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異世界<おせっかい>人情ラプソディ~いや、『おせっかいスキル』で無双って何⁉️~  作者: 立沢るうど


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第七十二話……そして英雄に!

「よし! セレナ、行けぇぇ!」


 気合いを入れるためか、分かりやすくするためか、指を差しながらのたすくのかけ声で、セレナが一気にドラゴンに向かって射出された。

 おそらく、セレナ自身は加速による慣性も衝撃も受けないように調整されているのだろう。


 吐き出された黒炎を正面から引き裂き、あっという間にその身体まで達したセレナは、回転するように四方八方を切り裂き、ドラゴンの巨躯に巨大な穴を開けて貫通した。

 直後、ドラゴンが霧散し、再び黒い霧に戻った。


 ただ、最初の時とは違い、その色は薄くなっていて、量も少なくなり、ふわふわと漂う雲みたいな印象になった。

 観覧者はバッドヴェノムドラゴンの討伐に歓声を上げたが、私達はまだ懐疑的だった。


「やったのか……?」

「モンスターだったら、魔石になるよね?」

「そうじゃのぉ……。さっきまでは確実にモンスターだったのじゃが……今は最初と変わらんのぅ」

「なんか、たすくの方に寄ってきてるね。ふわふわしてるから、不思議とかわいく思える……」


 空中を走ってきたセレナもこちらに合流した。

 黒い霧改め薄黒い雲は、たすくの頭の上、五十センチぐらいの所にふわふわと浮かんでいる。


「倒した感触は確かにありましたが、謎ですね」

「このまま捕獲して連れて行ってもいいんだけど、黒いと怪しい感じがするから、別の色の方がいいんだけどな。仕方がないか……ん?」


 たすくの願望が叶ったのか、薄黒い雲が次第にその色を変化させ、色とりどりの光が反射したような……これは……。


「魔壁だ……。魔壁と同じ輝きだよ」

「魔壁ってこんなに綺麗なの? ダイヤモンドなんて目じゃないよ……」

「私も初めて見ました……」

「懐かしい感じがするね。泉の場所と同じ、すごく居心地が良い感じ」

「間違いない。魔壁の輝きじゃ。わしがおった洞窟よりも綺麗な気がするかのぉ」


「と、とりあえず、みんなに説明しよう。えーと……みんな! 緊急事態解除だ! その火も消していい!

 見ての通り、ドラゴンは倒した! フォーリエの身体から出てきた、みんなには見えない気体、黒い霧が変化したものだ! ただ、その一部はドラゴン化した時に見えたと思う!

 じゃあ、あの黒い霧のせいでフォーリエがああなってしまったのかというと、それは考えにくい! なぜなら、その霧にもドラゴンにも全く意思がなかったからだ! それが本能だとしたら、フォーリエはもっと酷いことをしでかしていたに違いない!

 もう一つ。あのドラゴンは特別なモンスターだったらしく、俺の頭の上に浮かんでいる『これ』は、魔石の代わりの残滓のようだ!

 念のため、広がらないようにして様子を見ているところだが、その内、消えるだろう! 万が一、問題があった時は必ず報告する!

 あと、絶対に自作自演じゃないからな! だから、一切心配しなくていい!

 宰相、続きを頼む!」

「承知しました。この際、皆が気になっていたことに答えよう。あのお二人は、侍女を『みか』、殿下を『たすく』として、親しく呼び合っている。名前の由来は秘密だが、何より殿下のご寛大さ故だ。

 実は、陛下も私も、殿下の『親友』と認められており、裏では気軽に会話している。したがって、殿下の絶大な力に対しても、皆は恐怖を覚えなくていい。そのようなお人ではないことも、この公開処刑を通じて理解できたと思う。

 一時期、殿下方は偽勇者などと疑われ、全国から通報があったと聞いているが、その偽勇者情報はデマだ。我が国は、その勢力に一切与しない! もっと言うなら、偽勇者など、旧体制および罪人と共に死んだのだ!

 陛下、よろしければこの機に、殿下方を国家公認の存在として承認し、国民に認知してもらうのはいかがでしょうか。恐れながら、私からは『国家名誉勲章』の授与を進言いたします」

「流石だな。私もそう思っていたところだ。『国家名誉勲章』は、その人間がいなければ、確実にサウズ国が存続していないと考えられる場合に授与される。この際、サウズ国民であろうとなかろうと関係ない。

 殿下方がいらっしゃらない状況で、あのドラゴンが具現化したらどうなっていたか……。いや、そもそもフォーリエのスキルがあるから、この公開処刑自体、実現できなかったのだ。どういう意味かは分かるな?

 つまり、マリッサ殿下御一行は、サウズ国の『英雄』となる! 異論はないな、皆の者!」


 これ以上ないほどの歓声に包まれながら、私達は元の特等席に戻った。


「すごいことになったね」

「いずれはこうなると思っていましたけどね」

「たすくお兄ちゃんは、世界最強の英雄だ!」

「わしも英雄の一人なのか……。何も活躍しとらんのに……。みかのゲロを綺麗にしただけ……。しかも、窓を割った……」

「まぁ、流石に断れないな。喜んで受け入れよう」


 たすくは大きな歓声に答える形で、右手を挙げて周囲を見渡した。


「それでは、罪人の死体を前に!」


 歓声が収まった頃合いを見て、ビルさんが次第を促すと、執行人達が処刑台の床に落ちた頭部と、黒焦げになった下半身を含む胴体を、首置台に置いた。


 フォーリエの顔は、断末魔のせいか、形容し難いものすごい表情をしていた。例えるなら、どこかのお寺にある像の顔をさらに激しくしたみたいな……。いや、それも違うか……。目が潰れているから、結局よく分からない。


「最後に、陛下から公開処刑完了宣言を賜る!」


 サーズさんは、執行宣言のあとから立ったままだったので、そのまま前に出た。

「面白かった!」「つまらん……」

「続きが気になる!」「次回作に期待!」

「おせっかいすぎ!」「言うほどおせっかいか?」


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星五つであれば、なおのこと!


ブックマークもよろしくお願いします!



最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


Xアカウント @tachizawalude

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