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異世界<おせっかい>人情ラプソディ~いや、『おせっかいスキル』で無双って何⁉️~  作者: 立沢るうど


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第七十話……最期

 三角木馬に三十分放置されたあとの夕暮れが迫る頃、いよいよフォーリエがギロチン台に設置された。ただし、残された刑罰の種類はまだ多い。


「姦通および貫通刑! 鉄棒用意!」


 鉄棒と言っても、全てが鉄でできているわけではなく、先端から五十センチほどだけ鉄製で、あとは熱が伝わりにくいように、長い持ち手部分が木製だ。

 たすくが言うには、鉄柱部分は鉄の密度と円柱の体積から計算して、約三十キロあるため、そのまま持つとバランスを崩しやすく、持ち手も折れやすい。したがって、二人以上で持ち手を支えるのではないかと推察していたが、その通りだった。


 そして、コーディーさん含むその二人と持ち手に火が移らないよう、攻撃魔法役が鉄棒に近づいてから炎魔法を使い、鉄部分を熱し始めた。


「赤くなるまで熱するのかな?」

「いや、それだと温度が高すぎて、すぐに下半身が燃えてしまう。そういう意味では、真っ赤な焼きごてで体に烙印を押すみたいな話も創作のデタラメに当てはまるかな。

 高くても三百度以下だよ。暗い所でも全然赤く見えない程度。実際には百度でも高いぐらいだ。それなら火が出ることはない。

 一般的にタンパク質が凝固し始めるのは五十度以上。ただし、人間のタンパク質は四十二度で破壊されて人体に相当の影響を及ぼし、病気になって体温がそこまで行くと、生命の危機に陥る。

 風呂の設定温度がそれでも平気なのは、人間には水分があるからっていうのと、お湯を入れた瞬間からすぐに冷め始めて、実際にはそこまで行かないから」


 たすくの解説を聞いている内に、鉄棒を熱し終えたようで、確かに赤くなってはおらず、執行人が水をかけて冷ましてさえいる。


「な、何をしているの……? ま、まさか……。いや……! いやあああああああ! 無理だからぁ! ねぇ! そんなの無理だからああああぁぁぁぁ!


 流石のフォーリエも、この先に何が待ち受けているのか想像できたようで、これまでで最も激しく暴れ叫んだ。しかし、四肢が失われている以上、いくら暴れても上手く力が入らず、断頭台をそこそこ揺らす程度でしかない。


「いやあああああああ! 殺して! 早く! 今すぐううぅぅ!

 いやなのおおぉぉ! ホントにいやなのおおおお! いやあああ……ぎゃあああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁああああ! …………」


 コーディーさん達がフォーリエの背後に回り、勢い良く鉄棒を挿入された瞬間、耳をつんざくような絶叫とともに、耳以外の穴という穴から、全ての液体を漏らして、フォーリエは気絶した。

 その後、湯気を纏った鉄棒はすぐに引き抜かれ、回復魔法が彼女にかけられた。本来、水魔法で胸部を冷やす予定だったが、それよりも前に彼女が気絶しまった。


「あの回復魔法って、命に関わる火傷を治すためじゃなくて、もう一回痛みを味わわせるためだよね……。 十分な刑になってなかったから。そもそも、もう一本あるし……」

「はい……。重度の火傷はそこまですぐには治せないですから……。少しでも感覚を戻そうとしているのでしょうね……」


 観覧者も含めて、女性陣はみんな重い表情をしていた。

 そして子ども達は、『あんな所にあんな太い棒が挿さるのか……』とでも思っているのだろうか。よく分からない表情をしていた。しっかりとケアをしてほしいものだと私は改めて願った。


 それから数分後、無理矢理起こされたフォーリエに再度鉄棒が挿入された。今度は気絶することなく叫び続けているので、次にもう一本の鉄棒が肛門に挿入された。

 こうなっては、一本も二本も関係ないようで、反応は変わらなかった。


「鉄杭用意! 左目!」

「う……嘘でしょ……? 嘘だ……嘘だって言いなさい! 殺してやる……! 絶対にお前達を呪い殺してやる!

