表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奥さまは魔王女  作者: 奏 隼人
56/105

謎の女性

「ティナ…ナギさん…愛ちゃん…違うんだ…これは僕じゃなくてね…」誤解を解こうとそう言いかけた時、急に辺りが暗くなり、黒い雲が空一面に広がった…


「婿殿、これは一雨くるかもしれんな。早く片付けて王宮へ…」空を見上げたゴルドが目を見開いた…「あ、あれは…」

お義父さんの様子がおかしいので視線の先を辿って空を見上げると女性が一人…宙を漂っている…人間界なら驚くべき事案だが、ここは魔界だから「誰だろう?」程度の事である…


小さなティアラを頭に乗せて、黒いマントに黒いセクシーなドレス、水色の髪に赤い瞳…

僕よりもずっと若い人だ…20代かな?


その若い女性は優也を見つめている…

「人間?人間がどうして…」


その女性は魔法で炎のついた松明たいまつを出して優也に向かって投げつけた。


優也はなんとか避ける…「うわっ!何するんですか!危ないなあ!」「なんで人間がいるのにみんな普通にしておるのじゃ?奴らは敵ではなかったのか?」「…敵?」


「も、もしかして…し、師匠では?」「なんじゃお主は…!もしかしてゴルドか?お主…なんで人間と…」「それは…ここにいるのは娘婿でございます!」「なんと…!お主は人間を婿に迎えたのか…愚かな…」「師匠…人間はもう昔のような下等動物ではありません。私もつい最近まで知りませんでした…いや、知ろうともしなかったのです…」「フン!お主は魔族の中でも見どころのある奴だと思っていたが…世も末じゃのう…」


「ちょっとあなた…何て言い方ですか?仮にもお義父さ…ゴルドさんは元国王様ですよ…貴女のような若いお嬢さんが…」「良いんじゃ…婿殿よ…」「お義父…さん?」


「なんじゃ人間の若造が!…わらわに意見するのか?」「あ、あなた…僕より若いでしょ?」


「ええい!黙れ!」若い女性がパチンと指を鳴らすと黒い雲から雷が僕目がけて降り注ぐ…僕は驚いてとっさに「わー!クロノ!」雷の速度を落としてなんとか避けることが出来た…


若い女性は驚いて「…人間が…レガシーじゃと…あやつは一体?…」


クラッ…突然、激しい目眩が若い女性を襲った…「ううっ…久しぶりに…外に出たからの…ちょっとやり過ぎたかもしれん…」


バッシャーン!宙に浮いていた若い女性は真っ逆さまに落ちて湖面に大きな穴を開けた…


「いけない!」僕は湖に飛び込んで彼女の元に向かった…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