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短編集

デスゲーム風VRMMORPGぽい事を、こんな風にやってみたいというだけの話

作者: よぎそーと
掲載日:2020/08/16

「さてと……」

 そう言いつつ転送地帯に入る。

 といっても大げさな機械や装置があるわけではない。

 建物の外と中。

 その境目があるだけだ。

 だが、それでもここでは鼈の場所・別の空間として扱われている。

 なので、転送という言葉が用いられていた。

 ゲーム的な仕様だが、こればかりは仕方が無い。



 そのような転送地帯をいくつか経由して都市の地下に出る。

 この都市を支える様々な設備のおさまってる場所だ。

 水道・下水・ガス管・電線・通信網などなど。

 それらを配置し、更にそれらの管理の為に作られた通路。

 そういう設定で作られてる空間だった。

 実際には必要の無いものではあるのだが。

 ゲームの仕様を取り込んでる場所だから、こういう所もあるのだろう。

 その為、実用性はないし、取り戻す必要も無い。

 強いていうなら、敵をおびき寄せる、敵がこちら側に侵入する為の通路というのが役目である。

 それ故に、経験値稼ぎにはもってこいだった。



 敵がこちら側にやってくるには、いくつかある経路を通らねばならない。

 そういう制限をしている事で、防衛の負担は大きく減っている。

 いくつかある防衛地点を守っていれば良いのだから。

 それでも常にやってくる敵を倒すために、いくらかの努力はせねばならない。

 ここにやってきたプレイヤーはそういう事をやっていた。



「さてと……」

 状態確認画面を開き、自分の状態を確かめる。

 装備や体力、健康などもそうだが、それよりも機能的な部分をしっかりと。

「単独機能に…………なってるな」

 このゲームにおける機能の一つであるそれに設定されてる事を確かめる。

 これが働いてないととんでもない事になる。

 特に安全圏と呼ばれる場所以外に踏み込む時には。



 多人数参加型ゲーム。

 いわゆるMMOと呼ばれるゲームのように、ここでは多くの参加者が存在する。

 それらと共に行動する事が出来るのがこの空間の醍醐味であった。

 しかし、それはプレイヤーキラー、つまり遊んでる者を殺すという行為などの問題も含む。

 その対策として用いられてるのが、単独行動機能というものになる。

 これは文字通り、他のプレイヤーとの協力をせず、自分一人で行動する為のものだ。

 ネットワークゲームの醍醐味・利点に逆行するような形であるが。

 しかし、この機能を設定する事で他のプレイヤーとの接点は一切なくなる。

 そこにはプレイヤーの殺害といった行為も当然含まれる。

 その為、自衛を考える多くの者達によって、この機能はかなり使われていた。



 余談ではあるが。

 そうでなくても、他人との接触を煩わしいと感じる者。

 ゲームは好きだが、一人で遊びたいという者達によっても重宝されていた。

 意外な事に、そういった者達は結構な数が存在していた。

 全員が全員、より多くの人たちと遊びたいというわけではない。

 その事実を浮き彫りにした事で、この機能は注目されていた。



 このプレイヤーもそういった者達の一人だった。

 安全地帯であろうがなかろうが、常に単独行動機能を設定し続けている。

 その為、他のプレイヤーとの接点はほとんどない。

 接するのは人間が関わってないNPCと敵だけという有様だった。



 そんな彼は、状態が全て良好である事を確認すると、武器を手に地下に乗り出していく。

 意外と広めの通路と明るく照らされた道。

 そこに踏み込み、表示された位置情報をもとに敵の居る場所へと向かっていく。

 今日は他にも来てるプレイヤーがいるらしく、入り口付近に敵の姿は見えない。

 だが、ある程度先にはそれなりの数が屯している。

 それを見て彼は、

「AI」

と呼びかける。

 即座に表示される顔の表示。

 通信機能が動いた証拠だ。

『何か?』