 この目に絶対に焼き付ける! お前達のニヤけた顔を! 地べたで嘲り笑うクズどもの顔を! そして、お前達全員を……ぎゃああああああああ!」


 この光景を見て、誰一人笑っていないことは、私達全員が分かっていた。あまりのことに、涙を流してさえいるのに……。


「最期まで見ていなかったな。俺達を……。いや、何も……」


 右目も潰され、両耳を潰される前に、本来なら『何か言い残すことはないか?』とでも質問されてもおかしくないのだが、これだけ悪態をついていると、言い残したことなど微塵もないだろう。

 実際、中身を聞いてみれば、同じようなことを繰り返しているにすぎない。


「ふぉ……ふぉふぁえは……へっはひふぉほふ!」

「『お、お前ら……絶対殺す!』と言っている」


 すでに両耳を潰され、ハンマーで歯を折られ始めたフォーリエの通訳をたすくがして、観覧者全員に伝えた。


「みんなには最期まで聴いてほしいんだ。本当の本当に最期までこのままなのかを。自分のやったことに一切の反省なく死んでいく様を……。

 『こんなクソ国家、滅んでしまえ! 私が全員、地獄に送ってやる! セントラルにゴミどもを送ったように! 私は優雅に、愉悦に浸りながらそれを見ているから! あっはっはっは!』」


 たすくが通訳をしている間に、鉄棒の一本が真っ赤に熱せられ、再度挿入される準備が整った。

 コーディーさんは鉄棒係からギロチン係に代わり、刃に繋がった縄を切るために、剣を上段に構えている。


「陛下による執行宣言!」


 そして、サーズさんが立ち上がった。


「皆の者、よく耐え抜いた。だが、この苦しみは、失われた国民の苦しみには到底及ばない。

 フォーリエは国民を苦しませた。

 失われた国民の未来と無念、そして王族としての重い責任が、今こうしてフォーリエを苦しめている。

 それを一部始終観てきた私達も苦しんだ。

 しかし、今日! この瞬間! この連鎖を断ち切ろうではないか!

 無論、誰一人苦しまない未来をこの手に掴むために!」


 サーズさんが右手を少しだけ挙げて合図をすると、鉄棒が押し込まれた。

 そして、フォーリエの下半身の水分が『ジュッ!』と一瞬で蒸発し、大きく発火した。


「ああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁ!」


 フォーリエの最期の叫びは、実にシンプルなものだった。


「執行!」


 右手を大きく挙げたサーズさんの声で、コーディーさんが剣を縄に振り下ろすと、瞬く間にギロチンが落ち、『ザンッ!』という刃が下まで落ちる音と、『ゴトッ!』というフォーリエの首が処刑台の床に落ちる音、それらがほぼ同時に聞こえた。


 落ちた頭部がその動きを完全に止めた約一秒後、観覧者から大きな歓声が沸き、現場の熱気は最高潮を迎えた。


 私はその時、初めてフォーリエの人間の姿を見ることができた。


 いや、もう人間とは呼べないのだろう。だから見えたのだ。

 結局、私が知るフォーリエは、最初から最期まで人間ではなかったということか……。



 フォーリエの下半身は未だに燃え、煙が立ち込めるようになり、さらに首からも黒煙が……いや、これは⁉️


「たすく! 黒い霧がフォーリエの体から!」

「っ……! みんな! 緊急事態だ! その場を動くな! 説明はあとだ!

 みか、俺には見えない! 常に状況を教えてくれ!」


「わ、分かった! 正面の画面辺りに勢い良く噴出してる! たくさん!」

「よし。全部出たら、下から覆う形で上空にだけ霧が行くようにする! タイミングを教えてくれ!」

「了解!」

「面白かった!」「つまらん……」

「続きが気になる!」「次回作に期待!」

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最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


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