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異世界<おせっかい>人情ラプソディ~いや、『おせっかいスキル』で無双って何⁉️~  作者: 立沢るうど


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第九十一話……これからの予定!

「大丈夫。今日中には終わるよ。少し残業するかもしれないけど」


 仕事開始から四日目。昨日作成分の問題と資料をコーディーさんが回収し終わったあとに、前に言っていた通り、ビルさんが国賓部屋を訪れた。


「お疲れ様。もう少しだけ頑張ってくれ。それでは予定通り、洞窟Aを明日以降立ち入り禁止にし、おせっかいパーティーだけが入れるようにしておく」

「あ、ちなみに、それ以降の予定ってどうなってるの? サーズさんとユアさんの結婚式とかあるんでしょ? それにも参加しないと」


「いや、お二人のご希望で、婚姻関係は結ぶものの、結婚式、結婚披露宴は共に執り行わないことになった。まだ変革の真っ最中で、国民が苦しんでいるのに、呑気に結婚式などできないと。そんなのは後回しでいいし、やらなくてもいい、とのことだった。

 ただ、私達国民の感情としては、『一生やらないのもどうかと思うので、変革終了後に盛大に開き、我が国の真の門出と共に祝うのはどうか。国民にとっては、自粛なさったお二人を改めて喜ばせるための草の根変革の原動力にもなる』と進言し、ご納得いただいた。

 国王即位式、大臣就任式も行わない。国家持続方針が共有されている以上、時間の無駄だからだ。ちなみに、新殿下誕生式は、変革後のタイミング次第。

 一方で、『おせっかいパーティー』は絶対に開催するとの意気込みだ。それは、城内のみの小規模パーティーだし、もし開催しなかったら、我が国の英雄に対して失礼だし、我が国の恥だ、と全員が一致しているからな。

 明後日からの予定だが、モンスター用社会適合テストの修正がある場合は、そうしてもらって、たすくが忙しかったこともあって、我が国の法律や政策を読む時間がなかっただろうから、それに時間を当ててもらってかまわない。

 しかも、城内も城外も見て回っていないだろ? みんなにはゆっくり見てもらって、是非とも我が国の問題点を独自の視点から指摘してほしい。もちろん、モンスター達へのフォローがあれば、それも。

 それ以降は、陛下からのご要望である、たすくの『悪魔防止対策提案書』の作成完了および承認を以て、国家名誉勲章授与式を兼ねた『おせっかいパーティー』開催、そしてセントラルに出発、と私達は想定している。

 したがって、提案書に着手する際に、私達に出発日程を教えてほしい」

「私達の予定は分かったけど、そっちの予定は? 王子達やロマリとかどうするの?」


「それも進めている。殿下方には明朝、学習後社会適合テストを受けてもらう。ロマリは、短絡スキルに関係なく、スパイなので処刑確定だ。情報は十分引き出したので、殿下方の不適合判定に合わせて処刑する。他の兵士も余罪の調査が終わり、処刑確定。それもロマリと同様。

 そこでたすくに聞きたい。従事者用または国民用社会適合テストにより罪人を救済する基準だが、我が国で決めたい。基本的には、情状酌量見込みがない重罪人は救済なしの死刑。情状酌量ありでも、窃盗以外の重罪は救済なしの死刑。他は救済あり、場合によっては実刑。ただし、再犯罪は全て死刑。これでいいか?」

「……」

「一つだけ。情状酌量ありの私刑による重罪について、救済ありと明言してほしい。その場合、国による執行を肩代わりした状況が想定される。あるいは、改心させようと試みても、改心しなかった罪人がいた場合とか。それは、軽犯罪であっても、凶悪犯罪化する恐れがある場合も含まれる」


