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奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
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イタズラの代償

「それでは…始めますね!」修道院の近くにひっそりと佇む墓地でプラティナ達は〝聖ヴァルプルガ ここに眠る〟と彫られた墓石を見つけた。アイは早速その前で地面に魔法陣を描いて口寄せの準備を進めた…


空から光が、そして地面から黒いオーラがアイの身体の周りを渦巻く…二つが混じり合い、アイの身体に入っていく…「ううっ!」アイは前のめりに倒れて両手で地面を押さえた…そして次の瞬間ゆっくりと起き上がったアイの表情を見て全員が驚いて息を飲んだ…


アイのコバルトブルーの瞳が先程、身体に吸い込まれた光とオーラの集合体の色…グレーに変わっている…


そしてアイが重々しく口を開いた…


「何じゃ…お主らは…」


明らかにいつものアイの声や口調とは違う話し方にそこに居る全ての者が一瞬ためらったが、ゴルドが「ヴァルプルガ様…お久しぶりでございます。私は魔法学校であなたにお世話になりましたゴルドでございます…」


「何?そなたはゴルドか…おお…そこにいるのはまさか…マサムネでは…」


「お久しぶりでございます。その通りでございます。私達二人…先生のご指導のおかげで今では国を治めて…娘や息子に引き継いでもらおうと思っておるところでございます…」


「そうか…あの悪ガキ達が立派になりおったわ…して、今日は何用じゃ…」「…おお、これは失礼致しました…つい、懐かしさに負けてしまいました…実は史上最強の魔女と名乗る者が現れましてな…世界征服を公言しておるのですが…

先生のお知恵をお貸し…」ゴルドの話の途中でアイ…いや、ヴァルプルガは震え始めた…


「ま、まさか…その魔女は…」

「ヴァルプルギスと名乗っております…」

ヴァルプルガはガックリとうなだれて「な、何故…あやつは私が封印した筈…どうして封印が解けたのじゃ…」「封印…一体どんな封印を…」「小箱の中にあやつとあやつが冥界から蘇らせた三人の魔法使いを私の全ての魔法力を使って封じ込めて湖の風穴に隠したのじゃ…」


それを聞いていたミスとリルは「ヤ、ヤバいよ…おねえちゃん…」「う、うん…」二人の様子に気づいたプラティナは「ま、まさか…アンタ達…無人島で…」


「ご、ゴメンなさ〜い!」ミスとリルは苦笑いしているゴルドとシルヴァの後ろに隠れた…


「きちんとみんなに謝りなさい!」激怒するティナにヴァルプルガは…「幼い者に罪はない…私も誰かが悪用する可能性を恐れて誰にも知られずにした事じゃ、許してやりなさい…」「はい…すみません…」今度はプラティナがガックリとうなだれた。


「先生…ヴァルプルギスとは何者なんですか?何故先生が封印を?…」


「うむ…実はな…」





その夜…優也はベッドの中で眠れずにいると

部屋のドアがカチャッと小さな音を立てて開いた…囁くような小さな声が聞こえる…


「わらわじゃ…優也…ちょっと良いかのう?…」


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