「今、手薄なのはどこだ?」

『位置情報を表示します。

 敵の数は少ないですが、今のところプレイヤーがいない場所です』

「ありがとう。

 以上だ」

 その声に応じてAIと呼ばれた者が消える。

 位置情報、地図画面に目的地の表示を残して。



 示された場所は、確かにプレイヤーもおらず、敵も少ないようだった。

 これでは経験値稼ぎをするにも効率が悪くなる。

 集団で参加してる者達なら特に。

 しかし、単独行動ならそうでもない。

 一人で片付ければそれなりの稼ぎにはなる。

 第一、放っておいたら面倒になる。

 今は少ないが、今後もそうだという保証は無い。

 可能な限り潰しておくに限る。



 手始めに歩兵銃を取り出し、遠距離から攻撃を仕掛けていく。

 引き金を引いて銃弾を発射。

 銃口の先に居た敵は、次々と撃ち抜かれていく。

 ほとんどがそれで即死だった。

 敵がそれほど強くないというのもあるが、このプレイヤーの持つ銃の威力が高いというのもある。

 そもそもとして、このプレイヤーは比較的能力が高い。

 最前線の攻略組とまではいかないが、もっと危険な地帯に出向いてもおかしくはないくらいに。

 そんな人間がわざわざ都市に残ってる事の方が少しおかしい。

 だが、それも世間的に見てというだけの話である。

 誰がどこで何をしてようと、基本的に本人の勝手である。

 他人がどうこう出来る事ではない。

 それこそ悪事でなければ咎める筋合いは無い。



 それに、彼がここにいる事で助かってる事もある。

 確かに最前線に出向いてる攻略組などのおかげで、強力な敵が接近するのを防ぐ事が出来ている。

 そこを突破してくる敵も、その次の区域で行動してるプレイヤーが対処する。

 それを何度も繰り返す事で、都市にまで侵入してくる敵は弱いものばかりになる。

 だが、弱いといっても侮る事は出来ない。

 数はそれなりにいるので、まとまれば脅威になりうる。



 それらの駆除にはそれなりの人数とそこそこの強さがある者がいた方がいい。

 単独行動をしてるこのプレイヤーは、そうした要望をかなえてる人間であった。

 誰に頼まれたわけでもないが。

 やりたい事をやってるうちに、自然とそういう所に落ち着いた。



 今も、地下に侵入してきた敵を壊滅させていっている。

 彼が向かった場所にいた敵はそれほど多くは無い。

 それでも苦も無く倒していくのは相当な能力があっての事だ。

 また、小規模とはいえ都市への侵入を防ぐ事で、安全の確保にもつながる。

 他の区域で防衛をしてる者の負担も減る。

 全体的に、総合的に見れば、単独で大きな貢献をしている。



 そんな彼は更に通路を進み、そこにあるものの状態を確かめていく。

 そこには、倒れた敵と発動した罠の数々が残っていた。

 いずれも彼が設置したものだ。

 こういう事もあろうかと、可能な限りの用意をしている。

 おかげで迎撃の負担がそれなりに減る事になる。

 今回もそうして倒した敵の落とし物を広い、罠の最設置をしていく。

 再びここから敵がやってきた時に備えて。



「AI」

『何でしょう』

「こっちの敵は倒し終わった。

 他の状況を」

『現在、表示した地点で苦戦しております』

「分かった。

 以上だ」

 状況を再確認し、次の行動にうつる。

 まだ戦闘は終わってない。

 それを片付ける為に移動していく。



「撃て撃て!」

 並ぶ銃口。

 放たれる銃弾と火花。

 派手な音が鳴り響く度に、敵の生命を削っていく。

 しかし、一撃で倒せるような者は少ない。

 二発三発と当ててようやく倒れるくらいには頑丈だ。

 それでも敵を退けようと誰もが奮戦している。

 惜しむらくは、心意気に対して能力と成果がおいついてない。

 ここにいる者達は、決して無能では無い。

 だが、積極的に戦闘などに出かけた事が無い者がほとんどだ。

 その為、経験値が足りず、必要な能力まで成長出来てない。

 それがこうした戦闘における不利につながっている。

 それでも、

「一旦後退!

