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修学旅行 高校編 -広島県 観光リベンジ 中編-

 11月からいろいろとあって、現在もそれが続いております。恐らくは今月半ばから年内いっぱいまで続くと思われます。今はなんとか(ひま)をみて少しずつ書いている状態ですが、幸いにもなんとか毎日の投稿にこぎつけております。

 さて、そんな先月11月ですが、こんな状態なのに月別のPVとユニークがそれぞれ自己記録の2位でした。

 また日別ユニークも自己新記録を達成し、あと少しで三桁の100が見えるところまで。

 こんな不安定な状態で投稿を続けているだけに、さすがに見放されたかと思っていたので、望外の結果に驚き喜んでいるところです。

 これも全ては読者の皆様のお陰、よろしければこれからもご愛読いただければ幸いです。

 リベンジと決めた広島観光。

 平和記念公園巡りをやり直したオレ達は、そこから北上、旧市民球場のひろしまゲートパークへと着いた。

 ただ、そこにはどこかで見たような気のするやつらが……。


「ああっ! 思い出したっ!

 あいつ、流川の蓼丸(たでまる)だっ!」


 てことは、他のやつらも同じ流川高校のやつに違いない。同じ制服を着てることだし多分間違いは無いだろう。


「ええっ⁈

 って、本当だ! あの指は間違い無く堂官(どうかん)くんだっ!」


 美咲ちゃんも気付いたようだ。

 でも、それを大声で叫ぶのはどうなんだ。気を悪くしてなけりゃいいんだけど。


「うん、やっぱり堂官くんだ」


 気付けばいつの間にか堂官の右手を手にとっているし。


「も、もしかしてマジでリトキスの花房咲?」


 幸い堂官に気にする様子は無いようだ。驚きの方が勝っているせいだろう。


「てことはこっちは早乙女純?」

「それに加藤香織に御堂(れい)?」


 改めて確かめにくる蓼丸達。

 まあ、そうだろうな。街中でばったりな上にこっちから声を掛けているわけだし、そりゃあ驚きもするよな。


「でも、なんで咲ちゃん達が広島に?

 これってなにかの番組?」


 そんな言葉と伴に周辺を窺う蓼丸。

 そういや最近そんな番組もあるからな。


「ううん、修学旅行だよ。

 それと残念だけど、この子は純ちゃんとは違って、佐竹さんっていう別の子だよ。

 最初は私も勘違いしたくらいにそっくりだから間違うのも仕方がないけどね」


「ええっ⁈ マジで⁈」

「嘘? これ、ドッキリとかの企画じゃないよね?」


 美咲ちゃんが説明するけど、やはり信じられないという反応の蓼丸達。


「ああ、本当だよ。ふたりが一緒にいるところを僕を含めた見た人間がいるからそれは間違いのない事実だよ」


 天堂が改めて説明する。そしてそれに他のみんなが肯いてみせる。

 否、全員じゃないか。当の佐竹は苦笑いを浮かべてるし。

 まあそれも仕方のない話だ。他の連中は真相を知らないわけだしな。

 まさか早乙女純がふたり存在するなんて、とてもじゃないけど思いもしないだろうから。

 通常推理小説でも双子とかのトリックはタブーだし、こんなことを思い付くのは、この手のトリックを初歩としている奇術師(マジシャン)くらいのものだろう。


「ところで、さっきから気になってたんだけど、香織ちゃんの傍にいるのって…」


 ああ、やっぱり見逃してはくれないか。


「ああ、純くんのこと?

 う~ん、それについてはナ・イ・ショ♡

 だからこのことは秘密ね」


 そして香織ちゃんの答えもこの通り。


「変な誤解を招く発言は止めてくれ。オレ達はただの学校での友人。それだけだよ」


「そうだよ。純くんは…」


「咲ちゃんもだ。

 全く、ちょっと仲好くしただけでそれって、いったいどれだけゴシップ好きなんだよ。

 そりゃあ、噂する方は楽しいかも知れないけどな、でも噂される方はいい迷惑なんだから、そこんところちゃんと弁えて発言してくれよな」


 ヤバいヤバい。

 なにを言い出すんだよ美咲ちゃん。

 幸いなんとか発言を遮ったけど、そうでなけりゃ明日の今頃ワイドショーを賑わすことになっていることだろう。特に今のオレは正体がバレたばかりで注目されている状況だし、その火に油を注ぐような真似なんて冗談じゃない。


