学校案内??
「せっ、赤羅ちゃーん!!」
教室に戻ると、由香ちゃんが慌てて私に駆け寄ってきた。
「だっ、大丈夫だった?何もされてない?」
「うん。別に何もなかったよ?」
「ほんとに?何もされてない?」
さらに聞いてくる由香ちゃんに、
「うん!前原くんって皆が言うほど悪い人じゃないみたいだよ。」
と私は笑いながら言った。
学校の授業が終わり、私は何故か椎名先生に連れられて保健室にいる。そこには、不機嫌そうな顔つきの前原くんもいた。
「あの、椎名先・・」
「おい!!なんで、こいつもいる!!俺はお前に呼び出されただけだぞ!!」
私の言葉を遮って、前原くんが大きな声を出した。
「いやね、双牙に赤羅ちゃんの学校案内してもらおうかなぁって思ってさー」
「え?」
「はぁ?」
私と前原くんの声が見事に被った。
「じゃあ、頼んだよー。僕は今から職員会議だからさ。」
そう言うと、椎名先生はいってしまった。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
沈黙
ど、どうしよ・・・・・
私があたふたしていると、前原くんがチッと舌打ちをして、
「・・・・行くぞ」
そう言って保健室から出ていく。
・・・・・舌打ち・・・・・
早速嫌われてしまったのかな