 戦線を立て直すぞ」

 闘志は衰えない。

 詰まってしまった敵との距離を離すために、その場から走り去る。

 そうしながらも弾を込めなおし、隊列をととのえていく。

 ついでに手榴弾なども投げ込み、敵を牽制する。

 そうやって少しでも敵の耐久力を削り、次の戦闘を有利にしていく。

「整列!」

「整列終了してます!」

「よし、ならば構えろ!」

 戦闘はまだ続く。



 駆けつけた単独行動プレイヤーは、そんな彼らの背後から飛び出していく。

 単独行動なので、彼らの姿がはっきりと見えるわけではない。

 黒い影のような形で表示される。

 そんな黒い影を越えて、敵に向かっていく。

 腰だめに構えた歩兵銃を連射させながら。

 残った耐久力が少ないのもあるだろうが、敵はあっさりと倒れていく。

 それから空になった弾倉を交換して先へと進んでいく。

 位置情報にある地図に表示された敵の数はまだ多い。

 それらを片付けねば都市の安全確保は難しい。

 やってきた敵は全滅。

 これが最低限やらねばならない事だった。



 通路を先に進みつつ、歩兵銃で敵を撃ち抜いていく。

 だが、それなりに数のいる敵を全部倒すには銃弾が足りない。

 距離もつめていってるので、だんだんと再装填する時間もなくなる。

 そして接触距離まで敵との間がつまる。

 そこまで来て武器を交換。

 歩兵銃から刀に切り替える。

 そこからはチャンバラが始まっていった。



 切る、切る、切る。

 ただひたすらに切り捨てていく。

 ひたすら単独行動プレイヤーに突進してくる敵を、彼は手にした刀で切り続けていった。

 ほとんど一撃で倒れていく。

 他のプレイヤー達が苦戦してた敵を。

 それだけ能力の差が大きいという事になる。

 使ってる武器の質も含めて。

 おかげで、何度か撤退しながらの後退戦をしていた者達は、仕事がなくなる程だった。



「あいかわらずだ」

「ああ」

「さすが単独行動の鬼」

 それが単独行動プレイヤーにつけられた、様々な呼び名の一つだった。

「これでこっちの方は終わりか?」

「一応、後片付けもやるだろ」

「でも、戦闘はここで終わりじゃないか」

「だろうな」

「まあ、討ち漏らしが出てくるかもしれないから、警戒はしておこう」

「あんまり必要ないけどな」

 出番の無くなった彼らは早くも今後の事について語り出す。

 敵を切り倒しながら進む黒い影の後ろでは、そうするしかなかった。

 だが、これで全てが終わるわけではない。



「部隊の一部は別通路への応援に。

 それ以外はここで万が一の時のため待機を」

 部隊長から指示が飛ぶ。

 この場での戦闘はほぼ終わりだが、まだ他での戦いがある。

 そちらへの援軍として一部を移動させる。

 こちにも、取りこぼしや不測の事態に備えて何人か残す。

 悪くは無い指示だ。

「じゃあ」

「行くか」

 指示通りにプレイヤー達は動いていく。

 残った敵の掃討の事を考えながら。



 位置情報に他のプレイヤーの動きが反映されていく。

 何人か残るが、それ以外は移動をしている。

 悪くない考えだ。

 この場は一人でどうにかなる。

 万が一に備えて数人残してるから、最悪の場合もどうにかなる。

(それじゃ)

