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ギルド長との話し合い&Sideギルド長 【闇】の属性保持者様は恐ろしいのう





 リアとギルド長は2階にある来客室に来ていた。別のギルドではあるが、これで来客室に入るのは2回目である。しかも相手はまたもギルド長。


(なんでこんなことになってるんだろ…)


 流石のリアも疑問に思い出したらしい。しかしよく考えたら1回目は強制だったけど今回は自分から言い出したことだったような?と考えたところで面倒になって考えることを止めた。ちょっとは頭を使おうとしないのか。いや、していてこれなのだろうか?だとしたらもう手遅れだ。前から手遅れだったかも知れないが


「さて、御嬢さんは【水】と【闇】属性保持者で合っとるか?」


 ギルド長のその言葉にリアは怪訝そうな顔をした


「……合ってるよ。でも何で気づいたのかな?魔法はBランク冒険者が使えてもおかしくない範囲で使ってたし、【闇】に至っては使ってすらいないのに」


「【水】と【闇】の属性保持者様は最年少で属性保持者となった方だからのう。“#魔映者__まえいしゃ__#”ではないかとおもっていたんじゃ」


「成る程。そこでばれたか……」


 “#魔映者__まえいしゃ__#”とは、その漢字の通り魔力を映す者である。具体的には、魔法を使った時に、体の1部、例えば瞳や髪等に自身が使おうとした魔法の属性の色を映す事が出来る者の事である。只、魔力が高い者だと魔法を使っていなくても感情に左右されて体の1部の色が変わる事があるため要注意だ。尚、映す事が出来る者、と言ったのは、これは感情に左右されていない限り任意で変えられるためだ。また、#魔映者__まえいしゃ__#が魔法の属性を映す事が出来るのは全属性ではなく、1つ、最大でも2つの属性だけだ。何故か、その答えは単純だ。#魔映者__まえいしゃ__#が体の1部に魔法の属性を映すとその属性の威力が1.5倍に上がるのだが、その映すことのできる属性が増えるとその分体に負荷がかかるため出来ないようになっているからだ。


「で、貴女はその事を知ってどうしたいの?」


「どうもするつもりもないぞ?」


「じゃあ何故聞いたの?」


 それを知っても何の利益もないのに、とリアが言った


「すべて代の【闇】の属性保持者様は代によって違うが何か1点について触れられれば周りに甚大な被害を及ぼす、と有名だからのう。もし属性保持者様ならば対応にきをつけようと思うたまでよ」


「ああ、そういうこと」


 そう、【闇】の属性保持者はすべての代の者が何か1つの事柄にたいして執着している。リアの場合は復讐、先代のアルスはリアの事、といったように


「だから何をしなければいいか教えてくれんかのう?」


「何をすればいいか、じゃなくて何をしなければいいか、って聞いてくるんだ。よく分かってるね。……私のすることの邪魔をしなければ基本大丈夫だよ」


「承知した。邪魔をせんようにしよう」


 何をしなければいいか、と聞いてきたことによく分かってる。とリアが返したのは、何をすればいいか、と聞いてきた場合道具扱いされて利用される事があるからだ。だが……普通そんなことにはすぐに気づきはしない。昔他の【闇】の属性保持者と何か合ったのだろうか


「それじゃあ、貴方の話は終わり?」


「うむ。老人の話に付き合ってくれたことがとても嬉しかったぞ」


 ギルド長はそう言って、部屋から出るために腰をあげ……ようとした。が、ギルド長のその言葉に、リアはギルド長が話しかけてきた時と同じような獰猛な笑みを浮かべ、


「なーに話を終わらせようとしてるのかな?キリキリと情報を吐いてもらうよ」


 と言った


「ぬ!?」


 その後ギルド長がどうなったのか。それはリアとギルド長以外誰も知らない……





Sideギルド長 【闇】の属性保持者様は恐ろしいのう



 有能そうな若者はおらんかのう。そんなことを考えながらギルドで冒険者に紛れ込んでみるのは面白いの。まあ紛れて、なんて言うとるがこの町の冒険者には気付かれておるがの。後、受付の奴らになんで睨まれとるんじゃろうなあ?わしはたださっさと職務を終わらせて日課の冒険者観察をやっておるだけじゃというのに。まあそれを言ったら「必要最低限しか職務をやらないからですよ」と返されるだけじゃがの。


 ……ん?冒険者観察自体はよいのかって?これで見つけた若者が何人も優秀な功績を残しとるから何も言われんようになったわ。こういうのは、あれじゃ、ざまぁ、とかいうんじゃろ?知っとるぞ


 と、そんなことを考えておったらいつのまにやらギルド内が険悪な雰囲気になっとるのう?ふむ……あの目立つ3人組にたかがDランクの冒険者が喧嘩を売った、といったところかのう?あの阿呆め。実力の差も分からんのか……というかあの3人組の最年長と思われるオッドアイの者は……【水】と【闇】の属性保持者様じゃあないか?……あの阿呆、死んだな。ま、あやつ迷惑な冒険者で敵しかおらんような奴だからの。叩きのめされろ……っと訓練場であの阿呆との試合か……面白そうじゃし見に行くか









 

 さて、属性保持者様(何故もう断定しているか?先代の【闇】の属性保持者様と同じような気配がするからじゃが??)との試合……いや、蹂躙が始まったのう。それにしても合図もなしに試合を始めるとは……やはりあやつはクズじゃな。まあその程度の小細工でどうにかなる相手ではないがの


 おや、宙に逃げたか……あれは……


「ほう、風魔法の応用かの?面白いのう」


 風魔法はコントロールが難しいからのう。応用で空を飛ぶなんて真似は風魔法を得意とするものでも出来るかどうか……ああ、それで【水】と【闇】を使わんようにして属性保持者だとばれんようにするつもりかのう?


 ……とか思うとったら氷の塊を上手いこと怪我せんようにぶつけて気絶させおったわ。【水】の属性保持者は【闇】の属性保持者であるということは有名じゃから【闇】を使わないようにしている、といったところか。それにしてもよく怪我させんで気絶させられたのう。やはりあやつ属性保持者様じゃろ……


 【闇】の属性保持者様は1つの事に執着する習性(?)があるからのう。扱いに気を付けねば






 そう思っておったのに、気がついたら合法、非合法両方の奴隷商の情報を吐かされておったのはわしじゃよ。今回の【闇】の属性保持者様も恐ろしいのう



PVアクセスもうすぐで400です!ありがとうございます!

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