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放課後、25度の嘘

作者:膝栗毛
最終エピソード掲載日:2026/02/22
『放課後、25度の嘘』あらすじ
高校二年生の柏木ハルは、クラス一の陽キャとして知られている。軽妙な語り口と絶妙な間で笑いを取り、誰からも好かれる存在。しかし彼が一人になった瞬間、その仮面は静かに剥がれ落ちる。
ハルには誰にも言えない秘密があった。親が蒸発し、無戸籍のまま古びたアパートに独り暮らす彼は、原因不明の心臓の発作を抱えながら、病院にも行けずにいた。助けを求めれば学校生活が終わる。だから今日も彼は笑う——笑い声が大きければ大きいほど、誰も胸の音に気づかないから。
六月のある日、放課後の図書室でクラスメイトの桐島美月と二人きりになる。多くを語らず、でも何かを静かに見透かすような彼女の存在は、ハルが初めて「演じなくていい」と感じさせる時間をくれた。やがて彼は、自分には贅沢すぎると知りながらも、その温もりに恋をする。
しかし七月、体はもう限界に近づいていた。
ハルは美月に「来週から来られないかもしれない」とだけ告げ、いつもの明るい声で別れを告げた。彼女は泣かなかった。怒らなかった。ただ、彼の名前を静かに呼んだ。「ハルくん」と。
その後、彼の席は空いた。教室は少し静かになった。美月は今日も図書室の向かいの席に、一本のペットボトルを置いてから本を開く——彼がいなくなっても、彼から教わった数え方で、窓の雨粒を数えながら。
放課後、25度の嘘
2026/02/22 20:02
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