序章
今から約1800年前の中国。国は後漢の時代。200年も長い間大陸を支配していた後漢の政治は外戚と宦官の宮廷内抗争により腐敗し、帝もただの傀儡と化していた。
そんな中、飢餓や災害に苦しむ民は見放され、人々の不満は反乱という形でついに爆発した。
反乱を抑える力は今の国には残っておらず、そこで国は各地で豪族、義勇兵を募集し、それに反乱を抑えるよう勅命を下すことになった。これらの働きにより反乱は無事に収まった…が、これが全ての始まりだった!!
反乱を止めた豪族達は、腐敗した後漢に変わる新しい国を創るべく大陸の支配権を巡り争うようになったのだ。そう!時代は後漢からすでに群雄割拠の時代に変わったのである!!
そして、そんな怒涛の乱戦を勝ち抜き、三人の英雄が残った。曹操、孫権、劉備である。三人はそれぞれ己が信じる道を突き進むため後漢に変わる国、魏、呉、蜀を創り、王として名乗りをあげた。
これが世に言う三国志の物語である。この後、三国とも力を尽くし数々の死闘を繰り広げられたが、どの勢力も大陸を統一することはできず滅びてしまう儚い運命をたどることになった…はずだった。
まだ三国が成り立たぬ群雄割拠の時代…!
どの勢力も統一を夢見ていた時代…!
後漢も形だけとは言え存在していたあの時代…!
信じられないことが起きたのである!!
そして、そのことにより時代が大きく変わってしまった、ある一人の軍師の命運も…!
これはそんな出来事により、予想外の波乱万丈!奇想天外!な運命を辿ることになった英雄曹操仕える、軍師達のユルい物語である。