 あとはここにいる敵を倒すだけ。

 残って別方面の敵も、応援が合流すればおそらく片付くだろう。

 今回の仕事はここで終わりになりそうだった。

 倒した敵からあらわれる落とし物を回収して。



「しっかし、本当にすげえよな」

「単独であんだけ倒せるなんて」

「おかげで敵の出すアイテム全部持って行かれるけど」

「倒した物は、倒した者にしか表示されないからねえ」

「集団行動なら、所属してる俺たちにも分け前が来るけど」

「しょうがないさ、あれだけやってくれてるんだから」

 言いながら、モンスターが出していく落とし物────褒賞を諦めていく。

「おかげで俺たち、死なずに済んでんだし」

 それに比べれば、褒賞などたいしたものではなかった。



 残った敵が全て倒され、地下方面の安全を確保。

 いずれまた敵がやってくるまでの間だが、それまでは問題ない。

 いっそ通路を塞げばとも思うが、それも出来ない。

 そういう風に設定されてる以上、どうにもならない。

 やるなら、敵がここに到達する前に壊滅させる事。

 それくらいである。

 実現するのは不可能に近いが。

 だが、とりあえず今回は終わった。

 それだけでも良しとしなくてはならない。

 この世界では。



「死ななくて良かった」

 誰かがもらす。

「まあ、前線でがんばってくれればこっちは大丈夫だろ」

「レベルは上げたいけど」

「でも、死んだらもともこもないし」

「少しは外で戦った方がいいんだろうけど」

「今以上ってのはねえ」

 この先生き延びていくなら、能力は上げた方がいい。

 それは分かってる。

 だが、その為の対価は大きい。

「命がけになるのもな」

「そうなんだよな」

「悩ましいよな」

 先々の事を考えれば、それでも無理をするべきだろう。

 しかし、それでも踏ん切りがつかない。

 無理も無い。

 命がかかってるのだから。



 ネットワーク全体が一つの意思に制圧された。

 これにより社会全体の基盤となっていた様々な施設や機構も支配されていく。

 それは物だけではなく、人にも及んでいった。

 ネットワークが支配されたその瞬間、ネットに接続していた者達も捕らえられたのである。


 これに対して、様々な救助策が考えられたが、そのほとんどが無駄に終わった。

 人とネットワークをつないでる接続回線。

 人体に埋め込まれたそれは、無理矢理外すと脳や神経に損傷を与えてしまう。

 最悪、死ぬ事すらありえる。

 その為、接続を外すには一定の手順が必要になる。

 通常、それは接続してるコンピューターによって為されるのだが。

 今、そのコンピューターが人の支配を離れてしまっていた。



 この事態の収拾に動けるのは、ネットワークに接続してるAIしかなかった。

 しかし、そのAIもハッキングやクラッキングを仕掛けてくる者によって脅かされている。

 なんとか支配は免れていたが、救助に動くのが難しい状態だった。

 そこで、AIはやむなく一つの手段に手をつける事になる。

 ネットワークにとらわれた人との共同作業だ。



 ネットワークにつながったままの者達も、意識はしっかりとある。

 そんな彼らの手を借りて、ネットワークから様々な施設の制御を取り戻そうというのだ。

 もちろん、専門知識のない者達では人数がどれだけ居ても意味が無い。

 そこでAIは誰でも参加出来る環境を作り出していった。

 それが、ゲーム化されたネットワーク環境になる。



 VRゲーム。

 体感型ゲームとして存在するこれらは、意識を直接ネットワークに接続して遊ぶものだ。

 その為、人体に機械への接続機器を埋め込む必要が出てくる。

 もともとコンピューター関係の仕事で用いられてたものだ。

 それが遊びの手段として定着しひろまっている。

 その機能を転用して、誰でもネットワークで活動できるような環境を設置していった。



 プログラム入力の変換方法の一つと言える。

 もともと、コンピューターへの命令は機械語と呼ばれるものが用いられていた。

 0と1で成り立つそれは、一般的にはなかなか受け入れがたい。

 そこで、機械語を人間の言語に置き換えてプログラムは作られる。

 機械の言葉と人間の言葉の翻訳とでも言おうか。

 それを更に推し進めたものにしようというのが、AIの考えた手段だ。



 これには単に人手を増やす以外にもう一つの目的もあった。

 様々な施設を制圧しようとする敵に枷をはめるためである。

 相手も同じ空間、同じ仕様でないと介入できないように。

 これにより、敵の侵攻手段をある程度制限しようというのが目的だった。



 これにより、ネットワークに捕らわれた者達と、ネットワークを支配しようという存在との戦いが始まった。

 捕らわれた者達は、ゲームにならってプレイヤーと呼ばれ、各施設や機能を支配しようとする敵と戦っていく。

 ただ、一見ゲームのように見えるこれは、命がけの戦闘である。