「分かった。大体は想定済みだが、凶悪犯罪化については判断が難しいと考え、盛り込まない予定だった。何とか条文化しよう。ちなみにそれは……」

「……」

「サザエ村全体だ。他の村に合わせたとのことだが、少なくともサザエ村は、俺が今言った通りのことを考慮していて、情状酌量がかなり大きい」


「ふふっ、やはり正直に言ってくれるな。よし、取り計らおう。勇者管理組合支部の連中を勾留し、我が国の財産を守っていることを実績にもして」

「ありがとう、ビルさん」

「ビル、本当にありがとう」

「私からもありがとうございます! 私もサザエ村の一員として、このご恩を返していく所存です!」


「いや、もう十分すぎるほど返してもらってるよ。たすくの功績は、おせっかいパーティーの功績。おせっかいパーティーの功績は、メンバー一人一人の功績。それがパーティーであり仲間だ。だから、全員が英雄なんだ。

 サーズやマリッサ殿下ではないが、私も羨ましく思うよ。英雄がではなく、おせっかいパーティーの心の強さと楽しさが」

「ビルさんも十分すぎるほど味わってるでしょ? その楽しさを」


「そうだな。飴と鞭を味わってるよ」

「たすくと同じことを言ってるけど、ビルさんは喜んでるから、飴と飴でしょ」


「でも、十分とは言えないんだよなぁ。この部屋で何が行われているか分からないから。それを見せてくれたら、十分と言えるかもしれない」

「じゃあ、奥さんに手紙を送っておくね。『ビルくん二十六歳がドサクサに紛れて女の子の部屋を覗きたいとセクハラ発言をしました。この他にも度重なるパワハラをしているので、注意してあげてください。ビルくんの友人であるサウズ国の英雄より』って」


「やっぱり、鞭じゃないか!」

「鞭じゃないよ。ギロチンだよ」

「うーん……。流石のみかも、仕事のストレスが溜まってきたか?」

「そろそろ、ユアさんが来る頃でしょうから、リズさんに一緒に『よしよし』してもらいましょう」

「ビルさんはダメだよ! ガチでセクハラになるから!」


「わ、私も一度ぐらいはしてもらいたいのに……。頭をちょっとだけでいいから撫でてほしいのに……」

「はい、おじさんの典型セクハラ!」

「ビル、それはダメだよ。淫語を隠語にしても」


「いや、淫語でも隠語でもないんだが! セクハラ常習犯達に勝手に解釈されてるんだが!」

「私は被害者だから」

「俺は冤罪だから」


「……。もういい、仕事しよう……。手紙は送るんじゃないぞ! 絶対だぞ! フリじゃないからな!」

「可哀想になってきた……。嘘だよ、ビルさん。リズさえ良ければ、『よしよし』してもらっていいよ」


「ほ、本当か⁉️」

「どう、リズ?」

「…………男の人は、ちょっと……」


 ギロチンの代わりに、無慈悲なシャッターが下ろされ、ビルさんはトボトボと仕事に向かった。


 しかし、リズもネタだったようで、すぐにビルさんは扉の外で『よしよし』してもらっていた。その時のビルさんの表情は、みんなには見せられないほど崩れていたらしい。彼のイメージが粉々に壊れるほど……。


 ビルさん、家に帰ったはずなのに、休みきれてないんだなぁ……。

 宰相のとてつもない忙しさと精神的負担に同情しつつ、私は目の前の仕事に向かった。



 あ、今思えば、私とたすくとリズが追い詰めたせいかも……。

 まぁ、いいか。その分、リズの癒やしが気持ち良かっただろうし……。



 あとで謝ろう……。

次話投稿は、2025年11月08日予定です。

それまでは、ノウズ地方の冒険者が主人公の作品、

『俺が追放した役立たずスキルの無能女どもが一流冒険者になって次々と出戻りを希望してくるんだが……』

を是非ご一読ください! 10月26日から3話ずつ投稿予定です。



「面白かった!」「つまらん……」

「続きが気になる!」「次回作に期待!」

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星五つであれば、なおのこと!


ブックマークもよろしくお願いします!



最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


Xアカウント @tachizawalude

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