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異世界<おせっかい>人情ラプソディ~いや、『おせっかいスキル』で無双って何⁉️~  作者: 立沢るうど


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第四十三話……最高のおせっかい!

「にわかには、信じられないことだらけですね……」


 虎の姿になったラピスの頭を優しく撫でる前国王妃を眺めながら、サーズ王子は言葉を失っていた。

 プレアに関しては、ドラゴンの姿になると部屋に収まりきらないので、スカートで隠している尻尾を軽く見せるだけに留めた。


 さらにたすくは、追加のプラチナ鉱石と別の鉱石を、それぞれ両手に移動させてきた。

 ちなみに、王室の窓は開けておいたので、突き破ってはいない。


「とりあえず、分かりやすいヤツを持ってきた。多分、天然ダイヤモンド鉱石。すでに加工されたみたいに形の整っているものがたくさんあって、拳大のものがゴロゴロある。

 俺達の国で言うと、一つ五百億円は下らないんじゃないかな。ざっと言い換えて計算するなら……これ一つで、地方の一般家庭の家を五千戸建てられるぐらいか。時代や各地の相場にはよるけど」

「プラチナ鉱石が伝説とされているのは、その純度と形と美しさと大きさからですが、このダイヤモンド鉱石も伝説級ですね……。

 ダイヤモンド鉱石自体は、洞窟Cでも採取できるのですが、ほんのわずかなので、コストパフォーマンスが非常に悪く、洞窟Bはさらに辿り着くことさえ困難ですから……。その上の洞窟Aは、やはりすごいですね。これは恐ろしく貴重ですよ」


「もし、持っているのが危険なら、小さく加工しようか? 指輪とかネックレスに使えるように」

「……。どうする、ビル?」

「ご提案通り、小さめに、様々な大きさに加工してもらいましょう。どうせ、輸出するのです。広く売却し、先行者利益を得た方が、圧倒的に国益になります。

 他国への牽制は、プラチナ鉱石一つあれば十分です。また、折を見て、同じくプラチナ鉱石を持つノウズ地方にコンタクトを取れば、お互いの証明にもなり、セントラルを南北から抑え込めます。そうすれば、様々な交渉を優位に進めることができます。『プラチナ外交』とでも申しましょうか。

 とは言え、これは保険のための外交戦略であって、もちろん、たすく様がセントラルを変革に導くので、世界は大きく変わり、我が国の出入りも激しくなるでしょうから、それを前提とした防衛政策および経済政策の見直しを最優先で実施して行った方が良いかと。

 それに伴い、冒険者育成計画は近い将来、縮小していくことになりますが、仕方ありません。固執するよりも、柔軟に考えることが重要です」

「俺の考えも同じだ。それでは、たすく様。お願いいたします」


「あー、その前に、俺に対しては、敬語じゃなくていいよ。そもそも、俺自身は王族じゃないのに、自分のキャラとマリッサの地位を利用して舐めた口を利いてるから、むしろ俺の方が敬語になるべきなんだよ。今更だけど」

「あなたは国家の恩人ですから、そのようなことを気にする必要はありませんが……では、お互いに『友人』、いえ、『親友』としましょうか。

 国としても王族としても、一人の人間としても、そうあるべき、そうなりたいと思ったからです。よろしいですか?」


「ああ! よろしく、サーズ!」

「よろしく、たすく!」


 二人は、がっちりと握手した。


「つまり、私もそうですね?」


 その声とともに、王室の扉がノックされ、ビルさんが入って来た。途中走ってきたのか、思っていたよりも早い到着だ。


「おい、ビル。かっこつけて入って来たはいいが、入室の許可は、まだ出していないぞ」

「失礼。王位継承直後の王室の使用権については、王家持続保護法にも王室典範にも書いていないんだよ。つまり、今は誰の物でもないから、誰の許可も得なくていいんだ」


「勝手に法律を解釈するな!」

「柔軟に考えることが重要だと、言ったばかりだろう。これでは先が思いやられるなぁ。前国王に再教育をしてもらった方が良いんじゃないか?」


「いや……そしたらセクハラオヤジに一直線だ。ただでさえ、『良いヒトは、見つかったか? ん?』と会う度に聞かれるからな……」

「なんだ、『彼女』のこと、まだ言ってなかったのか」

「……おい、サーズ! どういうことだ! 誰なんだ、その『彼女』っていうのは! 報告はどうした、報告は!」


「ビル、てめぇ! 父上には言うなって言っただろ!」

「いや、約束したのは財務省の『サルディア・サザリ』とだから。前国王も心配なさっているだろうと思って。ずっと前から付き合ってるから、フォーリエ殿下の影響もないし」

「ず……ずっと前……? 報告は……?」

「私には、ビルからずっと前に報告がありましたよ。入念な調査の結果、私に似て美しく、心も体も清らかで間違いなく、すでにサーズとは心も体も結ばれていると。

 だからと言って、そんな可憐な子に、セクハラオヤジは紹介できないですからね。ショックを受けて、上手く行っていることも上手く行かなくなってしまいます。

 しかし、サーズが王となった今なら、万が一の時は、強権を振るうことも辞さなければ、どうとでもなりますけど」

「こ……心も体も……? 報告は……?」


「ビル、てめぇ……言及しなかったからって母上にまで……。余計なお世話なんだよ! そういう考えは、政策や法律の中だけにしておけ!」

「たすく、何とか言ってやってくれ。私はサーズと王家のためを本気で思って、やっているんだと」

「なんか、たすくが一人増えたみたい……。ビルさんってこういう人だったんだ……。騙された……」

「そうだぞ、サーズ。ビルは本気で言っている。あと、左遷によって、これまで本人と家族が受けた精神的苦痛と減額された給与も合わせて賠償してほしいと思っている」


「たすく! それは私が適切なタイミングで言いたかったことだ! 完全なおせっかいだぞ!」

「いや、早い方が良いと思って……。どうせ、サーズもそのつもりだったし」

「たすく! それも俺が適切なタイミングで言おうとしていたのに!」

「はぁ……ふ、ふふふふっ。たすくには敵わないな……。では、改めて……『最高のおせっかい』だよ」

「お返しに、『最高のおせっかい』がいる『最高のおせっかいパーティー』には、それに相応しい『最高のおせっかいパーティー』を開いてやる! 覚悟しておけよ!」


 みんなが笑っていた。責任を果たす覚悟をした上で、怒りと悲しみを乗り越えた先に辿り着いたからだろう。

 しかし、この先にも怒りと悲しみがあることは確定している。フォーリエの社会適合テストと公開処刑だ。

 だから、この笑顔の空間は、束の間に過ぎない。


 たすくは、私達は、それをどうやって乗り越えるのだろう。

 しかし、必ず乗り越えられる。おせっかいパーティーとサーズ王子達となら。


 その絆は、永遠なのだから……。

「面白かった!」「つまらん……」

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最後に、本話をお読みいただき、ありがとうございました!


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