報はどこで誰から入手した? お前の語る情報が正しいのか、またそれを誰から聞いたのかを知らないとただの時間の無駄だ。言え」


おぉ、確かに。さすがキゼル。


「朱奈ちゃん、教えてくれるかい?」


「はい、当然です。私は以前、NASAという連邦機関に所属していました。そこで出会った色んな国の友達が私に情報を提供してくれています。ただ、世界中にその友達がいるわけではないので、全てを把握しているわけではないです。そこは予めご了承ください」


なるほど、嘘はついてないね。


《千年様》


《うん? なんで意思伝達(ヴェルシオン)で話しかけるの?》


《一応です。提案なんですが、この女の頭の中を見てしまえば早いのではないですか? そうすれば話を聞く必要も嘘をつかれることもないと思います》


《キゼル君よ、彼女が敵に見えるかい? 神通力者に見えるかい?》


《……いえ》


《じゃあ普通に会話すればいい。別に急いでるわけでもないし。違うか?》


《そうですね。失礼しました》


「うん、情報源はわかった。とりあえず信用してみるよ。じゃあ朱奈ちゃん、早速で悪いんだけど、君が今知ってる限りでいい、どこの国でどんなことがあったのか、教えてくれるか?」


「は、はい!」


 朱奈は、自分が把握している、各国の状況の説明を始めた。


「現在、人外による襲撃を受け、甚大な被害が出た国は知ってる限りですと5カ国です」


5カ国? この前キゼルたちが集めた情報より2カ国多いな。


「どこの国だい?」


「アメリカ、中国、ロシア、イギリス、スウェーデンです」


うん、やっぱり。イギリスとスウェーデンは初耳だ。もうちょっと範囲広げるべきだった。


「最初の3カ国はある程度把握してる。残りの2つ、イギリスとスウェーデンでは何があった?」


 千年の問いかけに、少し暗い表情を浮かべ、話を続けた。


「はい、結論から言うと、イギリスではおそよ470万人が死亡、スウェーデンでは国会議員並びに首相、そして国王が殺害されました」


朱奈から告げられたのは、あまりに悲惨で残酷なものだった。



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