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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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苦悩する王子

優也達はソーディアへ国王を見舞おうとやって来た…王宮にはお義父さんが支持を出して魔女達との戦闘から国を挙げて復旧作業を急いでいた…


「お義父さん!」「おお…婿殿、ティナも…」「ミラールは無事です。しかし、奴等は態勢を整えてまたやって来ますよ…」

「そうじゃな…とにかく、こちらはワシに任せてマサムネの様子を見に行ってやってくれ…あやつの子供達も相当落ち込んでいる…お前達が励ましてやって欲しい…」「分かりました…」


国王はソーディア王宮からほど近くの森の中の療養所で休まれていた…病室の前に来た僕達がドアをノックしようとした時、中からナギさんが現れた…「こんにちは…王のお加減はいかがですか?」


「まあ…優也さん、ティナ…父のお見舞いに来て下さったのですね…ありがとうございます…父は今、薬が効いて少し休みました…良かったら少し庭に出ませんか…お茶を入れますから…」



僕らは緑の中、陽の光が射し込むガーデンチェアに腰を下ろしてナギさんが入れてくれたお茶をご馳走になった…「そう言えばムラサメの姿が見えないけど…」「…弟は責任を感じて修行をしています…自分はソーディアの王子だったのに何も出来なかったと、今までとは比べ物にならないほど厳しい修行で自分を追い込んでいます…」「ムラサメが…」



ゴウウウウウ… 軽い地響きを立てて流れる雄大な滝が森の奥にあった…そこに滝の前に刀を構えるムラサメの姿があった…

「うぉぉぉぉぉ!」ムラサメの刀は一閃、真一文字に滝の流れを切り裂く…


パチパチパチパチ…「誰や?」拍手をしながらムラサメの前に現れたのは伝説の魔女…エクスだった…「二人で来ずとも今なら国王の命は簡単に頂戴出来るとパルテが言うものでな…奴の未来眼は頼りになるわ…」


「ふうん…お前のほうこそ一人で現れやがってラッキーって思われてるん、分かってないようやな…」二人は滝壺を挟んで対峙した…


ブウゥゥゥゥン!エクスは身体の周りにバリヤーを張った…ムラサメは剣に攻撃魔法の炎を宿して斬りかかっていった…



僕達はナギさんの案内でムラサメに会いに出かけた…すると、エクスと対峙しているムラサメが見えた…僕達は二人に駆け寄る…

「お、お主らはジュエラの…パルテめ、奴等が来るなんて聞いてないぞ…」エクスは瞬間移動で姿を消した…


ムラサメはガクッと膝を落とし、前のめりに倒れた…「大丈夫?…」ナギさんがムラサメに触れようとしたその時「触るな!」彼はナギの手を払いのけた…


「みんなで何しに来たんや…ワイを笑いに来たんか?そうや!ワイの剣は奴等には全く効かんかった…奴等に障壁で防がれて攻撃魔法でジワジワ削られていく…魔法力が圧倒的に違うんや…修行が足りひんのや…ワイはもっと強くならなあかんのや…!」


そう言い残して彼は更に森の奥の方へ消えて行った…


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