「まあ、そんなわけだ。

 ふたりの悪ふざけなわけだから、そんなに本気にしないでくれ」


 改めて説明をし直す。

 頼むからこれで納得してくれ。


「まあそうか。でも、冗談でもいいから俺もそんな風にされてみてぇ」


 いや、蓼丸(たでまる)、これって必ずしもいいものとは限らないぞ。

 特に香織ちゃんの場合、本人にどれだけのブレーキが利くか解らないから、そういう付き合いをするんなら男の方にかなりの自制心が必要だぞ。

 例えは悪いけど、空腹時に目の前の餌を我慢するようなもんだ。そんな日常にお前は堪えられるつもりか?

 オレの場合はその気が無いから流すことができているけど、そんな煩悩塗れなお前じゃまず無理だな。


          ▼


 蓼丸(たでまる)からの提案でこいつらの行き付けの店で昼食を取ることとなった。

 目的が観光ではあるけれど、必ずしも名のある店である必要もない。普通一般の店っていうのも悪くはないだろう。


「おおっ! お好み焼き屋かっ!」


 着いたのはとあるお好み焼き屋だった。

 大阪に並ぶお好み焼きの本場広島。

 そんな地元のお好み焼きだ。これはなんとも楽しみだ。

 幸いオレ達以外に客はいないようだった。

 店の大きさに対し、オレ達は結構な大人数だったので心配していたんだけど、なんとか全員入りきったようだ。その代わり店はほぼ満員で半ば貸し切り状態だけど。

 それぞれが席に着いたところで早速注文だ。

 何が良いだろうか。

 いろいろと具材は豊富。豚肉、玉子は当然として、そばやうどんなんて物も有る。

 それじゃ焼きそばや焼きうどんと同じじゃないかってツッコミを受けそうだけど……まあ美味ければいいじゃないか。


 早速店員さんが調理へと入る。

 熱く熱した鉄板に薄く油を引き、溶いた生地を中心から外側に向けて、手早く回しながら広げていく。

 鰹節をパラパラと撒き、山盛りの刻みキャベツを乗せて、その上にもやしと天かすを乗せる。

 豚バラを1枚ずつ重ならないように全体にかぶせるように乗せ、少しつなぎの生地を上からかけて……。


 ……うう、なんとも美味そうな期待。だけどまだこれからだ。


 そのまま一気にひっくりかえしたらしばらく蒸し焼きにし、この間に脇で焼きそばを作る。

 円形に広げた焼きそばの上に蒸し焼きにしていたお好み焼きを乗せたら、今度は玉子を割ってヘラで広げ、今のお好み焼きをまた乗せる。


 ……くそっ、まだか。いや、もう少しだ。


 ひっくり返して玉子の面を上に、そこにソースとマヨネーズ、青のり、鰹節、青ネギなどのトッピングして……。


 よし、(ようや)く完成だっ。


 ……って、どうやら今のはオレの注文したものではないようだ。背後の席へと運ばれていく。


 ま、まあ、美咲ちゃん達、女の子の方が優先だ。レディーファーストってやつだな。

 くそ、いい匂いをさせやがって。


 そんなオレもさほど待つこともなく、お好み焼きにありついた。

 うん、美味い。やはりお好み焼きは広島風だ。


 因みにこの広島のお好み焼きにも、いろいろと違いがあるらしい。

 竹原焼きとか尾道焼きとか、宮島焼きに備後府中焼き。それぞれ違いがあるらしいけど、そこまで詳しいのは余程のお好み焼き好きくらいだろう。大抵が自分の知っているものを広島風と思っているらしい。

 オレもその違いに興味は有るけど、残念ながらそれらの食べ比べはできない。


 まあいいか。とりあえず本場のお好み焼きを体験できたわけだから。

※作中のお好み焼きの作り方については、ほぼGoogleの記事の切り貼りです。

 また、作中にある蘊蓄は、あくまでも作者の(にわか)な知識と私見によるものであり、必ずしも正しいものであるとは限りません。ご注意ください。

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