第03話 今から会議が始まります。
先週は投稿出来ずすみませんでした。
昔、意味も無く調べた言葉がある。
【告白】隠していた心の中を、打ち明けること。恋愛においては主に、恋心を持った相手や付き合いたい相手に、その気持ちを表明することを指す。
言葉では理解は出来たが正直、今まで誰かを好きになった事の無い俺にはピンと来ない言葉だった。
俺の周りの女子は幼稚園から小中学校と知っている奴ばっかりだし何年もの付き合いとなると幾ら女でも恋愛感情なんて無くなってしまう。だから俺の今までの人生は誰かを愛した事も告白する事も告白される事なんてなかった。
だから今、俺は非常にテンパっている。
いや、一応平常心は保ってるよ、つか顔が固まってる。 教室でクラスメイトが居る前でしかもこんな可愛い子に告白されたら多分男子は皆同じ顔をするだろう。
俺がテンパってる原因は人生で初めて告白されたからだ。今まで恋する事無く、告白する事もされる事も無かった奴がいきなり告白されたのだ。何で俺に告白を?俺で良いの?俺の何処に魅力を感じたの?本当に俺で良いの?後悔するかもよ?など普段使わない頭を使い過ぎ、俺が返した返事はーーー
「てか、お前誰!?」
何とも魅力の欠片も無い返事を返してしまったと自分でも後悔した。
(ヤバい、この返事は流石に無いぞ。どうする?俺ではこの後どうすれば良いのかが思いつかんぞ・・・・・)
俺は誰かに助けを求め様と周囲を見渡した。まず目が合ったのはチャラ男グループだった。
(おい、チャラ男グループ助けてくれ!!)
眼力だけで助けを求める。
(いや、あの返事はないわー。つか、羨ましいから死ね!)
友達を思いやる気持ちも無い返事が眼力で伝わった。
次に目が合ったのは普通のグループだった。俺は再び眼力で助けを求めた。
(普通グループの皆助けてくれ!!!)
(俺らに助けを求めんな。羨ましいから消えろ!!)
これまた思いやりの無い返事が眼力で返ってきた。
そして次に目が合ったのはオタクグループだった。三度俺は助けを求めた。
(オタクグループの皆様、どうかお助けを!!!)
(五月蝿い!この裏切り者!!)
(よくも裏切ったでありますな!!!)
(最早隆晴殿は我らが敵、成敗いたす!!!!)
(爆ぜろ現実!弾けろ隆晴!!)
狂気と憎悪に満ち溢れた眼力が返ってきた。え、俺ってまさか嫌われてる?
最後に健郎と目が合ったが必死に笑いを堪えているのを見えた。彼奴後でシバく。
もう駄目だ、自分で何とかするしかない。諦めた俺は彼女に視線を戻した。
「あ、えっと・・・・・さっきのは・・・その・・・・・」
無い知恵をフルに使うが言葉が思いつかない。兎に角返事をーーー
「おぉーい、お前ら席つけ。ホームルーム始めっぞー。」
俺の返事よりも先に先生が教室に入って来た。
「ホームルームが始まっちゃいますね、すみません先輩失礼します。」
彼女は俺に軽く会釈し教室を後にした。
「何や、岩瀬何かあったんか?」
状況を理解している上で何が起こったのかを聞いてくる先生に俺は
「先生、俺が知りたいッスよ。」
その一言しか返せなかった。
ーーーー
ーーー
ー
ホームルームが終わり一限目が始まる間の十分の休み時間、俺は男子全員に招集を掛けた。
「はい、男子集合!!!」
ゾロゾロと俺の席を囲む様に男子が集まった。
「今から会議を始める。まず、お前ら酷くないっすか!?」
「うっせぇ!よりによってあの子から告白されるなんて羨ましいを通り越して殺意が湧くぞ。」
「それに誰はないわー、つか殴ってイイ?」
「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す。」
俺の言葉に対し、チャラ男・普通・オタクグループの容赦ない言葉が俺に襲いかかる。つか、オタクグループ皆怖いよ。
「待て待て、確かにあの返事は俺も馬鹿だとは思うけどホントに誰なの?」
俺の事を先輩と呼ぶのだから後輩なのは間違えないのだが、そもそも俺は今日久々に登校したんだ。後輩何て知るわけが無い。
「彼女の名前は若松栞一年一組、出席番号は二十九番陸上部所属で七月二十日誕生日の十五歳だ。」
「チャラ男グループ所属の橋田!」
彼はチャラ男グループ所属の橋田。全学年の女子の情報を全て知っている変態で色々な女子にナンパする女たらしだ。後クラス一の馬鹿なのだが何故か女子の事になると我々の考えられない事をやって退ける凄い奴だ。
「多分あの子が今の所一番告白されてるだろうな。けどその告白は全て断っている。」
流石橋田、まだ一月しか経っていないのにもうそこまでの情報を入手してるなんて流石だぜ。
「しかし良くそこまで調べたな。」
「あぁ、告白する為に彼女の事を調べまくったからな。そして見事に振られた。」
お前も振られてたのか!でも経験者が語る事は一味違うな為になる。
「んで、その若松?さんは何で俺に告ったの?」
そう、俺が一番知りたい理由はそこだ。
うーん、皆が必死に考える。
「中学の後輩・・・てのはないか。」
普通グループの谷川が言った通り後輩はまず無い。
「なら・・・・・去年のオープンキャンパスとかで一目惚れとか?」
「「「「「「それはない!!!!!」」」」」」
サッカー部全員が否定した。
「あぁー、確か去年のサッカー部は坊主だったな。」
そう、去年サッカー部は学校の頭髪検査に引っかかる人が多く顧問の逆鱗に触れてしまい罰として坊主になったのだ。因みに当時のサッカー部のあだ名は小林サッカー部だった。
「なら何でだ?」
またしても皆で考え込む。
「罰ゲームではないのか?」
「待て、オタクグループの浜田!俺はそれだけは考えたくない!!」
コイツ俺が一番考えたくない事を言いやがった!!!
しかし皆が『なるほど〜』と一声に声を上げた。
「皆何納得してんの!?」
「いや、それなら納得出来るし。つかそれしか無い!」
「お前らあの子がそんなことすると思うか!」
「女子にはやらなきゃならない事があるんだ。きっと彼女はしなきゃならない理由があったんだ。」
橋田、お前が女子の事を言うと説得力があるからやめろ。
「てか、それしかない。」
「それ以外有り得ない。」
都合の良い解釈が次々と並べられ話が勝手に進む。
「え、ちょっと待っーーー」
「結論、岩瀬の告白された理由は」
「 「 罰ゲーム! 」 」
「決定!!以上男子解散!!!」
「 「 ヤッ!!!」 」
「ちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
皆を呼び止める俺の叫びは皆の心には響くこと無く皆は席に戻った。
次回、主人公○○に出ます!