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事故から始まる恋物語  作者: 丼ちゃん
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第04話 部活行きます。

 短い会議が終わって以降、俺は休み時間の度に他のクラスの奴等に呼び出されて質問攻めされた。一限目の終わった休み時間の間には二年二組の連中に呼び出され


 「岩瀬お前一年の若松にコクられたと?」


 「ま、まぁね。」


 「マジかよ、俺らまだ諦めてなかったんに・・・・・足治ったら覚えてろよ!!」


 怖いこと言うなよ。

 二限目の終わった休み時間は三年の先輩方に呼び出され


 「お前一年の若松にコクられて振ったらしかな。」


 「いや、振ってないっすよ。」

 

 あれ、おかしいな?少し話が変わってるぞ。


 「ならOK出したっか!」


 「いやいや、してないっすよ!」


 「どっちかハッキリしろ、告白した相手に失礼やろ!!」


 「はい、すんません!!!」


 「俺らに謝んな!!!」


 と言われ三限目の休み時間は一年生に呼び出され


 「岩瀬先輩って若松にコクられて『俺二次元に嫁が居るから』て言って振ったらしいけど、本当ですか!?」


 「おい待てや、色々可笑しいやろ。」


 さっきから話変わりすぎじゃないか。


 「そもそも俺は告白の返事は返してないし、二次元に嫁は居ない!」


 「岩瀬殿、二次元はいいぞ。」


 「黙れ浜田おじさん。」


 オタクグループの浜田さん、貴方はどこから出てきたのですか?ここ二年生の教室から大分離れてるよ。


 「つまり、ちゃんとした返事はまだ返してないんですね。」


 「おう。」 

 

 「よかった~俺らにもまだチャンスがあるぞ!」


 「そもそも学校の前で事故るドジな先輩に負ける気がしなよな皆!!」


 「 「おう!!!」 」


 (・・・・・このガキ共泣かす。)


 数分後、俺は松葉杖で後輩達を痛め付けその場を後にした。松葉杖って便利だね!!


 昼休みは更なる質問攻めを恐れた俺は勉強でわからない所があるからと言い訳(本当にわからない)にして嫌々ながらずっと職員室に留まり昼休みを過ごし残りの五限目の間の休み時間はトイレに籠り、まともな休み時間を過ごせず今日の授業を終えた。そしてーーー


 「部活だぁぁ!!!」


 ホームルームを終え早足で部室に向かう。一月ぶりの部活、それだけで心が躍り今日一日鬱陶しかった質問攻めを忘れさせてくれた。

 部室に着き着替え途中の奴らに軽く挨拶をし俺も練習着に着替える。


 「そう言えば岩瀬は練習どうするの?」


 「シュート練のパス出しやマネージャーの手伝いとかするけど取り合えず筋トレかな。入院で殆ど落ちたし。」


 「お前元々筋肉ないもんな。」


 「うっせぇ、付きにくいんだ俺は!」


 着替えを終え俺もグラウンドに向かった。


 「よろしくお願いします!」


 グラウンドに挨拶を済ませ練習の準備をする。本来一年生が準備をするのだが今の俺の足だと一年生よりも足手まといになるのでサポートに回ることにした。準備を終え部員が揃うと全員でもう一度グラウンドに挨拶をする。


 「 「よろしくお願いします!!!」 」


 挨拶を終えるとランニングを始め、俺はミニゲームの準備のためにコーンの設置する。それを終えると次はマネージャーとボトルに水を補充にし冷水機の所まで行く。そしてグラウンドに戻るとランニングを終えストレッチも終わり今からパス練を始めようとしていた。


 「おーい三坂(みさか)君、ボール出すよ。」


 三坂君は中学から知り合い、知り合った時から今に至るまで何故か君付けで呼んでしまう。


 「おう、ありがと。」 


 俺がボールを投げ三坂君がインサイドでボールを返す。それを二・三十回すると次はインステップで同じく二・三十回、そして胸トラップとヘッドをそれぞれ同じ回数こなす。


 「ありがと、助かったわ。」


 「ロングは他の人に頼んでね。」 


 「うーす。」


 ロングパスを終えると三チームに分けミニゲームを始める。何も出来ない俺は大声で指示を出した。


 「もっと声出せ!」


 「OK、ナイスシュー!!」


 一人一人のプレーを見る。今年は一年生が七人入部し、その内五人が経験者だ。経験者だけあってそれなりに動けてはいるが高校生のサッカーの動きにまだ慣れていないところがある。初心者の二人の内一人は体力はあり動きはぎこちないがボールに食らいついている。もう一人は体力がなくおまけに筋肉もなく当たりに行っても返り討ちにされている。ただもう一人と同じく必死に食らいついてはいる。

ミニゲームが終わり十分間の休憩に入る。


 「先生、俺筋トレに行ってきます。」


 「おう、気を付けろよ。」


 先生に許可を貰い俺はトレーニングマシンのある第二体育館に向かった。

 第二体育館は昔は卓球部と柔道部が使っていたのだが柔道部が廃部となり今では卓球部だけが使っており柔道部が使っていた場所はトレーニングマシンを置いている。


 「失礼しまーす。」


 体育館に挨拶をしマシンのある場所に向かう。


 「さーて、何しよう。」


 下半身を鍛える事はまず無理だ。そもそも右足に重心がかけられない。だとすると


 「よし、ベンチプレスをしよう!」


 重りは去年していた六十キロをセットしベンチプレスを始めた。がーーー


 「うぅ・・・重っ!!!」 


 去年までしていた六十キロが持てなくなっていた。早速入院せてだらけていた付けが回ってきたのだ。


 「マ、マジ・・・・かよっ!」


 取り合えず始めるが腕が上がらない。そして十回目で一旦戻そうとした。しかしーーー


 (やっべぇ、戻せねぇ・・・)

 

 今は何とか保っているけど、どうしよう。


 「お、おーい卓球部助けてー」

 

 しかし、卓球部とこのトレーニングマシンの距離があり声が届いてない。


 「やべぇ、マジでどうしよ!」


 焦りだしたその時だった。


 「大丈夫ですか?」


 どうやら筋トレをしに来た運動部が来て助けに入ったようだ。


 「た、助かったよ。ありがとーーー」


 助けてくれた相手を見て俺は驚いた。だって助けてくれた相手が今朝俺に告白をした若松栞さんだったからだ。


 「わ、若松さん?」


 「はい、貴方の若松さんです。」


 「いや、俺のじゃないよ。何言ってんの?!」


 「冗談です。」


 そう言うと若松さんは微笑んだ。俺はその微笑んだ顔にドキッとした。やばい可愛い・・・・・


 「おーい、俺も助けに入ったんだけど。」


 「あ、健郎居たんね。」

中々一日が終わりません。長くてすみません。

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