 敵は容赦なく回線を通じてプレイヤーの本当に攻撃を仕掛けてくる。

 つながったままの本体に過剰な電流を流し込む事により。

 あるいは強制的に回線を切断するなどで。

 これにより現実に存在する体を死に至らしめようとする。

 ゲームのように再度やりなおすという事は出来ない。



 この事が、捕らわれた多くの者達を躊躇させる事になる。

 やらねばならない事は分かってる。

 しかし、命がけともなれば、どうしても二の足を踏む。

 このため、捕らわれた者達の数は多くても、実際に敵との戦いに身を投じる者はそう多くは無かった。



 それでも戦いに参加するにしても、その行動には大きな差がついていく。

 最前線で敵と戦い、施設や機関の回復につとめる者達。

 そこまでいかなくても、押し寄せる敵との戦場に身を投じる者達。

 比較的安全圏でおとなしく敵を倒してる者達。

 どうしてもこうした違いは出てくる。

 その中でそれぞれが出来る事を成し遂げてる。



 単独行動プレイヤーもその一つだ。

 どうしても他人との行動になじめない。

 また、プレイヤーキルなどへの警戒もある。

 その結果、単独行動を選択し続ける者も中にはいた。

 接点を極端に減らす事で、面倒を避けようとする者が。

 その分負担も大きいが、利点もなくはない。

 単独行動のために、モンスターを倒して手に入れる戦利品を独占出来る。

 また、自分一人なので集団や組織の都合に縛られずに済む。

 なので、生き延びてる単独行動プレイヤーはそこそこ高い能力を持つ者が多い。



 今日、地下通路で戦っていた者も、そんな単独行動プレイヤーの一人だ。

 戦闘に参加はしているが、どうしても他人との行動になじめない。

 そんなわけで一人での活動を続けている。

 こんな事長く続けられるとも思っていなかったが。

 しかし、それでもやれる事と嫌なことを考慮してここに落ち着いている。



(でもなあ……)

 戻ってきた自室で考える。

(このままってのも……)

 好き好んで一人でいるのだが、それ以外も今のままで良いとは思ってない。

 戦う事を決めたのは現状打破のためである。

 いつまでも都市にいるためではない。

 ある程度強くなったら、次の段階に進むつもりだった。

 そして、その強さはそろそろ手に入ってきた。

「あと少し……」

 あと少し頑張ったら、都市を出ようと思っていた。

 ここが嫌いなわけではない。

 過ごしやすいかどうかは分からないが、住みにくいという事はない。

 ただ、そろそろ本格的に自分も活動をしようと思っての事だ。

 攻略組ほどではなくても、ネットワークを支配しようという奴を撃退したい。

 そういう思いはある。

 今はその為に力を蓄えてる最中だと考えながら。



 それでも、そんな単独行動プレイヤーの呼び名がある。

 なんだかんだ言って高い能力を持つようになった者達。

 その力で、この都市を守る者。

 ネットワークに捕らわれた者達が集められたこの最初の都市は、捕らわれた者達の心のよりどころでもある。

 結果としてではあるが、そこを守る彼らはこう呼ばれていた。



 防衛組。



 攻略組とは別の意味で、彼らは敬意を払われていた。

 都市に居残ってる者達からすれば、身近にいる英雄として見られていた。

 そうと知る機会はほとんど無いが。

 そんな防衛組の中に知らず知らず組み込まれてる彼であるが。



「AI」

『なんでしょう』

「現在の攻略状況とかはどうなってる?」

『奪還予定施設と現在の攻略状況を表示します』

 必要な情報を表示させていく。

 それは、これから彼がやろうとしてる事に必要なものだった。

「今のところで一番楽なところは?」

『条件次第で変わるのでなんとも言えません』

「単独行動でもやれそうな所は?」

『最も可能性が高いところを表示します』

 そうしたやりとりを繰り返しながら考えていく。

 単独行動の自分でもなんとかなりそうな事を。

 その為に必要な能力や装備なども含めて。



<能力値表示>



基本能力値:2万4509


各能力値/修正値/現在地


直観/+0%/2万4509

意思/+0%/2万4509

交渉/+0%/2万4509

作業/+0%/2万4509

知識/+0%/2万4509

運動/+0%/2万4509

耐久/+0%/2万4509



<能力値表示>



 この能力値と現在の所有物。

 それらで何が出来るのか。

 何が出来ないのか。

 それらを考慮していく。



 それからしばらくして。

 都市から一人のプレイヤーが旅立っていく。

 成長させた能力と揃えた装備を抱えて。

よくあるSFネタだとは思うが。

こういうのをやってみたいのよ。

もう既に名作・良作がいっぱいあるだろうけど。


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