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微睡む騎竜の進化日記  作者: 白王
第四章 乗合騎竜
134/308

129.好き嫌いは良くない

『3回進化までだとこんなものかな?』


 僕の言葉にユニィがペンを置く。

 思ったよりも数が多そうだったので、メモを取ることにしたみたいだ。


 ――メモを覗くと、そこには20を超えるクラスがレア度(僕の主観)と共に記されている。

 殆どが属性色進化と行動進化と呼ばれる進化で、能力進化はほとんど無い。

 もちろん、4回進化になればどんなクラスでもレアなんだけど。


「それじゃ読み上げるね」


 ユニィの言葉に頷く。


 まずはレア度1(めったにいない)。挙がったクラスは以下の通りだった。

 ・能力進化:3回進化の『ヘビーラプトル』、『アイアンラプトル』の2クラス

 ・属性色進化:2回進化は全7色の内の『ブラックラプトル』1クラス。3回進化は全部レアだけど、比較的多い5色からの進化9クラス

 ・行動進化:2回進化の内、種族特性(基本カナヅチ)を克服した『スイマー』1クラス。ロゼさんの『ナショナルトラベラー』を含む3回進化6クラス


 レア度2(どこにいるの)になると一気に減る。

 ・能力進化:2回進化の『ワイズラプトル』のみ1クラス

 ・属性色進化:2回進化残り1色1クラスと、3回進化は黒色からの進化1クラスに複合色進化4クラス。

 ・行動進化:3回進化の『バトルジャンキー』1クラス


 レア度3(ほんとにいたの)は――残念ながら3回進化以下にはない。

『ワイズラプトル』系統みたいな、「3回進化ですら未到達」のクラスなら可能性があるけど――今回の趣旨からは外れるので保留だ。


 ユニィがリストの最後のクラス名を読み上げた。

 僕は一呼吸置くと、バイスさんの顔を見ながらその内の1つを前脚で指差した。


『やっぱり2回進化がお手頃だと思うんだ』


『いや。だからと言ってそれは無いんじゃないか?』


 バイスさんがワガママを言う。

 いやいや。そんな事言える立場じゃないでしょ。


『そんな事言っても、種族特性を覆すには余程の才能が必要だよ? できるの?』


 バイスさんが黙り込む。

 僕はここぞとばかりに畳み掛けた。


『属性色進化はモテるんだよ?』


 ――色によるけどという言葉は飲み込む。

 そこにユニィからも援護射撃が加わった。


「私は可愛くて良いと思うけどな」


『だからと言って『ピンクラプトル』はないだろ!?』


 えー。好き嫌いは良くないよ――と思ったけど、とりあえず黙っておいた。


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